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株式会社ディー・エル・イー

3686東証スタンダード情報通信業

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事業内容

株式会社ディー・エル・イーは、「秘密結社 鷹の爪」「パンパカパンツ」「貝社員」等の自社オリジナルIPを中心に、IPの企画開発・制作から、ソーシャル・キャラクター・マーケティングサービス、デジタルコンテンツ開発、グッズ・ライセンス展開まで統合的に手掛けるファスト・エンタテインメント事業を単一セグメントで展開する。スキマ時間に楽しめるショートコンテンツを短納期・低コストで量産する独自モデルを構築し、企業・自治体向けのプロモーション需要から地上波・配信向けアニメ制作まで幅広い顧客層に対応する。

2025年8月にはAIスタジオを立ち上げ、AI動画制作を新たな中核事業として位置付けている。台湾・タイへの国際展開も進め、日本・アジアを主要市場とする。

ビジネスモデル

自社または製作委員会を通じてIPの原著作権を保有し、①制作収入(アニメ・動画制作受託)、②広告・マーケティング収入(ソーシャル・キャラクターを活用した企業・自治体向けプロモーション)、③ライセンス・権利収入(グッズ・デジタルコンテンツ等)の三軸で収益を得る。IPを「小さく生んで大きく育てる」戦略により、地方局・特定メディアでの限定展開から全国・グローバルへと段階的に展開エリアを拡大し、IP価値向上と収益多様化を図る。

企業の強み

当社は「秘密結社 鷹の爪」「耐え子の日常」等の多数のオリジナルIPを単独または共同で保有し、権利許諾・調整コストを削減しながら市場ニーズへ迅速に対応できる体制を構築している。製作委員会への出資者を限定することで意思決定の柔軟性を確保し、IPの多面展開を主体的に推進できる点が競合との差別化要因となっている。

Adobe Animate等のデジタル制作技術を活用した独自演出手法により、コンテンツ制作工程を効率化し、短納期かつ低コストでのIP量産を実現している。この制作システムにより、時事ネタ対応や複数メディア向けオリジナルコンテンツの同時提供が可能となり、2025年8月稼働のAIスタジオによってさらなる制作スピード・コスト競争力の強化が図られている。

2026年3月末時点の受注内定残が10億円を大きく超え過去最高を記録した。「野原ひろし 昼メシの流儀」が「日本アニメトレンド大賞2025」TVアニメ部門アニメ話題賞を受賞したことを契機にオルタナティブ動画への新規受注が活発化し、AI動画制作でも引き合いが増加した結果であり、2027年3月期の売上増大の基盤が形成されている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月末時点の受注内定残が過去最高の10億円超を記録したことは、2027年3月期売上高1,740百万円(前期比18.9%増)予想の裏付けとして評価できる。一方、2026年3月期まで営業損失・営業CFマイナスが継続しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性が財務諸表に明記されている。

対応策は実施途上であり、事業進捗次第では資金繰りへの重要な影響が生じうる点に留意が必要。

2026年3月期の売上高は1,463百万円(前期比26.1%減)と大幅減収。営業損失は595百万円と前期489百万円から拡大した。

ただし、特別損失の主因である投資有価証券評価損416百万円・関係会社整理損87百万円は事業スクラップに伴う一過性費用であり、親会社株主帰属当期純損失は498百万円と前期728百万円から縮小。不採算事業の整理が完了した2027年3月期以降の損益構造改善を見極める必要がある。

外部要因として、日本アニメの世界的需要拡大と供給側の制作遅延・倒産多発による需給ギャップ拡大、政府の重点施策選定、円安による訪日需要増が業界全体を後押ししている。当社はこの環境下でAI動画・オルタナティブ動画という独自ポジションを確立しつつあるが、AIスタジオ稼働(2025年8月)から地上波放送開始(2025年10月)までの先行投資が2026年3月期の赤字拡大要因となっており、受注内定残の売上計上・収益化スピードが2027年3月期黒字化の達成可否を左右する。

成長戦略

オルタナティブ動画とAI動画の二本柱でアニメ需給ギャップを捉え9期振り黒字化を目指す

2025年8月にAIスタジオを立ち上げ、同年10月より地上波でのレギュラー放送を開始。圧倒的なスピード感と多彩な表現力を武器に活発な引き合いを獲得しており、2027年3月期の売上増大の主要ドライバーとして位置付けられている。

手書きにテクノロジーを加えた「中品質」制作手法の第一弾「野原ひろし 昼メシの流儀」が「日本アニメトレンド大賞2025」TVアニメ部門アニメ話題賞を受賞。業界内での認知が確立し、新規受注が活発化している。

2026年3月期に連結子会社5社を除外し不採算事業を整理完了。販管費を前期比78百万円圧縮し、コンテンツ制作本業への経営資源集中を実現。2027年3月期の9期振り営業黒字化(営業利益100百万円予想)の基盤を形成した。

2026年3月期に転換社債型新株予約権付社債発行(287百万円)・第三者割当増資(96百万円)・新株予約権行使(30百万円)を実施。投資有価証券売却収入501百万円と合わせ現金残高を818百万円(前期587百万円)に回復。引き続き金融資産売却によるキャッシュ獲得を継続する方針。

最終更新: 2026年7月19日