事業内容
株式会社アイスタイルは、1999年に開設したコスメ・美容の総合サイト「@cosme」を中核に、化粧品・美容業界に特化した業界横断型サービスを展開する企業。国内女性人口の3分の1を超える月間ユーザーを持つメディアを基盤に、化粧品ECサイト「@cosme SHOPPING」・専門店「@cosme STORE」(東京・大阪・名古屋に旗艦店)を運営するリテール事業、化粧品ブランド向け広告・データドリブンソリューションを提供するマーケティング支援事業、アジアを中心とした海外展開、さらに人材派遣・投資育成事業を擁する。
連結子会社19社・関連会社を含むグループで、2025年6月期の連結売上高は68,768百万円。
ビジネスモデル
リテール事業(EC・店舗)の拡大によりユーザーとの接点・購買データを増やし、そのデータ資産をマーケティング支援事業(化粧品ブランド向け広告・データコンサルティング)でマネタイズする構造。リテール事業はグループ売上の約78%を占める最大セグメントだが、マーケティング支援事業は売上高9,651百万円に対し営業利益率29.2%と高収益。
リテール事業からマーケティング支援事業への@cosme商標ライセンス料(セグメント間取引)も利益貢献しており、両事業が相互に強化し合う循環型の収益構造を形成している。
企業の強み
1999年の開設以来蓄積されたクチコミ・行動データを持つ「@cosme」は、国内女性人口の3分の1を超える月間ユーザーを有する。この規模のユーザー基盤は化粧品ブランドにとって代替困難な広告・データ活用先となり、マーケティング支援事業の高い営業利益率(29.2%)を支える参入障壁となっている。
「@cosme」メディアと「@cosme SHOPPING」EC、「@cosme STORE」実店舗(東京・大阪・名古屋の旗艦店含む)が一体的に連携するO2Oモデルを構築。2025年6月期にリテール事業売上高が53,463百万円(前期比26.9%増)と高成長を達成し、EC・店舗ともに二桁増収を実現した。
2021年6月期に営業損失△604百万円だったが、2023年6月期に黒字転換後、2025年6月期には営業利益3,164百万円(前期比63.1%増)、親会社株主帰属当期純利益2,327百万円(前期比91.6%増)を達成。自己資本比率も46.0%まで改善し、財務体質が強化されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期30,950百万円→2025期68,768百万円と5期で2.2倍に拡大し、2026年6月期第3四半期累計でも前年同期比+19.7%の59,694百万円を計上。営業利益は2023期に黒字転換後、2025期3,164百万円まで急拡大し、2026年6月期通期予想は3,800百万円(前期比+20.1%)。
外部環境として、国内では物価高による消費者の選別消費強化が逆風となる一方、インバウンド訪日客数の回復傾向が追い風。化粧品業界では特定国・地域からの購買単価鈍化や為替変動が不確実性要因として残る。
マーケティング支援事業の高利益率構造とリテール事業の規模拡大が利益改善を牽引している。
成長戦略
リテール拡大×データ深化×海外再構築で売上高100,000百万円・営業利益8,000百万円を目指す
プラットフォーム連携による新規顧客獲得と新店出店(@cosme NAGOYA等)を継続。2026年6月期第3四半期累計でEC・店舗合計売上高45,573百万円(前年同期比+17.9%)を達成。物流倉庫移転に伴う一時的機会損失はあったが基調は堅調。
独自コスメデータを活用したデータコンサルティングサービスを新たな収益柱として育成。コンサルタント採用に注力し、大手・中堅ブランドとの取引規模を拡大。2026年6月期第3四半期累計でセグメント売上高+27.0%、営業利益+26.2%を達成。
2025年12月5日に香港旗艦店「@cosme HONG KONG」をオープン。上期にオープン関連費用251百万円を計上し、売上高は当初計画を下回ったが、来期以降の本格的な収益貢献を見込む。中国越境ECは復調し、グローバル事業売上高は前年同期比+31.0%。
2025年7月にサプリメント事業をローンチし、インナーケア・エイジングケア領域へ参入。先行費用計上によりその他事業の営業利益は前年同期比△61.3%と減益だが、2026年6月期を「戦略的投資の年」と位置づけ来期以降の成長に向けた助走期間と捉えている。
最終更新: 2026年7月17日

