事業内容
株式会社モルフォは2004年設立、東京証券取引所グロース市場上場のソフトウェア企業。スマートフォンをはじめとする組込み機器向けに、画像処理・画像認識技術を活用した各種ソフトウェアを開発・ライセンス販売する。
国内外6社体制(連結子会社5社)で、米国・韓国・中国・台湾に海外拠点を持ち、Xiaomi・ソニーセミコンダクタソリューションズ等グローバルメーカーを主要顧客とする。スマートデバイス・車載/モビリティ・DXの3領域を戦略領域と定め、中期経営計画「Vision2027」のもと事業拡大を推進している。
ビジネスモデル
収益は①ロイヤリティ収入(機器出荷台数・利用期間・機種一括に応じたライセンス料)、②サポート収入(実装支援・保守)、③開発収入(評価用ライセス・受託開発)の3区分で構成される。中核はロイヤリティ収入であり、2025期のXiaomi向け売上高は589百万円(前期比19.3%増)と拡大基調。
ソフトウェアのみで機能を実現する低消費電力・小型設計が競争優位の源泉となっている。
企業の強み
機能を全てソフトウェアで実現することで余分な容積を不要とし、消費電力を抑制。国内49件・海外74件(米国・欧州・中国・韓国等)の計123件の特許を保有し、独自技術の権利化を積極推進している。
Xiaomi Communications Co., Ltd.向け売上高は2025期に589百万円(前期比19.3%増)、総売上の17.5%を占める。ソニーセミコンダクタソリューションズ(2024年9月資本業務提携)も12.5%を占め、グローバル大手との取引関係を構築している。
2025期末の資産合計4,146百万円に対し負債合計526百万円と低水準。現金及び現金同等物は2,525百万円を保有し、有利子負債に依存しない財務構造を維持。先行投資的な研究開発資金を自己資金で賄える体制にある。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024期3,301百万円をピークに2025期3,360百万円と横ばい後、2026年10月期中間期(6ヶ月)は1,152百万円(前年同期比24.8%減)と急減速。2024期に黒字転換(営業利益257百万円)したものの、2025期は46百万円まで急落し再赤字転落、2026年10月期中間期は営業損失539百万円と悪化が加速している。
外部要因として世界的な半導体価格高騰による顧客の生産調整がロイヤリティ収入(前年同期比32.5%減)を直撃。売上原価は前年同期比微増(743百万円→769百万円)の一方で売上高が大幅減少し、売上総利益率は51.5%から33.3%へ急低下。
販管費も897百万円から923百万円へ増加しており、収益構造の改善が急務。通期予想は売上高3,000百万円(前期比10.7%減)、営業損失350百万円と下方修正済み。
成長戦略
Vision2027のもとスマートデバイス・車載・DXの3領域で技術優位性を活かした高付加価値ソリューション展開
スマートフォン市場の成熟化を受け、スマートグラス・アクションカメラ等のウェアラブルデバイスメーカーへの新規開拓・提案活動を推進。次世代成長ドライバーとして位置づけ、軽量・低消費電力技術の優位性を訴求している。
大手自動車メーカー・車載機器メーカーとのアライアンス強化を継続し、カスタマイズ開発体制を最適化。下期以降に向けた受託案件パイプラインの積み増しに注力しているが、顧客側の投資慎重化により案件進捗の長期化が続いている。
防衛・建設業界等における純国産画像処理・AI技術のニーズ獲得に向けた営業活動と製品開発を強化。鉄道・航空宇宙・船舶等の新規インフラ領域の開拓も進め、安定的かつ非連続な収益機会の創出を目指している。
カメラによる3D空間撮像技術やVLM(Vision-Language Model)を活用した非連続な成長をもたらすプロダクトアウト製品の研究開発を推進。一部成果が売上に寄与し始めており、今後の事業創造加速を目指している。
子会社(株式会社モルフォAIソリューションズ)の吸収合併、減資・欠損填補(資本金を1,859百万円から100百万円へ減資)を実施。構造改革費用144百万円・減損損失40百万円を中間期に計上し、コスト構造の最適化を図っている。
最終更新: 2026年7月17日

