事業内容
株式会社ジー・スリーホールディングスは、2011年設立の持株会社(東証上場)。傘下に連結子会社6社を擁し、①太陽光発電所の売買・売電・O&Mを中核とする再生可能エネルギー事業、②LPガス・都市ガスエンジン搭載非常用発電機の開発販売を担う新規エネルギー事業、③健康食品・化粧品・バイオ燃料を手掛けるサステナブル事業の3領域で事業を展開する。
主要顧客は東急不動産株式会社など不動産・エネルギー関連企業。2025年8月期の売上高は606百万円で、再生可能エネルギー事業が売上の95%超を占める。
脱炭素社会の実現と「ヒトと社会にゆたかさ・彩りを」という企業理念のもと、系統用蓄電所事業など新領域への参入も進めている。
ビジネスモデル
主収益源は太陽光発電所の仕入・転売(フロー収益)と売電収入(ストック収益)の組み合わせ。2025年8月期は東急不動産株式会社向け太陽光発電所売却(467百万円、売上比77.0%)が主要収益源となった。
これに加え、発電所の運営管理受託(O&M)、太陽電池モジュール等の発電関連商材販売、健康食品・化粧品の仕入販売も手掛ける。資金調達は自己資金・金融機関借入・第三者割当増資を組み合わせて実施。
企業の強み
2025年8月期において、太陽光発電所売却(467百万円)と販売費及び一般管理費の圧縮を組み合わせた結果、再生可能エネルギー事業のセグメント損失を前期の360百万円から5百万円へと大幅に改善した。コスト構造の見直しによる損益改善実績は評価に値する。
2025年8月期において、東急不動産株式会社向けに太陽光発電所を467百万円で売却し、同社が当期売上高の77.0%を占める主要顧客となった。大手不動産会社との取引実績は、再生可能エネルギー資産の売買における一定の信用力・交渉力を示している。
2025年10月に取締役会決議のうえ、株式会社野村屋ホールディングスとの間で系統用蓄電所の事業用地・設備・電力接続権の売買契約を締結した。これまで蓄積した再生可能エネルギー事業の知見を活用し、急速に需要が高まる系統用蓄電所市場への参入を具体化させた。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期3,310百万円をピークに急落し、2024期259百万円まで縮小後、2025期607百万円に回復した。2026期第3四半期累計は521百万円で前年同期比8.2%減となったが、内訳はライブコマース事業(MF6、3ヶ月分)454百万円が大半を占め、環境エネルギー事業は前年同期比90%超減の54百万円に急縮小した。
売上総利益率は24.9%と改善したものの、販管費が372百万円に膨張したため営業損失は243百万円(前年同期215百万円から悪化)となった。現金及び預金は前期末556百万円から161百万円へ395百万円減少しており、流動性の急速な低下が財務上の最大の懸念事項である。
通期業績予想(売上高1,185百万円、営業損失229百万円)は修正なしとされているが、固定資産譲渡に係る特別利益の影響を含め精査中とされている。
成長戦略
ライブコマース・系統用蓄電事業を新たな収益柱とし、太陽光資産売却で運転資金を確保
2026年3月にMF6(議決権60%)を50百万円で取得し、SNSを活用したアンティーク・ジュエリー等の販売を開始。第3四半期累計(3ヶ月)で売上454百万円・セグメント営業利益27百万円を計上し、計画超過で推移。化粧品・ポータブル蓄電池等の自社商品との販売チャネル統合によるシナジー創出を目指す。
第7次エネルギー基本計画(2040年度温室効果ガス73%削減目標)を背景に系統安定化ニーズが高まる中、系統用蓄電所の開発・販売・仲介および電力強靭化コンサルティングを推進。環境エネルギー事業の新たな収益柱として位置付けているが、当第3四半期累計での具体的な売上貢献は限定的。
貸借対照表上521百万円の販売用不動産(太陽光発電所)を保有し、売却活動を継続中。本日公表の「固定資産の譲渡及び特別利益の計上に関するお知らせ」が示すとおり、資産売却による特別利益計上が見込まれる。現金及び預金が161百万円まで減少しており、運転資金確保の緊急性が高い。
子会社アスリナR&D(旧ジー・スリーファクトリー)が企画設計した基礎化粧品の製造販売を開始。当第3四半期累計売上高は12百万円(前年同期比5.3%減)にとどまり、セグメント損失27百万円と収益化に至っていない。ライブコマース事業との連携による販路拡大が今後の課題。
第三者割当増資(資本金・資本準備金各124百万円増加)および新株予約権行使(各53百万円増加)を実施し、資本金1,350百万円・純資産858百万円を確保。引き続き新株・新株予約権の発行および金融機関からの調達を含む幅広い資金調達を検討中。
最終更新: 2026年7月17日

