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株式会社駅探

3646東証グロース情報通信業

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株式会社駅探3646

事業内容

株式会社駅探は1997年に東芝のIP事業推進室内で乗換案内サービスとして発祥し、2003年に分社化。現在は連結子会社7社を含むグループで、①乗換案内・MaaS・BtoBソリューションを手掛けるモビリティサポート事業、②プラウドエンジン社を中核とするインターネット広告配信プラットフォーム事業、③システム開発・SES・投資を担うM&A・インキュベーション事業の3セグメントを運営する。

主要顧客はNTTドコモ(売上高の14.6%)をはじめとする携帯キャリア、鉄道会社、地方自治体、法人企業など多岐にわたる。2026年4月には東京証券取引所スタンダード市場へ移行した。

ビジネスモデル

モビリティサポート事業では「駅探ドットコム」の有料課金・広告枠販売・ASP提供・MaaSパッケージ販売により収益を得る。広告配信プラットフォーム事業ではインターネット広告代理販売とマーケティングASPで収益を確保。

M&A・インキュベーション事業ではシステム受託開発・SES・労働者派遣による安定的なストック型収益を積み上げる。各セグメントが相互補完しながら収益基盤を形成する構造となっている。

企業の強み

日本国内で限られた企業のみが参入する極めてニッチな乗換案内市場において、複雑な公共交通網に対応した高度な検索アルゴリズムと膨大かつ高頻度で更新される情報データの管理・運用ノウハウを保有。1997年の事業開始以来25年超の実績が参入障壁を形成しており、NTTドコモのiモード開始時から公式コンテンツとして採用された実績を持つ。

「駅探ドットコム」は月間1,000万UUのメディア基盤を有し、広告収益・送客収益の安定的な源泉となっている。BtoB領域では交通・旅行業界において95%という高いサービス継続率を誇り、強固な顧客基盤を維持。新幹線チケット販売サービスやMaaSパッケージ等の新規収益源も確実に業績貢献を開始している。

NTTドコモとは2000年のiモードサービス開始時から契約関係を継続し、2026年3月期においても売上高の14.6%(437,753千円)を占める最大顧客として維持。KDDI・ソフトバンクとも長期の自動継続契約を締結しており、主要キャリアとの安定的な取引関係が収益基盤を下支えしている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高2,993百万円(前期比14.5%減)、営業損失17百万円、親会社株主帰属当期純損失369百万円と大幅な赤字に転落した。主因はソフトウエア等無形固定資産の減損損失316百万円(モビリティサポート事業用資産・音生ののれん等)であり、乗換案内サービスのコモディティ化を経営が正式に認定した形となる。

一方、減損処理完了により2027年3月期以降の減価償却費負担は大幅に軽減される見込みで、営業損益の黒字転換(予想5百万円)が期待される。

乗換案内有料会員の減少は継続しており、大手顧客への一部情報サービス終了に伴う売上減少も重なり、モビリティサポート事業のセグメント売上高は1,313百万円(前期比7.8%減)、セグメント利益は192百万円(前期比39.8%減)と大幅減益となった。外部環境として、スマートフォンの普及に伴う無料乗換案内サービスの一般化が構造的な逆風となっており、有料会員モデルからの脱却スピードが企業価値回復の鍵を握る。

会社予想では2027年3月期に売上高3,041百万円(前期比1.6%増)、営業利益6百万円、経常利益6百万円と黒字転換を見込む一方、親会社株主帰属当期純損失は51百万円の継続を予想している。広告収入増加・BtoBビジネス進出・インバウンド収益化という複数の新規施策が同時進行するが、いずれも立ち上がり段階であり、有料会員収益の減少分を補うには時間を要するとみられる。

営業CFも24百万円と低水準であり、フリーCFの改善が急務である。

成長戦略

新中期経営計画に基づきメディア収益拡大・BtoB進出・インバウンド取込みで再成長を目指す

乗換案内メディアの集客力を活かし、親和性の高い商品ラインナップ(新幹線チケット販売等)の拡充と各種記事コンテンツの継続供給によりメディア収益を拡大する。2026年3月期においても広告収益は一定の貢献を示しており、2027年3月期は有料会員収益減少分の補完を広告収入増加で賄う計画。

蓄積した各種交通データと業務処理能力を活かし、交通・旅行業界向けのBtoBサービス提案・開発を推進する。MaaSパッケージの地方自治体・地域事業者向け展開は既に収益貢献が確認されており、新中期経営計画の重点施策として位置付けられている。

インバウンド需要を取り込むため、訪日外国人向けアプリを活用したプロモーション案件(飲料・食品系ナショナルクライアントからの受注実績あり)を拡大し、アフィリエイト・広告による安定的な収益創出を推進する。インバウンドメディアの付加価値向上を図り市場へ本格進出する計画。

2026年3月期に無形固定資産等の減損損失316百万円を計上したことにより、2027年3月期以降は当該資産に係る減価償却費負担がなくなり、大幅なコスト削減と営業損益の黒字転換を見込む。会社予想では2027年3月期営業利益6百万円を計画している。

株式会社サークアの売却による損失構造解消を完了し、残存7連結子会社の強みを発展させるとともにグループ内連携を強化することでコストコントロールの効率化と成長速度の加速を図る。M&A・インキュベーション事業は乗換案内に依存しない安定収益源として機能している。

最終更新: 2026年7月19日