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株式会社電算

3640東証スタンダード情報通信業

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株式会社電算3640

事業内容

株式会社電算は1966年創業、長野県長野市に本社を置く東証スタンダード上場の独立系情報サービス企業。公共分野と産業分野の2セグメントで情報処理事業を展開する。

公共分野では全国約450の地方公共団体向けに総合行政情報システム「Reams」を中核とするワンストップトータルソリューションを提供。産業分野では民間企業・金融機関・医療福祉機関向けにソフトウェア開発・システム提供・データセンターサービス等を展開する。

連結子会社の株式会社ティー・エム・アール・システムズとともに、評価コンサルからシステム設計・開発・保守・運用まで一貫したサービスを提供している。

ビジネスモデル

主力製品「Reams」等の自社開発パッケージシステムを地方公共団体・民間企業に販売し、導入後の保守・運用サービス・法制度改正対応・機器リプレイスで継続収益を獲得する。情報処理・通信サービス(14.5%)、ソフトウェア開発・システム提供サービス(36.3%)、システム機器販売等(26.5%)、その他関連サービス(22.7%)の4業務で構成。

自社データセンターを活用したクラウド・ハウジングサービスもストックビジネスとして機能する。

企業の強み

総合行政情報システム「Reams」は約40年の開発・運用実績を持つ自社開発パッケージで、30種類を超える業務に対応。2026年3月期に予定していた168団体すべての標準準拠移行を完了し、公共分野売上高22,529百万円・営業利益5,764百万円を達成。

自社開発ゆえ頻繁な法制度改正への迅速対応が可能で、顧客の乗り換えコストが高い。

長野県に本社を置く情報通信サービス企業として唯一の上場企業であり、甲信越地域を中心に約450の地方公共団体との取引実績を持つ。本社・6支社・4サポートサービスセンターの拠点網に加え、全国の提携パートナーと連携した販売体制を構築。

2026年3月期の長野県・新潟県内売上高は20,822百万円(全体の74.9%)と地域密着型の強固な顧客基盤を形成している。

2003年竣工の自社データセンターは震度7クラス対応の耐震免震構造・24時間365日有人監視体制を備える。ISMS認証(データセンター・長野本社)、ISMSクラウドセキュリティ認証(ISO/IEC 27017)、プライバシーマーク、ISO9001等の多重認証を取得。

2026年3月期のインタレスト・カバレッジ・レシオは221.6倍と財務健全性も高い。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高27,987百万円・営業利益6,296百万円は、168団体への「Reams」標準仕様準拠版移行完了という一過性の大型需要が集中した結果である。会社予想の2027年3月期は売上高23,500百万円(前期比16.0%減)・営業利益2,465百万円(同60.9%減)と急激な反動減を見込んでおり、ピーク利益の持続可能性は低い。

特定移行支援システム対象団体への新規開拓が次の成長サイクルの鍵となるが、その規模・時期は不透明である。

2026年3月期の公共分野売上高は22,529百万円と全体の80.5%を占める。政府の「デジタル社会の実現に向けた重点計画」という外部要因として行政DX投資は継続が期待されるものの、地方公共団体の予算制約・政策変更リスクへの依存度は依然高い。

産業分野は5,458百万円(19.5%)にとどまり、ポートフォリオ分散は道半ばである。売上高の約71%が長野・新潟県内に集中する地域依存リスクも構造的課題として継続する。

2026年3月期に自己株式取得に808百万円を支出(期末自己株式数287,535株)し、年間配当140円(うち記念配当60円)・配当性向17.6%と株主還元を強化した。一方、次期「Reams」プロダクト開発(総額2,984百万円・2029年3月完了予定)という中期投資負担も継続する。

2027年3月期予想配当は100円(配当性向32.6%)と普通配当ベースでは実質的な増配となるが、特需剥落後の利益水準での還元継続能力が問われる局面に入る。

成長戦略

特需後の収益基盤再構築に向け、特定移行支援団体開拓・次期Reams開発・産業分野拡大・AI製品拡販の4軸で成長を追求

政府が2030年度末まで期限延長した特定移行支援システム対象団体を含む未移行自治体への提案活動を積極推進。2026年3月期の受注残高は公共分野12,892百万円(前年同期比2.0%増)と一定の積み上がりを確認。

主力製品「Reams」の次期プロダクト開発を継続実施中。総額2,984百万円・2029年3月完了予定。競争力維持と標準化移行後の既存顧客リプレイス需要の取り込みを目的とする。

リース業務パッケージは現在4社が稼働準備中。医療福祉機関向けシステム・生産管理システムのリプレイス・新規導入を継続。データセンターサービスは2026年3月期に6社新規獲得。コンテナ型仮想化の提供も検討中。

AI外観検査システム「Observe AI」を2026年3月期に1社へ提供。AIモデル作成・改善作業をAIが支援・自動化する機能の開発に着手し、製品競争力の強化を図る。

「自治体窓口DX」の実現に向け、書かない窓口・住民向け情報アプリ等の自治体DX推進ソリューションを展開。複数団体による行政事務アウトソーシングの推進・拡大も進める。標準化移行後の既存顧客への追加提案として収益の底上げを狙う。

産業分野の新規事業として、サービスロボット及びAIを活用した省人化・業務自動化について2026年度の事業化を視野に検討中。人手不足対応・業務効率化という社会課題解決型ソリューションとして展開を目指す。

最終更新: 2026年7月19日