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株式会社ワールド

3612東証プライム繊維製品

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株式会社ワールド3612

事業内容

株式会社ワールドは1959年創業のアパレル持株会社。ブランド事業(国内外アパレル・ライフスタイル小売)、デジタル事業(B2BソリューションおよびB2Cサーキュラー)、プラットフォーム事業(生産・販売・空間創造等のB2B提供)の3セグメントで構成される。

子会社46社・持分法適用関連会社4社を擁し、百貨店・SC・EC等あらゆるチャネルで婦人・紳士・子供服から服飾雑貨・生活雑貨まで幅広く展開。主要顧客は国内消費者に加え、プラットフォーム機能を活用する外部アパレル企業。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

1992年に発表したSPARCS構想を基盤に、商品企画・生産・物流・販売を一気通貫で管理し在庫ロスと機会ロスを最小化する。ブランド事業(外部売上収益190,637百万円)が収益の中核を担いつつ、デジタル事業(外部収益14,454百万円)・プラットフォーム事業(外部収益20,422百万円)がグループ内で培ったノウハウを外部企業へ提供するB2B収益を積み上げる二層構造。

EC化率22.25%のOMO戦略も推進し、リアル・デジタル双方で収益を確保する。

企業の強み

1992年のSPARCS構想以来、生産から小売まで一気通貫の仕組みを構築。㈱ワールドプロダクションパートナーズを中核に国内外の縫製・OEM網を保有し、2025年2月にはエムシーファッション㈱を100%子会社化、同年3月に㈱ワールドソーイングも取得。

垂直統合による為替リスク低減と粗利確保を実現している。

2025年2月期(第67期)のコア営業利益は170億13百万円と再上場後5期振りの最高益を更新。売上総利益率59.1%、販管費率51.5%を達成し、ROEは前期比6.5ポイント改善の13.6%、ROICは8.5%と中期経営計画「PLAN-W」の目標値に1年前倒しで到達した。

グループEC化率は22.25%(前期比+0.47pt)で、EC取扱高は49,733百万円。百貨店向けミドルアッパーから近隣SC向けミドルロワー、ライフスタイル雑貨、ユーズドセレクト(RAGTAG)、オフプライス(& Bridge)まで多業態を展開し、消費者の多様なニーズに対応できる幅広いブランドポートフォリオを保有する。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期第1四半期においてアパレルブランドはMD改革の効果が徐々に広がりつつあるものの、計画超過には至っておらず、サーキュラーの売上伸長が不足分を補う構図が続いている。通期売上収益予想300,000百万円(前期比5.6%増)の達成には、アパレルの商品企画・MD・仕入・販売精度の向上が不可欠であり、第2四半期以降の進捗が注目される。

2027年2月期第1四半期末のネット有利子負債は114,725百万円、ネットD/Eレシオは1.16倍と依然として高水準にある。中期経営計画「VISION-W」の目標値は0.75倍以下であり、現状との乖離は大きい。

一方、ROICは7.3%(目標8.5%以上)、ROEは14.3%(目標12.5%以上)と収益性指標は改善傾向にある。財務健全性の回復ペースが投資家の評価を左右する重要な観察点となる。

2027年2月期第1四半期の増収増益(売上収益74,707百万円・前年同期比6.7%増、親会社帰属四半期利益5,451百万円・同24.7%増)は、㈱ライトオンと㈱ワールドスタイルレーベルズのフル寄与が大きく貢献している。通期業績予想(売上収益300,000百万円、親会社帰属当期利益12,600百万円)に対し、第1四半期進捗率は売上24.9%、利益43.3%と順調だが、第2四半期累計予想(売上収益143,500百万円、事業利益8,350百万円)は事業利益の前年同期比増加率が0.6%と鈍化する見通しであり、下半期の収益積み上げ能力の検証が必要。

成長戦略

VISION-W初年度:B2C収益構造改革とB2B外販拡大でROIC8.5%以上を目指す

身の丈以上の売上規模を追求せず収益性を重視した筋肉質な事業構造への転換を推進。商品企画・MD・仕入・販売の精度向上を徹底し、プロパー販売比率の引き上げによる粗利改善を図る。第1四半期時点では効果が徐々に広がりつつあるが計画超過には未達。

㈱ライトオンは構造改革による収益改善とMD改革によるトップライン復調が発現し第1四半期から大きく貢献。2026年3月連結の㈱ワールドスタイルレーベルズもPMIを進めながら収益面で健闘。両社のフル寄与が売上・利益拡大の主要ドライバーとなっている。

エムシーファッション㈱の外販拡大がサプライチェーン領域の収益を牽引し、第1四半期のB2B事業利益は前年同期比31.1%増と高成長を達成。人材オペレーション領域も販売代行を中心に収益を拡大。領域横断ソリューション提案の強化と再現性ある営業基盤の拡充を継続推進中。

サーキュラー事業は売上伸長が継続しアパレルの計画未達を補完。海外ではタイ・台湾・香港・マレーシアで事業基盤構築を進め、中長期的な地理的分散による成長機会の多様化を図る。ライフスタイル領域でも既存事業の収益力向上と成長投資を継続。

第1四半期末のROICは7.3%(前期7.0%から0.3ポイント改善)、ROEは14.3%(前期13.7%から0.6ポイント改善)と改善傾向。一方ネットD/Eレシオは1.16倍と目標0.75倍以下に対し大幅な乖離が残る。

NOPATの増加を分子とした継続的なROIC改善と財務健全性の回復が中期的な課題。

最終更新: 2026年7月17日