受託加工業の受注変動リスク
染色加工事業は売上高全体の53.1%を占めるコア事業であり、得意先の商品に対して加工を施す受託加工業である。アパレルや百貨店等の最終市場における販売・在庫状況に応じて得意先が生産量を調整するため、当社グループの生産量が大きく影響を受ける可能性がある。得意先との取り組み強化と情報収集により安定受注の確保を図っているが、外部環境への依存度が高い構造となっている。
ファッショントレンド変化リスク
染色加工事業の顧客は愛知県西部の尾州地区に集中しており、同地区はウール素材を主体とする繊維産地であるため、素材のファッショントレンド変化により受注数量が大きく左右される傾向がある。最終消費者の嗜好動向の変化が激しく、需要が急減するリスクがある。素材多様化に対応した差別化加工の開発・提案により他産地からの受注拡大を図っているが、トレンド変化への対応が遅れた場合は経営成績に影響が及ぶ。
原油・ガス価格変動リスク
染色加工事業の原材料は石油化学製品への依存度が高く、エネルギーはガスを主体としているため、原油・ガス価格の上昇がコスト増加に直結する。加工単価への転嫁、生産性向上、省エネ対策等で対処しているが、想定以上の価格上昇が生じた場合は経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。エネルギーコストの変動が収益構造に与える影響は大きく、継続的なモニタリングが必要な項目である。
不動産賃貸先の業況悪化リスク
不動産事業は主として流通業者への賃貸であり、同業界では競争激化が続いている。競争激化に伴う賃貸料の値下げ圧力が強く、さらに不採算を理由とした賃貸物件の店舗閉鎖が決定される可能性もある。これらが現実化した場合、不動産事業の収益が低下し、当社グループ全体の経営成績に影響が及ぶ。
非常事態・感染症リスク
新型コロナウイルス感染症拡大のような非常事態が発生した場合、全セグメントにわたって事業運営が困難になる可能性がある。対応方針の発信や勤務体制の変更等、事業リスク最小化に向けた施策を講じる方針であるが、非常事態の規模・期間によっては経営成績等に大きな影響が生じる。事業継続計画(BCP)の実効性が問われるリスクである。
季節偏重による収益変動リスク
染色加工事業及び製品販売事業はウール素材を中心とした秋冬物が主体であるため、上期(秋冬素材生産期)に販売が集中する季節偏重の構造となっている。複合素材の強化やスポーツ・ユニフォーム・インナー等への事業領域拡大により生産平準化を図っているが、下期の収益が低迷しやすく、通期の経営成績に影響を与える可能性がある。
自然災害・地震リスク
染色加工事業の顧客及び生産拠点が愛知県西部の尾州地区に集中しているため、同地区で地震・台風等の大規模災害が発生した場合、仕事量の減少、生産設備の破損、物流機能の麻痺等により操業停止が生じるリスクがある。地理的集中度が高いことから、一度の災害が事業全体に波及する可能性があり、経営成績及び財政状態の双方に影響が及ぶ。
海外情勢・カントリーリスク
染色加工事業及び製品販売事業の原材料は中国を中心とした海外生産が主であり、現地の環境規制・政治情勢の変化や予期せぬカントリーリスクにより、原材料調達の状況悪化や価格高騰が生じる可能性がある。グローバル展開を目的とした製品販売事業においても現地生産リスクが存在し、地政学的リスクの高まりが経営成績に影響を与える。
環境規制強化リスク
染色加工事業では環境に影響を与える可能性のある薬品等を使用しており、国内外の種々の法的規制を受けている。国内外で環境規制が強化され使用薬品等に制限が加えられた場合、代替品への切り替えコストや生産プロセスの変更が必要となり、経営成績に影響が及ぶ可能性がある。法令遵守と仕入管理の徹底により対処しているが、規制強化の動向を継続的に注視する必要がある。
金融資産・為替変動リスク
当社グループの金融資産の多くは株式及び投資信託であり、株価・金利・為替等の動向によって経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性がある。また、染色加工事業・製品販売事業では海外製品との競争や原材料の海外輸入依存があるため、為替相場の変動がコスト競争力に直接影響する。個別銘柄の保有適否について毎年精査を行い、コスト競争力強化と差別化加工開発により対処しているが、市場環境の急変リスクは残存する。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

