事業内容
株式会社ソトーは1923年創業の染色加工専業メーカーを起源とし、現在は染色加工事業・製品販売事業・不動産事業の3セグメントを擁する。染色加工事業ではウール・複合素材を中心とした高級ファッション衣料・フォーマル・オフィスユニフォーム向け素材の染色・表面加工・機能加工を行い、製品販売事業では高級ファッション衣料やユニフォーム向け繊維製品の企画・製造・販売を手掛ける。
不動産事業では量販店等への店舗・土地賃貸を行い安定収益を確保している。東京証券取引所スタンダード市場・名古屋証券取引所プレミア市場に上場し、連結子会社6社を含むグループで事業を展開する。
ビジネスモデル
染色加工事業(2026年3月期売上高5,690百万円)は顧客から素材を受託し付加価値加工を施す受託モデル、製品販売事業(同4,534百万円)は自社企画・製造・販売による製品マージンモデル、不動産事業(同490百万円)は量販店等との長期賃貸契約に基づく安定賃料モデルで構成される。染色加工と製品販売の連携による自販強化が収益改善の鍵となっている。
企業の強み
1923年創業以来、起毛・光沢・撥水・ウォッシャブル等の表面・機能加工を蓄積し、ウール・複合素材・化合繊に対応する技術基盤を保有。2026年3月期に研究開発費111百万円を投じ、化合繊・国際認証商材のプロセス認証取得やフッ素フリー加工への転換など技術革新を継続している。
量販店等との長期賃貸契約に基づく不動産事業は2026年3月期売上高490百万円・営業利益283百万円を計上し、営業利益率57.8%の高収益セグメントとして機能。2025年3月期に983百万円の設備投資を実施し賃貸資産を拡充しており、繊維事業の変動リスクを緩和するバッファーとなっている。
2025年1月に株式会社ジェノ・G-STAGE JAPAN株式会社を子会社化し、2025年10月に吸収合併を完了。この統合により製品販売事業の2026年3月期売上高は前期比22.2%増の4,534百万円、営業利益は前期比178.1%増の148百万円となり、M&Aによる事業領域拡大の実績を示した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期売上高は10,715百万円と2024年3月期並みの水準に回復したが、営業利益は△229百万円と2期連続の赤字。税金等調整前当期純利益は740百万円(投資有価証券売却益643百万円を含む特別利益が寄与)、当期純利益は516百万円と黒字を維持した。
訂正後の営業活動によるCFは1,034百万円(前期476百万円)と改善し、設備投資(1,527百万円)を実施しつつ現金及び現金同等物期末残高は1,252百万円。自己資本比率75.3%と財務健全性は維持されているが、本業の染色加工事業における採算改善が進まない限り、特別利益依存の収益構造からの脱却は困難な状況が続く。
成長戦略
化合繊・輸出拡大・M&Aによる垂直統合深化と染色加工の採算構造改革を並行推進
ウール依存から化合繊・複合素材へのシフトを図り、差別化加工技術の開発・提案により新規顧客・新市場を開拓。加工料金是正と合わせて染色加工事業の採算改善を目指す。
2025年1月子会社化のジェノ・G-STAGE JAPANを2025年10月に吸収合併し、企画・製造・販売の垂直統合を完了。染色加工との連携強化による付加価値向上と自販拡大を推進中。
染色加工・テキスタイル両事業において輸出拡大を営業戦略として推進。国内衣料需要の構造的縮小リスクを海外需要で補完し、売上高の安定的な維持・拡大を図る。
2026年3月期に1,527百万円の設備投資を実施。生産効率の向上と高付加価値加工への対応力強化により、中長期的なコスト競争力と技術差別化を追求する。
テキスタイル事業を中心にM&Aを視野に入れた事業領域拡大戦略を継続。産地メーカーとの協業推進や新規セグメント参入により、繊維事業全体の収益基盤を強化する。
最終更新: 2026年7月19日

