事業内容
株式会社No.1は、1989年設立・2017年東証上場の中小企業向けITソリューション企業。連結子会社6社を含むグループ10社体制で、情報セキュリティ機器(UTM・セキュリティスイッチ・NASサーバー等)の企画開発・製造・販売から、MFP・ビジネスフォン等OA関連商品の販売・保守、ビジネスコンサルティング(No.1ビジネスサポート)、SES事業まで多角的に展開する。
主要顧客は中小零細企業で、㈱アレクソンを通じた製造卸体制により、グループ内で企画・設計・製造・販売を一貫して行う体制を整備している。2026年2月期の売上高は17,529百万円、営業利益は1,330百万円。
ビジネスモデル
収益の中核は自社企画商品・OA関連商品販売(2026年2月期販売実績11,141百万円)で、リース会社経由の販売形式により与信リスクを低減しつつ顧客の導入障壁を下げる。MFPはカウンターサービス料によるストック収益を生み、「No.1ビジネスサポート」(保有契約数5,070件・平均単価12,400円)がサブスクリプション型の安定収益を補完。
ストック売上比率は15.8%(前年比+1.3pt)に拡大中。販売代理店・FC加盟店ネットワークを通じた間接販売も収益基盤を支える。
企業の強み
2020年7月に㈱アレクソンを子会社化し、UTM・セキュリティスイッチ・NASサーバー等の企画・設計・製造・販売をグループ内で完結する製造卸体制を確立。2025年2月には㈱closipの特許技術「LTE over IP®」搭載NASサーバーを新たにリリースし、製品ラインアップを拡充。
中小企業向け多層防御ソリューションを自社ブランドで提供できる点が差別化要因となっている。
「No.1ビジネスサポート」は2020年9月開始以来、2026年2月期末時点で保有契約数5,070件(前年比+347件)、平均顧客単価12,400円(前年比+1,500円)に成長。ストック売上比率は15.8%(前年比+1.3pt)に上昇しており、MFPカウンターサービス料と合わせて景気変動に左右されにくい安定収益基盤を形成している。
2024年4月の㈱アイ・ティ・エンジニアリング、2024年6月のOZ MODE㈱(SES事業)、2024年10月の㈱S.I.T(東北地域進出)と、2026年2月期だけで複数社をグループ化。2026年2月期売上高は17,529百万円と前期比23.4%増を達成し、M&Aによる連結範囲拡大が売上成長を牽引している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高推移は2022期13,920百万円→2026期17,530百万円と拡大基調が続き、2027年2月期第1四半期も4,743百万円(前年同期比+25.8%)と加速している。一方、利益面では2026期に営業利益1,330百万円・当期純利益714百万円と回復したものの、2027年2月期第1四半期は経常利益147百万円(前年同期比△33.3%)、親会社株主帰属純利益26百万円(同△38.6%)と大幅減益。
前年同期の保険解約返戻金(75百万円)剥落、支払利息増加(借入拡大に伴う金利負担増)、匿名組合投資損失発生、のれん償却額急増(47百万円→126百万円)が主因。販管費も前年同期比+43.0%増と急拡大しており、M&A積み上げに伴うコスト増が利益を圧迫している。
通期予想は修正なしを維持しているが、後半での利益回収が必要な状況。
成長戦略
Evolution2027最終年度に向けM&A・情報セキュリティ拡大・ストック収益強化の三本柱を推進
主力の情報セキュリティ機器販売が第1四半期も順調に推移。㈱アレクソンとの共同開発商品の拡販、リモートアクセスシステム「CA1000」(2026年3月販売開始)等の新製品投入を継続。地方子会社顧客基盤へのクロスセルも着実に進捗しており、グループ全体での情報セキュリティ収益拡大が続いている。
基本料金改定・オプション拡充による平均顧客単価上昇を維持しながら保有契約件数の増加に注力。㈱アイ・ステーションとの連携による法人携帯・エネルギー関連商品のクロスセル加速、新規グループ子会社でのストック収益事業創出も推進中。収益構造の安定化に向けた取り組みが継続している。
当第1四半期に株式会社Gloriaを新たに連結範囲に追加(重要性増大のため)。一方、㈱No.1デジタルソリューションは2026年3月1日付で吸収合併により消滅。
M&Aで獲得した各子会社との間でシナジー創出を加速させており、自治体・教育・地方顧客等の未開拓領域への展開が進捗している。のれん残高3,046百万円と有利子負債増加が財務上の課題。
グループ成長戦略推進本部による事業ポートフォリオマネジメント強化、人財育成計画の策定・推進を実施。若手社員給与引き上げ・奨学金返還支援制度拡充等の人的資本経営施策を展開。販管費が前年同期比+43.0%増と急拡大しており、投資フェーズにある一方で費用管理の徹底が課題となっている。
最終更新: 2026年7月17日

