事業内容
株式会社ほぼ日は、1998年開設のウェブサイト「ほぼ日」を起点に、「ほぼ日手帳」を主力商品とした物販、動画配信サービス「ほぼ日の學校」、リアルイベント「生活のたのしみ展」、ギャラリーショップ「TOBICHI」、SNSアプリ「ドコノコ」など多様な「場」を運営する。行動指針「やさしく、つよく、おもしろく。」のもと、コンテンツの企画・編集・制作・販売を一体的に展開し、国内外の生活者に「いい時間」を届けることを事業の核心に置く。
主要顧客は手帳・文具に関心を持つ国内外の個人消費者であり、2025年8月期の売上高は8,677百万円、ほぼ日手帳の販売部数は96万部(過去最高)に達している。
ビジネスモデル
売上の大半は「ほぼ日手帳」を中心とした商品販売で構成され、直販(自社ECサイト「ほぼ日オンラインストア」)が6,166百万円(売上比71.1%)、卸売が1,965百万円(同22.7%)。Amazon・楽天市場・天猫国際等の外部ECや国内外卸先への展開で購買接点を拡大しつつ、ウェブコンテンツ・イベント・SNSを通じたブランド醸成がリピート購買と新規ユーザー獲得を支える構造。
その他売上(送料・サービス・ライセンス収入等)は545百万円。
企業の強み
2025年版の販売部数は96万部と過去最高を更新(前年90万部超)。売上高は5,850百万円(前期比18.4%増)、売上総利益率62.9%(前期比0.7pt改善)と高収益性を維持。国内外合計で海外売上比率52.5%と、グローバルブランドとしての地位を確立している。
自社EC(直販)に加え、Amazon国内・海外、楽天市場、天猫国際等の外部ECおよび国内外卸販売を展開。2025年8月期の卸売売上高は1,965百万円(前期比14.8%増)。ニューヨーク・ロンドン等での「ほぼ日手帳ミーティングキャラバン」開催など、リアルイベントも販路拡大に活用している。
2025年8月期末の自己資本比率は70.7%(前期69.7%)、有利子負債ゼロ(キャッシュ・フロー対有利子負債比率・インタレスト・カバレッジ・レシオともに非該当)。流動比率272%と高い流動性を保ち、成長投資・配当(104百万円支払)を自己資金で賄う財務健全性を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期5,640百万円から2025期8,678百万円へ5期連続増収。2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)で既に8,028百万円(前年同期比+16.9%)を計上し、通期予想9,500百万円に対する進捗率は84.5%。
営業利益は前年同期比64.1%増の1,188百万円と急拡大しており、売上原価率の改善(全体で前年同期比4.2pt減の35.1%)と「生活のたのしみ展」関連費用の第4四半期への後ずれが主因。外部要因として海外直営販路拡大に伴う販売手数料増加があるが、スケールメリットで吸収している。
通期予想(営業利益680百万円)は3Q累計実績を大幅に下回る保守的な水準にとどまっている。
成長戦略
海外市場深耕・デジタル新サービス・多様な「場」の育成で持続的成長を追求
Amazon海外・欧米卸に加え、2025年11月設立の米国子会社Hobonichi Inc.への増資(33万ドル、2026年6月完了)により北米での経営基盤を強化。2026年8月期末より連結財務諸表を作成予定。海外売上高は3Q累計で前年同期比36.0%増と高成長を継続。
2025年10月15日にデジタル版「LIFEのBOOK」として「ほぼ日手帳アプリ」をリリース。リリース直後より多くのユーザーに利用され好調な滑り出し。物理手帳との相乗効果による新規ユーザー獲得と既存ユーザーのエンゲージメント向上を狙う。
2026年版では「たまごっち」「ムーミン」「名探偵コナン」(初)等の新規コラボを実現。2026年版の3Q累計販売部数は110万部に達し、前年同期(94万部)を大幅に上回る。幅広い顧客層へのリーチ拡大が継続的な販売部数成長を支えている。
群馬県赤城山の鳥居峠に新拠点「ほぼの駅AKAGI」を開設。2025年11月より試験営業を開始し、2026年4月24日にグランドオープン。地域との連携を通じたブランド体験の拡充と新たな顧客接点の創出を図る。
最終更新: 2026年7月17日

