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株式会社バロックジャパンリミテッド

3548東証プライム小売業

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株式会社バロックジャパンリミテッド3548

事業内容

株式会社バロックジャパンリミテッドは、2000年創業の女性向けSPAアパレル企業。MOUSSY・SLY・AZUL BY MOUSSY・RODEO CROWNS WIDE BOWL・ENFÖLDなど10以上のブランドを展開し、ファッションビル・駅ビル系、ショッピングセンター系、百貨店系、靴の4事業区分で多様な顧客層をカバーする。

国内は42都道府県・340店舗(直営255店・FC85店)を展開し、自社EC「SHELTTER」や外部ECモールも活用。海外は中国・米国・台湾・韓国に展開。

主要顧客層は10代後半から40代の女性で、価格帯・テイストの異なるブランドポートフォリオにより幅広い需要を取り込む構造を持つ。

ビジネスモデル

商品企画を自社で行い、中国・アジアを中心とした外部工場に生産委託するSPAモデルを採用。直営店舗・FCチャネル・自社EC・外部ECモール・卸売の5経路で販売し、2026年2月期の売上構成は実店舗67.3%、オンライン19.1%、卸11.9%。

売上総利益率は56.9%と高水準を維持。仕入コントロールと在庫管理が収益性の鍵を握る構造で、不採算ブランド・店舗の整理を継続的に実施している。

企業の強み

MOUSSYとAZUL BY MOUSSYの2ブランドだけで国内・海外合計510億円規模の事業に成長(有報記載)。MOUSSYのデニム・コラボ企画が国内前年同期比103.8%と好調を維持し、ブランド認知・顧客ロイヤルティが高い。

10以上のブランドを4事業区分に体系化し、10代後半から40代まで幅広い顧客層を網羅する。

2026年2月期の売上総利益率は56.9%(前期56.8%)と高水準を維持。SPAモデルによる自社企画・外部生産の組み合わせと、仕入コントロール厳格化・早期換金による商品評価損の大幅圧縮が寄与。原価上昇局面においても粗利率の安定的な維持を実現している。

2026年2月期のオンライン販売は11,080百万円(前年同期比102.8%)と実店舗が前年比96.0%に留まる中で唯一成長。自社アプリ「SHELTTER PASS」・キュレーションサイト「SHELMAG」・自社ECサイト「SHELTTER」を連携させたOMO基盤を構築し、デジタル経由の顧客接点を拡大している。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期第1四半期の営業利益は76百万円(前年同期比84.9%減)と大幅に悪化。通期予想1,352百万円(前期比320.9%増)に対し、第1四半期進捗率はわずか5.6%にとどまる。

AZUL BY MOUSSYの立て直し遅延、百貨店ブランドの消費低迷、サプライチェーンコスト上昇が重なっており、後半への収益集中が前提となる通期予想の達成難易度は高い。固定資産売却益363百万円が下支えとなる点は留意が必要。

2027年2月期第1四半期末の現金及び預金は8,638百万円と、前期末11,319百万円から2,681百万円減少。配当金支払いによる資本剰余金の1,376百万円減少が主因であり、純資産は14,705百万円から13,408百万円へ低下、自己資本比率も45.1%から42.4%に低下した。

借入金(短期2,000百万円・長期6,000百万円)を抱える中での手元流動性の低下は、財務的な余裕度の縮小を示している。

成長ブランドのLAGUA GEMが既存店売上高前年比121.3%と飛躍する一方、AZUL BY MOUSSYは商品開発・マーケティング戦略の抜本的見直し途中で従来顧客とのマッチング相違が発生し業績を下押し。外部環境として個人消費の二極化・生活防衛意識による安価実用品志向の強まりがアパレル業界全体に逆風となっており、ブランドポートフォリオの再構築が収益回復の鍵を握る。

成長戦略

国内ブランド再編・AZUL立て直し・米国卸売拡大・基幹システム稼働の4軸で再成長

MOUSSY・SLY・riendaの既存店売上伸長を継続し、LAGUA GEMは第1四半期既存店売上高前年比121.3%と急成長中。成長ブランドへの経営資源集中により収益基盤を強化する。

従来顧客とのマッチング相違が発生しており、商品開発とマーケティング戦略の抜本的見直しを推進中。立て直しの遅延が全体業績を下押ししており、早期の軌道修正が急務。

高級百貨店・セレクトショップ向け卸売を中心とした米国事業は第1四半期売上高が前年を上回ったが、販管費上昇により減益。売上成長の継続と費用管理の両立が課題。

ソフトウエア仮勘定3,079百万円(2027年2月期第1四半期末)として大規模投資が進行中。稼働後はサプライチェーン管理・在庫最適化・EC連携強化による収益性改善が期待される。

東京都目黒区の本社オフィス一部を譲渡し、2027年2月期に固定資産売却益363百万円を計上予定。経営資源の有効活用と財務体質強化を図り、成長投資の原資とする。

最終更新: 2026年7月17日