事業内容
株式会社バロックジャパンリミテッドは、2000年創業の女性向けSPAアパレル企業。MOUSSY・SLY・AZUL BY MOUSSY・RODEO CROWNS WIDE BOWL・ENFÖLDなど10以上のブランドを展開し、ファッションビル・駅ビル系、ショッピングセンター系、百貨店系、靴の4事業区分で多様な顧客層をカバーする。
国内は42都道府県・340店舗(直営255店・FC85店)を展開し、自社EC「SHELTTER」や外部ECモールも活用。海外は中国・米国・台湾・韓国に展開。
主要顧客層は10代後半から40代の女性で、価格帯・テイストの異なるブランドポートフォリオにより幅広い需要を取り込む構造を持つ。
ビジネスモデル
商品企画を自社で行い、中国・アジアを中心とした外部工場に生産委託するSPAモデルを採用。直営店舗・FCチャネル・自社EC・外部ECモール・卸売の5経路で販売し、2026年2月期の売上構成は実店舗67.3%、オンライン19.1%、卸11.9%。
売上総利益率は56.9%と高水準を維持。仕入コントロールと在庫管理が収益性の鍵を握る構造で、不採算ブランド・店舗の整理を継続的に実施している。
企業の強み
MOUSSYとAZUL BY MOUSSYの2ブランドだけで国内・海外合計510億円規模の事業に成長(有報記載)。MOUSSYのデニム・コラボ企画が国内前年同期比103.8%と好調を維持し、ブランド認知・顧客ロイヤルティが高い。
10以上のブランドを4事業区分に体系化し、10代後半から40代まで幅広い顧客層を網羅する。
2026年2月期の売上総利益率は56.9%(前期56.8%)と高水準を維持。SPAモデルによる自社企画・外部生産の組み合わせと、仕入コントロール厳格化・早期換金による商品評価損の大幅圧縮が寄与。原価上昇局面においても粗利率の安定的な維持を実現している。
2026年2月期のオンライン販売は11,080百万円(前年同期比102.8%)と実店舗が前年比96.0%に留まる中で唯一成長。自社アプリ「SHELTTER PASS」・キュレーションサイト「SHELMAG」・自社ECサイト「SHELTTER」を連携させたOMO基盤を構築し、デジタル経由の顧客接点を拡大している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期59,139百万円をピークに6期連続で減少し、2026期51,499百万円、2027期第1四半期累計12,169百万円(前年同期比3.6%減)。営業利益は2022期2,752百万円から2026期321百万円まで低下し、2027期第1四半期は76百万円(前年同期比84.9%減)と急悪化。
SCブランドの在庫消化、サプライチェーン全体のコスト上昇、AZUL BY MOUSSYの立て直し遅延が主因。外部要因として中東情勢による原油価格高騰・原材料不足が生産活動を制約し、個人消費の二極化がアパレル需要を圧迫している。
通期予想は営業利益1,352百万円(前期比320.9%増)を維持しているが、固定資産売却益363百万円を含む後半偏重の構造となっている。
成長戦略
国内ブランド再編・AZUL立て直し・米国卸売拡大・基幹システム稼働の4軸で再成長
MOUSSY・SLY・riendaの既存店売上伸長を継続し、LAGUA GEMは第1四半期既存店売上高前年比121.3%と急成長中。成長ブランドへの経営資源集中により収益基盤を強化する。
従来顧客とのマッチング相違が発生しており、商品開発とマーケティング戦略の抜本的見直しを推進中。立て直しの遅延が全体業績を下押ししており、早期の軌道修正が急務。
高級百貨店・セレクトショップ向け卸売を中心とした米国事業は第1四半期売上高が前年を上回ったが、販管費上昇により減益。売上成長の継続と費用管理の両立が課題。
ソフトウエア仮勘定3,079百万円(2027年2月期第1四半期末)として大規模投資が進行中。稼働後はサプライチェーン管理・在庫最適化・EC連携強化による収益性改善が期待される。
東京都目黒区の本社オフィス一部を譲渡し、2027年2月期に固定資産売却益363百万円を計上予定。経営資源の有効活用と財務体質強化を図り、成長投資の原資とする。
最終更新: 2026年7月17日

