事業内容
株式会社ウイルプラスホールディングスは、BMW・ボルボ・ポルシェ・フィアット・ジープ・BYD・Hyundaiなど17ブランドの輸入車正規ディーラー事業を中核とする持株会社。連結子会社6社が各インポーターと正規ディーラー契約を締結し、新車・中古車販売、車輌整備、損害保険代理店業を展開する。
2024年5月に子会社化した株式会社ENGを通じ、日本中古車のマレーシア輸出・国内業販事業も手掛ける。2025年6月期の連結売上高は88,614百万円と前期比85.6%増加し、グループ全体で44店舗(新車ショールーム)を運営する。
主要顧客は輸入車購入を志向する国内個人消費者およびマレーシアの中古車輸入業者。
ビジネスモデル
インポーターから仕入れた新車・認定中古車を販売する車輌販売収益(2025年6月期:79,632百万円)を主軸に、車輌整備(8,201百万円)・損害保険代理店手数料(439百万円)といった継続顧客基盤に根ざしたストック型収益を積み上げる。中古車輸出関連事業では、国内で仕入れた中古車をマレーシアへ輸出(13,074百万円)するほか、国内業販(21,072百万円)で商品回転率を重視した収益を確保する。
M&Aによる店舗数拡大が売上規模と整備・保険収益の両方を押し上げる構造。
企業の強み
2004年の事業開始以来、ボルボ・ポルシェ・ジャガー・ランドローバー・プジョー等の取得を含む12件のM&Aを実施。2024年7月のStellantisジャパン販売子会社化でプジョー・シトロエン・DSオートモビルを追加、同12月にはボルボ2店舗を取得し、取扱いブランドは17に拡大。
後発事象として首都圏・関西・四国への9店舗の事業譲受も決定済み。
M&A戦略による店舗数増加と継続顧客の積み上げにより、車輌整備売上高は2025年6月期に8,201百万円(前期比29.0%増)、保険手数料収入は439百万円(前期比22.4%増)と、いずれも前期比2割超の成長を達成。景気変動の影響を受けにくいストック型収益が収益基盤の安定性を高めている。
BMW・MINI・ボルボ・ポルシェ・フィアット・アルファロメオ・ジープ・BYD・Hyundaiなど17ブランドを取り扱うことで、特定ブランドの新型モデル投入サイクルや需要変動の影響を他ブランドで補完する構造を構築。2025年6月期の新車販売台数は前期比10.1%増と、ブランド間の相互補完効果が実績として確認されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は67,820百万円(前年同期比2.4%増)と拡大を維持。売上総利益も9,379百万円(同2.8%増)と改善したが、M&A拡大に伴う人件費・採用費・地代家賃・減価償却費の増加で販管費が8,337百万円(同7.5%増)に膨らみ、営業利益は1,042百万円(同23.9%減)に落ち込んだ。
さらに外部要因として金利上昇局面での借入金増加が支払利息を押し上げ、経常利益は1,063百万円(同26.5%減)。通期予想は売上高92,160百万円(前期比4.0%増)・営業利益1,400百万円(同24.3%減)に修正済み。
過去5期の営業利益推移(2021期2,290百万円→2025期1,850百万円→2026期3Q累計1,042百万円)を踏まえると、拡大投資フェーズにおける利益率の低下傾向が継続している。
成長戦略
マルチブランド・エリアドミナント・M&Aの三位一体戦略で輸入車ディーラーのリーディングカンパニーを目指す
2026年6月期第3四半期累計でプジョー郡山・ジープ大分・BMW越谷/上尾/春日部の事業譲受を完了。後発事象として2026年4月にボルボ5店舗(関西・四国)を取得、2026年7月にはOGUNI株式会社(ボルボ姫路)・PHA株式会社(ポルシェ姫路)の子会社化を予定し、関西・四国エリアへ初進出。
Hyundai Citystore福岡・BYD AUTO福岡を新規出店し、Hyundai Citystore東京・BYD AUTO北九州の開設準備室を設置。BYD・Hyundaiブランドをウイルプラスチェッカーモータースへ統合し運営効率を向上。新車販売に占める低炭素車割合は20.5%に到達。
第3四半期累計で新たに23台のEV充電器を設置し、急速充電器40台を含む計122台体制を構築。再生可能エネルギー導入店舗は58店舗中25店舗。インフラ整備によりEV顧客の囲い込みとアフターサービス需要の取り込みを図る。
店舗数増加とサービスネットワーク拡充により車輌整備売上高は前年同期比15.9%増(7,021百万円)、保険手数料収入は同3.0%増(337百万円)と安定成長。継続顧客の増加がストック型収益基盤を強化し、新車販売の変動リスクを緩和する。
マレーシア規制枠問題による海外売上高減少(前年同期比26.5%減)を業販強化(同22.7%増、19,269百万円)で補完。管理部門機能移管・拠点統合により販管費率を低下させ、セグメント利益278百万円(同5.7%減)を確保。規制環境の変化に応じた柔軟な販売チャネルシフトを継続。
最終更新: 2026年7月17日

