事業内容
霞ヶ関キャピタルは「その課題を、価値へ。」を経営理念に掲げ、不動産×金融の知見を活かした不動産コンサルティング事業を単一セグメントで展開する。インバウンド需要を背景としたホテル開発、冷凍冷蔵倉庫を中心とした物流施設開発、超高齢社会に対応したホスピス住宅(CLASWELL)開発、ドバイ・ASEANへの海外展開という4事業を柱とする。
2011年に東日本大震災被災施設の再生を目的に設立後、2018年東証マザーズ上場、2023年10月にプライム市場へ昇格。2025年8月には自社スポンサーの霞ヶ関ホテルリート投資法人が上場し、開発から運用まで一貫したビジネスモデルを完遂させた。
ビジネスモデル
当社は開発企画期間中のみ用地を保有し、開発リスクを開発投資家に移転する構造を採る。収益は①土地売却益(企画付き用地の売却)、②PJM報酬(施工管理業務)、③成功報酬(超過収益の一部)、④AM報酬(竣工後の資産運用管理)の4層で構成される。
霞ヶ関ホテルリート上場により、開発→売却→AM報酬という循環モデルが国内ホテル事業で確立された。
企業の強み
売上高は2021期14,296百万円から2025期96,501百万円へ約6.8倍に拡大。営業利益は同期間に1,329百万円から18,933百万円へ約14.2倍に成長。2025期は前年比で売上高46.9%増、営業利益121.8%増と利益成長が売上成長を大幅に上回り、収益構造の改善が確認できる。
2025年8月、当社スポンサーの霞ヶ関ホテルリート投資法人が東証REIT市場に上場。当社開発のホテル15物件を同リートへ売却し、開発→売却→AM報酬という循環型ビジネスモデルを完遂。連結子会社の霞ヶ関リートアドバイザーズが資産運用を受託し、継続的なAM報酬収入基盤を確立した。
インバウンド需要(ホテル)、2024年問題・フロン規制(物流)、超高齢社会(ヘルスケア)、ドバイ都市マスタープラン2040(海外)と、各事業が独立した社会的需要に根ざしており、特定市況への依存度を分散。2025年5月には冷凍冷蔵倉庫8物件を組み入れた長期運用ファンドも組成した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2021期から2025期にかけて売上高は14,296百万円→96,501百万円と約6.8倍に拡大し、5期連続増収増益を達成。2026年8月期第3四半期累計は売上高88,476百万円(前年同四半期比+75.0%)と引き続き高成長を維持しているが、売上原価率の上昇(58.1%→70.2%)と販管費の増加(11,828百万円→18,179百万円)により、営業利益8,202百万円(同△12.5%)・経常利益7,050百万円(同△10.7%)と減益に転じた。
外部要因として国内外の投資家需要は堅調な不動産市況を支えているが、金利上昇による支払利息増加(846百万円→1,791百万円)が経常利益を圧迫している。親会社株主に帰属する四半期純利益は4,555百万円(同+12.4%)と増益を確保。
通期予想は変更なし(売上高150,000百万円・営業利益26,500百万円)。
成長戦略
4事業の国内深耕と海外展開を加速し、開発・運用の循環モデルを多領域に拡張する
『fav』『FAV LUX』『edit x seven』『seven x seven』『BASE LAYER HOTEL』の5ブランドを全国展開。当3Q累計で3施設が新規開業(瀬戸内小豆島・宮島・福岡)、開発用地取得5件・既存ホテル取得2件・開発フェーズ移行1件を進捗。
インバウンド需要増加を外部要因として取り込みながら、低稼働率でも収益化できる運営効率の高い施設企画力が差別化要因。
「2024年問題」・フロン規制・冷凍食品需要増を背景に賃貸型冷凍冷蔵倉庫を全国展開。当3Q累計で2件目の冷凍自動倉庫『LOGI FLAG TECH 名古屋みなとⅠ』が竣工、既存物流施設3件を組入資産としたバリューアップファンドおよび1件のバリューアッププロジェクトを組成。
開発地域拡大と自動化による付加価値向上を推進中。
超高齢社会における終末期ケア需要を背景に、「駅近の好立地」「快適な空間デザイン」「機能性の高い施設企画力」を特徴とするホスピス住宅を展開。当3Q累計で『CLASWELL北浦和』(2026年4月)・『CLASWELL吹田』(同5月)が開業。
ホテル開発で培ったノウハウを活用した差別化モデルで既存サービスとの競合を回避。
ドバイでは中東情勢緊迫化の中でも2件の物件売却を実行。米国展開の初弾としてマイアミ中心部で開発用地を取得し、ホテルとレジデンスを主とした複合開発プロジェクトに着手。日本の投資家向けドバイ投資環境の整備と並行して、米国・他国への進出も視野に入れた多国展開を推進。
2025年11月の公募増資(4,000,000株)および12月の第三者割当増資(691,500株)により資本金・資本剰余金を各約35,349百万円増強。自己資本比率を29.7%から38.7%へ改善し、総資産192,747百万円規模での積極的な開発投資を支える財務基盤を整備。
販売用不動産72,363百万円の積み上がりが次期以降の収益計上余力を担保。
最終更新: 2026年7月17日

