事業内容
株式会社ティーケーピー(TKP)は2005年創業。遊休不動産を賃借・活用し、貸会議室・シェアオフィス・ホテル・宿泊研修施設・料飲バンケット等をワンストップで提供する「空間再生流通事業」を中核に、インテリア・スペースソリューション・不動産投資開発を手掛けるリリカラ事業、ブライダル・レストランを展開するノバレーゼ事業の3セグメントで構成される。
連結子会社24社・持分法適用関連会社3社を擁し、全国275施設(2025年2月末時点)のネットワークを持つ。主要顧客は研修・会議・イベント需要を持つ法人企業であり、リピーターが利用の多くを占める。
M&Aを積極活用し、2025年2月期の連結売上高は59,208百万円と過去最高を更新した。
ビジネスモデル
不稼働・不採算の遊休不動産を保有オーナーから固定賃料または変動賃料(運営受託)で賃借し、貸会議室・ホテル・料飲・イベントプロデュース・BPO等の複合サービスを顧客に提供する。固定賃料契約は高稼働時に高収益を生み、変動賃料(運営受託)契約は低稼働時の損失を抑制する。
スペース提供に留まらず周辺サービスを積み上げることで顧客単価を向上させ、リピーター比率の高さが安定収益基盤を形成する。
企業の強み
2025年2月末時点で貸会議室・ホテル・宿泊研修施設を合計275施設運営(前期末比+43施設)。東京・大阪・名古屋・福岡等の大都市圏を中心に全国展開し、圧倒的な拠点数と認知度による集客力を持つ。2011年に100施設、2016年に200施設を突破した実績を持ち、継続的な拡大を実現している。
2025年2月期において、リゾートホテル・ビジネスホテル等の宿泊サービス売上高が通期で10,000百万円を超え、過去最高を更新した。インバウンド需要の急速な回復・増加を背景に高稼働・高単価で推移し、アパホテルFC・レクトーレ・石のや等のマルチブランド展開が奏功している。
貸会議室事業の主要KPIである有効会議室面積1坪あたり売上高は、2025年2月期第4四半期平均で35,812円(前年同期比+2,526円)と、有効面積を拡大しながらも単価上昇を同時に実現。2026年2月期には同KPIが45,746円まで上昇しており、量と質の両立が確認できる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2024期の36,545百万円を底に急拡大し、2026期は114,357百万円と前期比約2倍に達した。2027年2月期第1四半期(2026年3月〜5月)は売上高34,609百万円(前年同期比+41.5%)、EBITDA3,918百万円(同+38.8%)、営業利益2,553百万円(同+41.8%)と四半期売上高は過去最高を更新。
外部要因として、対面コミュニケーション需要の底堅さ・インバウンド回復・出社回帰の定着が追い風となっている。通期業績予想(売上高146,000百万円・営業利益11,000百万円・当期純利益4,000百万円)に変更はなく、第1四半期の進捗率は売上高23.7%・営業利益23.2%と概ね順調。
ただし通期当期純利益予想4,000百万円は前期比△67.6%と大幅減益見通しであり、特別損失の発生状況が通期着地の鍵となる。
成長戦略
空間再生流通事業の深化とM&A・政策投資によるグループシナジー創出で企業価値向上
ヒューリックビズフロンティア(TKPビズオフィス)の連結子会社化により、レンタルオフィス「CROSSCOOP」・fabbit・TKP貸会議室の長期貸しを連携させ、あらゆる顧客のオフィス需要を網羅する体制を構築。有効面積1坪あたり売上高は前年同期比+1,978円と拡大と単価上昇を両立。
フランチャイズ運営を含む新規アパホテル(富山県魚津・兵庫県姫路)を開業し、宿泊施設数を33施設(前年同期比+6施設)に拡大。2027年2月期第1四半期のホテル・宿泊研修事業売上高は過去最高を更新しており、既存施設の高稼働維持と新規施設の立ち上げを並行推進。
2026年4月1日付でノバレーゼとエスクリが合併し株式会社オンザページとして発足。エスクリの通期連結開始により売上高は前年同期比+178.4%と急拡大し、セグメント利益も黒字転換(168百万円)。
合併による固定費効率化・重複コスト削減とTKPグループとの施設送客・工事委託等のシナジー実現が今後の課題。
2026年4月に識学の発行済株式を追加取得し持分法適用関連会社化(議決権比率17.36%)。TKPの顧客基盤・全国スペースネットワークと識学のVCファンド・ハンズオン支援ノウハウを相互活用し、グループ全体の事業拡大を図る。リリカラ・オンザページとの協業も継続推進。
2026年6月11日取締役会決議により、上限2,000,000株・3,500百万円の自己株式取得を決議(取得期間:2026年6月12日〜8月24日)。機動的な資本政策の遂行と株主還元の拡充を目的とし、資本効率の向上を図る。
最終更新: 2026年7月17日

