事業内容
株式会社パルマは、セルフストレージ(レンタル収納スペース・トランクルーム)業界を専門とするサービスプロバイダーである。主力のビジネスソリューションサービスでは賃料債務保証付きBPOサービスを提供し、国内セルフストレージ事業者の約6割に活用されるインフラ的地位を確立している。
ITソリューションサービスではWEB予約決済・在庫管理システム「クラリス」(導入室数79,939室)および集客サービス「クラギメ」を展開。ターンキーソリューションサービスでは施設の開発・販売・賃貸運営を一貫して手掛ける。
2006年にセルフストレージBPO事業を開始し、2015年に東証マザーズ上場、2025年3月に東証スタンダード市場へ区分変更、同年5月に名証メイン市場へ新規上場を果たした。
ビジネスモデル
収益の中核はビジネスソリューションサービスにおける賃料債務保証付きBPOサービスで、セルフストレージ事業者から申込受付・入金管理・滞納督促・残置物撤去・物件巡回等の業務を受託し、件数・室数に応じた手数料を継続的に得るストック型モデルである。2025年9月期末の受託残高は135,411件(前期末比5.5%増)。
これに加え、ターンキーソリューションサービスでは施設開発・販売によるフロー収益とマスターリースによる賃貸収益を得る。
企業の強み
賃料債務保証付きBPOサービスは国内セルフストレージ事業者の約6割に活用されており、2025年9月期末の受託残高は135,411件(前期末比5.5%増)、新規契約件数は38,355件(前期比6.5%増)と安定的に積み上がっている。申込受付から入金管理・滞納督促・残置物撤去までワンストップで提供する体制が参入障壁を形成している。
WEB予約決済・在庫管理システム「クラリス」の導入室数は79,939室に達し、API配信集客サービス「クラギメ」およびポータルサイト「ニコニコトランク」と連携した集客・運営効率化を支援している。ITと保証・BPOを組み合わせた複合サービスが顧客の乗り換えコストを高め、継続利用を促進している。
2025年9月期末の自己資本比率は63.8%、純資産は2,420,754千円と財務健全性は高い。現金及び預金2,238,684千円を保有し、借入金残高は898,648千円にとどまる。11行の金融機関との当座借越契約により急な資金需要にも対応可能な体制を整備している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2021期3,637百万円をピークに変動が大きく、2025期は2,312百万円まで縮小。一方、営業利益は2025期148百万円と改善傾向にあり、2026年9月期中間期は売上高1,070百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益58百万円(同116.9%増)と利益面での改善が加速している。
売上原価の削減(前年同期比26百万円減)と売上総利益率の改善(43.1%→46.9%)が主因。外部要因として、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費の持ち直しがセルフストレージ需要を下支えしている。
通期目標達成にはターンキーソリューションサービスにおける下期の施設売却収益が不可欠な構造となっている。
成長戦略
BPO受託残高20万件達成と施設開発・賃貸事業の黒字化を両輪とした「改革2027」の推進
賃料債務保証付きBPOサービスの受託残高は2026年9月期中間期末に140,813件(前期末比4.0%増)に達した。エリアリンク「パートナー制度」導入、東電用地への運営事業サポート導入、レンタルオフィス向け滞納保証付き集金代行サービス提供拡大など、業務提携と隣接業種展開により事業機会を拡大中。
2026年3月に三菱地所との共同開発による「キーピット池上・久が原」を開業。「キーピット横浜反町」も計画通り竣工オープン。新たな都市インフラモデルの構築を推進しており、運営施設数の拡大と稼働率向上による収益貢献を目指す。
2026年1月に埼玉県鴻巣市にて投資用収益不動産を取得し賃貸収入を得ている。当事業年度中に物件価値を向上した後に売却を予定しており、ターンキーソリューションサービスの下期収益貢献が期待される。販売用不動産残高は1,129百万円まで積み上がっており、売却実現が通期目標達成の鍵となる。
既存のBPO・IT・施設開発に加え、施設開業コンサルティングや収納物撤去・整理関連サービスを新規注力サービスとして位置付け、拡販活動を推進中。セルフストレージ市場の拡大という外部環境を追い風に、サービスラインアップの多様化による収益源の分散を図る。
最終更新: 2026年7月17日

