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株式会社エスイー

3423東証スタンダード金属製品

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株式会社エスイー3423

事業内容

株式会社エスイーは1981年設立(前身は1967年設立)の建設関連総合グループで、連結子会社6社を含む計10社体制で事業を展開する。主力の「建設用資機材の製造・販売事業」ではアンカー・落橋防止装置・PCケーブル・外ケーブル・斜材等のケーブル製品、KIT受圧板・変位制限装置等の鉄鋼製品、ESCONを含むコンクリート製品を製造・販売する。

「建築用資材の製造・販売事業」ではセパレーター・吊りボルト等の建築金物と鉄骨工事を手掛け、「建設コンサルタント事業」では国内外のODA案件等を担う。「補修・補強工事業」では橋梁・トンネルの補修・補強工事を施工する。

主要顧客は公共機関・ゼネコン等で、国土強靱化・インフラ老朽化対応を主需要基盤とする。

ビジネスモデル

エスイーグループは、自社工場(山口工場等)でケーブル・鉄鋼・コンクリート製品を製造し、全国の営業拠点網を通じて公共機関・建設会社へ販売する製造販売モデルを基軸とする。これに加え、補修・補強工事の施工(エスイーリペア等)、国内外の建設コンサルタントサービス(アンジェロセック等)を組み合わせることで、インフラ整備から維持管理まで一貫したサービスを提供し、公共投資予算を多面的に取り込む収益構造を持つ。

企業の強み

1967年の前身設立以来、プレストレストコンクリート技術を核に、落橋防止装置・グラウンドアンカー・斜張橋用斜材等の製品を開発し、財団法人砂防・地すべり技術センターや土木研究センター等の技術審査証明・評価証を複数取得している。ISO9001・ISO14001も認証取得済みであり、公共調達における信頼性の裏付けとなっている。

建設用資機材(売上高12,019百万円)、建築用資材(9,860百万円)、建設コンサルタント(687百万円)、補修・補強工事(2,834百万円)の4セグメントを保有し、公共・民間・国内・海外にわたる需要を分散して取り込む構造を持つ。2026年3月期において補修・補強工事業が前期比19.1%増収・増益となるなど、セグメント間の補完機能が実際に機能している。

東京・仙台・名古屋・大阪・九州・北陸・北海道・中国・四国・山口の全国拠点網を有し、ケーブル製品・鉄鋼製品・コンクリート製品・建築金物・鉄骨工事・補修工事・コンサルタントと幅広い製品・サービスラインアップを持つ。これにより単一製品依存を回避しつつ、顧客の多様なニーズに対応できる営業基盤を構築している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は親会社株主に帰属する当期純損失434百万円(前期は純利益543百万円)を計上。繰延税金資産の取崩し(法人税等調整額588百万円の費用計上)が主因であり、将来の課税所得見通しに対する保守的な評価を反映している。

自己資本比率は44.0%から42.6%へ低下、1株当たり純資産も370円67銭から346円20銭へ減少しており、財務基盤の緩やかな劣化が続いている点に留意が必要。

全社費用(研究開発部門の人件費・経費)は前期の601百万円から799百万円へ大幅増加し、セグメント合計利益1,417百万円に対して818百万円の調整額として営業利益を圧迫している。エネルギー関連事業が次の研究ステージへ移行したとされるが、具体的な収益化時期・規模は開示されていない。

「中期経営計画2030」の初年度となる2027年3月期予想でも営業利益603百万円と低水準が続く見通しであり、投資回収の見通しが業績評価の核心となる。

2026年3月期は純損失計上にもかかわらず1株当たり13円の配当を維持(配当性向は算出不能)したが、2027年3月期は12円への減配を予定。DOE3.5%以上を目安とする株主還元方針を掲げるものの、利益剰余金は8,987百万円から8,159百万円へ減少しており、純損失と配当支払いの継続により内部留保の毀損が進んでいる。

外部環境として米国通商政策の不確実性や原材料価格の高止まりも収益回復の障壁となっており、早期の利益水準回復には不透明感が残る。

成長戦略

「中期経営計画2030」のもと新規事業収益化と既存事業の収益構造強化を両輪で推進

2026年3月期に新たな「中期経営計画2030」を策定。新規事業の創出による収益化と、既存事業の将来あるべき姿から逆算した施策推進を両輪とし、初年度(2026年度)は既存事業の成長基盤強化と新規事業への取り組みを加速させる方針。

「中期経営計画2020-2022」から継続してきたエネルギー関連事業への先行投資が次の研究ステージへ移行。研究開発部門の人件費・経費は前期比約33%増の799百万円に拡大しており、事業化に向けた投資を一層拡充している。具体的な収益化時期・規模は未開示。

建設コンサルタント事業において海外での新たな事業展開に着手。フランス語圏アフリカでの既存強みを活かしつつ、アジア圏・大洋州地域等への展開拡大とBIM/CIM関連技術を活用した業務への参画を推進。2026年3月期に黒字転換(営業利益36百万円)を達成した。

「中期経営計画2023-2025」に基づく既存事業の土台固めとして、生産を含むサプライチェーンの効率化に取り組む。原材料価格上昇に対し営業部門と生産部門の連携を強化し、調達最適化と販売価格への適切な転嫁を進めることで計画利益の確保を目指す。

社会インフラ老朽化対策の進展を背景に、橋梁・トンネルの補修・補強工事の受注拡大を継続推進。2026年3月期は売上高2,834百万円(前期比19.1%増)、営業利益249百万円(前期比3.8%増)を達成。案件の小規模化・外部委託増加による利益率低下が課題として残る。

最終更新: 2026年7月19日