マテリアル
化学・電子・繊維材料を幅広く展開する旭化成グループの基盤セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(外部顧客) | 360,158百万円 | 316,576百万円 | ↑ |
| 売上高(セグメント間内部取引含む合計) | 363,631百万円 | 320,362百万円 | ↑ |
| セグメント損益(営業損益) | 38,809百万円 | 14,905百万円 | ↑ |
事業詳細
エレクトロニクス事業(電子材料・LSI)、エッセンシャルケミカル事業(石油化学製品)、カーインテリア事業(自動車内装材)、エナジー&インフラ事業(イオン交換膜・セパレータ)、コンフォートライフ事業(繊維)、パフォーマンスケミカル事業(エンジニアリング樹脂)等を擁する。2027年3月期第1四半期の外部顧客への売上高は360,158百万円で連結売上高826,157百万円の約44%を占める最大セグメント。石化市況・半導体・電子機器市場の動向に業績が左右されやすい構造を持つ。
直近の概況
2027年3月期第1四半期は大幅増収増益、営業損益は前年同期比2.6倍。
当第1四半期の外部顧客への売上高は360,158百万円(前年同期316,576百万円、前年同期比+13.8%)、セグメント損益(営業利益)は38,809百万円(前年同期14,905百万円、同+160.4%)となった。前年同期は樹脂原料製造設備及びコーティング剤製造設備等について1,315百万円の減損損失(特別損失の事業構造改善費用に含めて表示)を計上していたが、当第1四半期においては同様のセグメント別重要減損の計上はない。
主要プロダクト
成長ドライバー
- AIサーバー・ハイエンドスマホ向け電子材料(パイメル・ガラスクロス等)の旺盛な需要継続
- エッセンシャルケミカル事業における前期定期修理影響の解消による収益回復
- カーインテリア事業の北米・欧州向け販売堅調推移による増益寄与
- パフォーマンスケミカル事業のエンジニアリング樹脂販売量増加と構造転換進捗による収益改善
- 水島製造所の誘導品事業再構築(スチレンモノマー・ポリエチレン等の生産終了)による固定費削減と収益構造改善
- イオン交換膜法食塩電解事業における電解プラント販売の継続
リスク
- 中国の石化設備増強・内製化進展による石油化学製品のアジア輸出需要の変化と国内コンビナート再編圧力
- 石化市況の急落による棚卸資産評価損・在庫受払差の悪化リスク(エッセンシャルケミカル・パフォーマンスケミカル)
- Daramic®事業譲渡・旭化成アドバンス連結除外等の事業売却に伴う売上高・利益の剥落
- 汎用石化・樹脂資産グループを中心とした追加減損損失・設備撤去費用の計上リスク(水島製造所再構築に伴う撤去費用)
- 中国・北米における自動車需要低迷によるカーインテリア事業の販売量減少リスク
- エナジー&インフラ事業における原材料価格上昇・イオン交換膜法食塩電解プラント販売量減少リスク(前期好調の反動減)
- 事業構造改善費用(減損損失・譲渡損等)の追加計上リスク
住宅
国内外の住宅・建材事業を担う旭化成グループ第2の収益柱
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(2027年3月期第1四半期) | 267,560百万円 | 258,908百万円(2026年3月期第1四半期) | ↑ |
| 営業利益(2027年3月期第1四半期) | 20,176百万円 | 22,353百万円(2026年3月期第1四半期) | ↓ |
| 売上高(2026年3月期実績) | 1,077,394百万円 | — | — |
| 営業利益(2026年3月期実績) | 99,781百万円 | — | — |
| 売上高(2027年3月期通期予想) | 1,173,000百万円 | 1,077,394百万円(2026年3月期実績) | ↑ |
| 営業利益(2027年3月期通期予想) | 101,300百万円 | 99,781百万円(2026年3月期実績) | ↑ |
事業詳細
住宅事業(戸建・集合住宅の建築請負、不動産関連、賃貸管理・不動産流通、リフォーム、北米・豪州海外事業)と建材事業(ALC、断熱材、基礎杭等)を展開。旭化成ホームズを中核に、国内では物件の大型化・高付加価値化による平均単価上昇と固定費削減による収益強化を推進。海外では北米・豪州での事業展開を継続。
直近の概況
2027年3月期第1四半期は増収減益、通期予想は据え置き
2027年3月期第1四半期の住宅セグメントは、外部顧客売上高267,560百万円(前年同期258,908百万円、+3.3%)と増収を確保した一方、セグメント利益(営業利益)は20,176百万円(前年同期22,353百万円、△9.7%)と減益となった。通期の連結業績予想は2026年5月12日公表時点から見直しを行っておらず、第2四半期連結決算発表時に改めて見直しを行う予定である。
主要プロダクト
成長ドライバー
- 建築請負における物件の大型化・高付加価値化による平均単価上昇
- 賃貸管理事業の管理戸数拡大による不動産部門の安定的増益
- 建材事業における価格転嫁の継続的進捗
- 豪州事業における請負住宅の数量増加・建売住宅の販売増加
- 北米事業における住宅需要の緩やかな回復を背景とした数量増加
- ZEH・省エネ住宅需要の高まりを背景とした高付加価値製品の拡販
リスク
- 住宅ローン金利上昇傾向による国内住宅需要の減退リスク
- 資材価格高騰・労務費増加による建設コスト上昇リスク
- 物価上昇による消費マインド低下リスク
- 米国・豪州における景気動向・金利政策の住宅需要への影響
- 国内戸建住宅市場の構造的縮小(少子化・人口減少)リスク
- 海外事業における為替変動リスク
- 分譲マンション販売における物件構成差悪化リスク
ヘルスケア
医薬・ライフサイエンス・クリティカルケアの3事業でグループ利益成長を牽引する中核セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| Aicuris買収に伴う子会社株式取得による支出(連結ベース) | 131,681百万円 | - | ↑ |
| のれん(連結全社合計) | 400,492百万円 | 383,805百万円(前期末) | ↑ |
| 技術関連資産(連結全社合計) | 406,664百万円 | 294,854百万円(前期末) | ↑ |
| のれん償却額(連結全社・中間期累計) | 19,049百万円 | 16,323百万円 | ↑ |
| 新規連結子会社数(Aicuris関連) | 6社 | - | ↑ |
事業詳細
医薬事業(旭化成セラピューティクス、Veloxis、Calliditas Therapeutics AB)、ライフサイエンス事業(ウイルス除去フィルター「プラノバ™」、バイオプロセス等)、クリティカルケア事業(ZOLL Medical)の3事業で構成。免疫・移植・IgA腎症・心肺蘇生等の専門領域でグローバル展開を推進。当中間連結会計期間(2026年4-9月)において、ドイツの医薬品開発企業Aicuris Anti-infective Cures AG及びその子会社5社を新規連結子会社化し、重症感染症領域を新たに取り込むなど、成長領域への集中投資を継続している。
直近の概況
Aicuris買収完了により重症感染症領域を新規連結、全社業績も大幅増益
当中間連結会計期間(2026年4-9月)より、ドイツの医薬品開発企業Aicuris Anti-infective Cures AG及びその子会社5社を新規連結。取得に伴う支出は131,681百万円で、連結全社ののれんは383,805百万円から400,492百万円へ、技術関連資産は294,854百万円から406,664百万円へ増加した。なお、セグメント別の詳細業績(売上高・営業利益)は本資料に開示がないが、連結全体では売上高1,689,609百万円(前年同期比+13.7%)、営業利益165,441百万円(同+54.0%)と大幅増益となっており、ヘルスケア各事業の堅調な推移が寄与しているとみられる。
主要プロダクト
成長ドライバー
- Calliditas Therapeutics ABの連結効果によるTarpeyo™(IgA腎症治療剤)の販売量拡大
- Veloxisの腎移植向け免疫抑制剤Envarsus XR™の米国市場での販売数量伸長
- LifeVest®新規患者数増加によるクリティカルケア事業の成長
- 生物学的製剤市場成長に伴うウイルス除去フィルター「プラノバ™」需要増加
- Aicuris Anti-infective Cures AG買収完了による重症感染症領域の開発パイプライン獲得と移植・腎領域との戦略的シナジー
リスク
- Calliditas買収に伴う多額ののれんの減損リスク
- Aicuris買収に伴うのれん・技術関連資産の急増(前期末比のれん+16,687百万円、技術関連資産+111,810百万円)に起因する将来的な減損リスク
- Aicuris買収に伴うのれん等償却費の増加(中間期+2,726百万円)および今後の研究開発費増加による利益圧迫リスク
- Aicuris買収のれんが取得原価配分未完了のため暫定算定であり、今後の見直しにより金額が変動するリスク
- ライフサイエンス事業における販管費増加による収益圧迫
- 国内医療費削減圧力による市場成長鈍化リスク
- M&A案件(Calliditas、Aicuris等)の統合・収益化に関する不確実性
- クリティカルケア事業における販管費増加による利益圧迫リスク
その他
旭化成グループの補完的事業群を束ねる非報告セグメント
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 外部顧客向け売上高(四半期) | 7,652百万円 | 7,710百万円(前年同四半期) | ↓ |
| セグメント間内部売上高(四半期) | 8,519百万円 | 9,113百万円(前年同四半期) | ↓ |
| セグメント売上高合計(内部含む、四半期) | 16,172百万円 | 16,823百万円(前年同四半期) | ↓ |
| セグメント損益(営業利益、四半期) | 296百万円 | 363百万円(前年同四半期) | ↓ |
事業詳細
「その他」セグメントは、プラントエンジニアリング、環境エンジニアリング、各種リサーチ・情報提供事業、人材派遣・紹介事業等を含む事業セグメントである。グループの中核3セグメント(ヘルスケア・住宅・マテリアル)を補完する機能を担う。2027年3月期第1四半期(2026年4-6月)の外部顧客向け売上高は7,652百万円で、連結売上高826,157百万円に占める比率は約0.9%と、依然として小規模な位置づけにある。
直近の概況
2027年3月期1Qは外部売上・利益とも前年同期比で小幅減少
当第1四半期(2026年4-6月)の外部顧客向け売上高は7,652百万円と前年同四半期の7,710百万円からわずかに減少し、セグメント間内部売上高も9,113百万円から8,519百万円へ縮小した。この結果、セグメント損益(営業利益)は363百万円から296百万円へ減少した。連結売上高が前年同期比11.9%増と好調な中、「その他」セグメントは連結業績への影響が限定的な小規模セグメントであることが改めて示された。
主要プロダクト
成長ドライバー
- グループ全体の事業拡大に伴うエンジニアリング・情報提供需要の増加
- 持分法適用会社への投資を通じた関連収益貢献の拡大(詳細は通期開示で確認が必要)
- グループ内需要に連動したセグメント間取引の変動
リスク
- セグメント規模は外部売上高比率約0.9%と依然小規模であり、グループ全体業績への影響は限定的で収益変動の透明性が低い
- 当第1四半期は外部売上高・セグメント損益ともに前年同期比で減少しており、成長の持続性に不確実性がある
- 内部売上高(セグメント間取引)への依存度が高く、グループ内需要の変動がセグメント業績に直接影響する
- セグメント資産・投資額等の詳細情報が四半期短信では開示されておらず、投資動向の把握が限定的
最終更新: 2026年11月5日

