事業内容
サンマルクホールディングスは1989年創業の外食持株会社で、「ベーカリーレストラン・サンマルク」を原点に、「生麺専門鎌倉パスタ」「サンマルクカフェ」「牛カツ京都勝牛」「牛かつもと村」「倉式珈琲店」など多彩な業態を展開する。2026年3月末時点で直営814店舗・FC54店舗の計868店舗体制を持ち、レストラン事業と喫茶事業の二セグメントで構成される。
2024年11月・12月に牛カツ二大ブランドをM&Aで獲得し、インバウンド需要を取り込む成長業態を第三の柱として加えた。主要顧客はファミリー・ビジネスパーソン・インバウンド観光客と幅広い。
ビジネスモデル
売上高88,432百万円のうち直営店売上が86,495百万円(97.8%)を占め、残りをロイヤリティ収入294百万円・FC関連等売上1,642百万円が補完する。持株会社が店舗開発・商品開発・教育機能を集約し、各事業子会社が業態運営に特化する分権・集権モデルを採用。
日本アクセスとの物流協定により食材調達を効率化し、グループ統合アプリで顧客基盤を横断的に強化する。
企業の強み
レストラン事業(売上高59,970百万円)と喫茶事業(売上高28,462百万円)の二本柱に加え、牛カツ定食業態を第三の柱として確立。業態ごとに客層・価格帯・立地が異なるため、特定業態の不振が全体業績に与える影響を抑制できる構造を持つ。
2022期の営業損失から2026期には営業利益5,149百万円へ回復した実績がその安定性を裏付ける。
2024年11月に株式会社ジーホールディングス(牛カツ京都勝牛)、同年12月に株式会社B級グルメ研究所ホールディングス(牛かつもと村)を相次いで完全子会社化。取得後1期で両ブランド合計139店舗体制を構築し、レストラン事業売上高を前期比35.9%増の59,970百万円に押し上げた。
M&Aを通じた業態獲得・スケール拡大を繰り返してきた実績は競合が短期間で模倣困難な組織能力といえる。
持株会社が店舗開発・商品開発・教育・海外業態開発機能を一元管理し、実験業態を検証後に分社化する仕組みを確立。鎌倉パスタの派生業態「てっぱんのスパゲッティ」「おだしもん」、サンマルクカフェの「サンマルクカフェ&茶」など実験業態を継続的に創出。
2026年5月には商品開発・店舗開発部門を中心に京都本社を設立し、グローバル展開加速に向けた体制を整備した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2022年3月期の売上高47,722百万円・営業損失3,579百万円を底に、5期連続増収・黒字転換を達成。2026年3月期は売上高88,432百万円(前期比+24.7%)、営業利益5,149百万円(同+41.3%)と過去最高水準を更新。
牛カツ事業の通期連結寄与が主な増収ドライバー。外部要因として賃上げ継続による所得環境改善とインバウンド需要の底堅さが追い風となった一方、原材料費・人件費の高止まりが利益率改善の制約要因。
2027年3月期は売上高93,000百万円・営業利益5,300百万円(+2.9%)と増益基調を維持する見通しだが、成長率は鈍化局面に入る。
成長戦略
牛カツ事業シナジー早期創出・既存業態強化・海外展開で2029年3月期営業利益65億円を目指す
京都勝牛は2026年3月期末103店舗体制(直営69・FC34)、牛かつもと村は直営36店舗に拡大。2027年3月期も国内出店継続に加え、牛かつもと村の海外展開を新たな成長戦略として推進。ロイヤリティ収入は前期比210.5%増と急拡大中。
2026年5月に本社機能を京都へ移転。「京都ブランド」を活用したグローバル展開・国内出店加速・人材採用力向上・グループシナジー最大化を図る。海外FC展開の基盤強化と採用競争力向上が期待される。
独自アプリ展開業態を除く全業態でグループ統合アプリを導入済み。各業態の認知度向上・利用頻度増加を通じた売上基盤強化を推進。今後は独自アプリ展開業態(京都勝牛等)もグループ統合アプリへの移行を検討中。
鎌倉パスタは2年ぶりのグランドメニューリニューアルと派生業態(てっぱんのスパゲッティ・おだしもん)展開を実施。サンマルクカフェは期間限定商品開発と価格戦略最適化で客数・客単価の双方を改善。2027年3月期は商品構成・価格設計の見直しによる粗利改善を重点施策とする。
2025年11月更新の中期経営計画に基づき、売上拡大一辺倒から収益性重視の経営へシフト。出店は投資効率を重視した厳選出店に転換。調達先多様化による原価コントロールと需要動向に応じた生産・在庫管理最適化で収益構造改善を図る。
最終更新: 2026年7月19日

