株式会社ZenmuTech
338A・東証グロース・情報通信業
株式会社ZenmuTech
338A・東証グロース・情報通信業
事業内容
株式会社ZenmuTechは、「データの保護、データの利活用を追及する」をミッションに掲げ、自社開発の秘密分散技術「ZENMU-AONT」を活用したセキュリティソリューションを展開する情報セキュリティ専業企業。2014年設立、2025年3月に東証グロース市場へ上場。
主力製品はPC向け情報漏洩対策ソリューション「ZENMU Virtual Drive(ZVD)」で、シンクタンク・金融機関・ITベンダー等の法人顧客に代理店経由で販売。加えて、秘密分散技術をIoT・ドローン・監視カメラ等に組み込むOEM展開(ZENMU Engine)、および産業技術総合研究所との共同研究に基づく秘密計算ソリューション「QueryAhead」の事業化も推進している。
情報セキュリティ事業の単一セグメントで運営。
ビジネスモデル
収益の中核はZENMU Virtual Driveのライセンス販売で、①一括販売のフロー型、②サブスクリプション+保守のストック型、③保守単独契約の3形態を持つ。ストック型は契約継続に伴う安定収益を積み上げる構造で、2025年12月期末のライセンス数は115,417件。
代理店経由の販売が主体で、野村総合研究所(売上高の25.3%)・日立システムズエンジニアリングサービス(21.7%)等の大手が上位顧客。秘密計算ビジネスは産業技術総合研究所等への委託研究受託役務が収益源となっている。
企業の強み
自社開発の「ZENMU-AONT」はAONT方式を採用し、暗号鍵・パスワード不要でデータを無意味化する独自技術。分散片は最小32バイトまで圧縮可能でネットワーク負荷が小さく、オフライン動作も可能。産業技術総合研究所との共同研究で安全性評価も実施済みであり、技術的優位性に第三者的裏付けがある。
ZVDライセンス数は2024年12月期末99,317件から2025年12月期末115,417件へ前期比16,100件増加。サブスクリプション・保守契約によるストック型収益が安定的に積み上がっており、2025年12月期の秘密分散ビジネス売上高は700,547千円(前期比36.9%増)を達成した。
野村総合研究所(215,187千円、売上比25.3%)、日立システムズエンジニアリングサービス(184,473千円、同21.7%)、デロイトトーマツグループ(140,840千円、同16.5%)など大手代理店・シンクタンクが上位顧客に並び、1,000ライセンス以上の大規模案件を代理店協業で獲得する体制が確立されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
当中間期の売上高は305百万円(前年同期比0.3%増)とほぼ横ばいとなり、前年フルイヤーの高成長(2025期+31.3%)から減速した。ストック型収益の積み上げが継続する一方、秘密計算のフロー型収益が前年同期の大口案件反動で減少し相殺された。
費用面では営業力強化・人材採用・研究開発への投資拡大により販管費が28%増加し、営業損失は24百万円から99百万円に拡大、中間純損失も60百万円に拡大した。総資産は1,142百万円(前期末1,286百万円)に減少したが、売掛金回収により自己資本比率は66.8%へ改善し、現金及び現金同等物は861百万円に増加した。
通期予想(売上高+26.8%、営業利益+12.1%)は維持されているが、下期における大幅な収益・利益の積み上げが前提となっている。
成長戦略
秘密分散の代理店拡販・官民連携推進と秘密計算の新規事業化・海外展開の二本柱
秘密分散ソリューションのライセンス数拡大によるストック型収益の継続的な積み上げを進め、安定収益基盤を強化する。当中間期も着実な増加が確認された。
公共自治体向け「NerveNet」における秘密分散技術の共同開発や医療分野「Digital Trust Grid」への技術提供を通じ、公共・医療分野での導入実績構築を進める。
AONT(秘密分散技術)とRAGを融合した次世代セキュアAI基盤の特許出願を行い、生成AI活用拡大を見据えた技術競争力強化を図る。
TMIP&S・ミントウェーブとの業務提携により、法令対応と実効性を両立したエンドポイントセキュリティソリューションの提供体制を強化する。
台湾BigObject社との協業を通じ、秘密計算ソリューションの海外市場展開を推進する。事業化は中長期的な課題として位置づけられる。
最終更新: 2026年8月13日

