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株式会社ZOA

3375東証スタンダード小売業

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株式会社ZOA3375

事業内容

株式会社ZOAは、静岡県を中心に「OAナガシマ」12店舗・「コンピュータプラザZOA」4店舗・「パソコンの館」6店舗の計22店舗を展開するパソコン・周辺機器・バイク用品の専門小売企業である。実店舗に加え、インターネット通信販売サイト「e-zoa.com」を運営し、バイク用品・パソコンパーツ・家電製品等を全国に販売する。

2022年4月には宅地建物取引業者免許を取得し不動産売買事業も開始。主要顧客は一般消費者から法人まで幅広く、特にパソコンのアフターサポートを重視する顧客層を主なターゲットとしている。

2005年にJASDAQ上場、現在は東京証券取引所スタンダード市場に上場している。

ビジネスモデル

小売事業では、ZOAオリジナルパソコン(一般パソコン本体より収益性が高い)の販売とパソコン販売台数の6割超に付帯するサポートサービスで粗利を積み上げる。EC(e-zoa.com)ではバイク用品・パソコンパーツ・家電製品を販売し、売上高の約42%をEC経由で獲得する。

不動産事業では土地・建物の売買および賃貸により補完的な収益を得る構造である。

企業の強み

ZOAオリジナルパソコンは一般パソコン本体より収益性が高く、2026年3月期のパソコン本体系商品売上高は前期比19.1%増の1,899,234百万円(千円単位)となった。さらにパソコン販売台数の6割超の顧客がサポートを付帯購入しており、サービス&サポート売上高は前期比8.4%増の581,694千円に達し、利益拡大に貢献している。

市場でメモリ・SSD・グラフィックボード等の在庫が枯渇する局面においても、自社組み立てによるBTOモデルを展開し独自の調達力で在庫を確保した。自社製品化により収益性も向上させており、ゲーミングPC需要拡大局面での売上増加に直結した実績を持つ。

インターネット通信販売事業の売上高は4,019,220千円(前期比9.3%増)に達し、小売事業売上高8,991,872千円の約45%を占める。バイク用品が通販売上の約半分を占め好調を維持するほか、家電製品等の取扱強化により品目多様化も進んでいる。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期はWindows10サポート終了(2025年10月)を追い風に、外部要因としてパソコン本体の売上が大幅増加し小売事業の利益を押し上げた。しかし会社自身が2027年3月期予想において「特需の反動減により販売台数の減少が見込まれる」と明示しており、売上高予想9,700百万円(前期比1.9%増)・営業利益497百万円(同2.2%増)という控えめな成長見通しはこのリスクを織り込んでいる。

ZOAオリジナルPCの収益性重視施策とアフターサポート強化がどこまで台数減少を補えるかが評価の焦点となる。

不動産事業は2026年3月期に販売件数が前期9件から4件へ急減し、売上高532百万円(前期比36.0%減)・セグメント利益58百万円(同64.6%減)と大幅に落ち込んだ。件数変動が業績に直結する構造的な変動性は引き続きリスク要因である。

一方、当期末の販売用不動産在庫は240百万円まで積み上がっており、翌期の販売強化に向けた準備は整っている。人員増強計画の実行状況と物件消化ペースが翌期業績の重要な観察点となる。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは427百万円と前期728百万円から大幅に減少した。主因は棚卸資産の減少幅縮小(前期321百万円→当期261百万円)と仕入債務の減少(175百万円の流出)。

投資活動によるキャッシュ・フローは有形固定資産取得131百万円・投資有価証券取得80百万円で支出204百万円と前期67百万円から拡大。財務活動では借入返済407百万円・配当88百万円で395百万円の流出となり、現金残高は1,075百万円へ減少した。

フリーCFの水準低下が一時的なものか継続的なものかを注視する必要がある。

成長戦略

ZOAオリジナルPC・サポート強化・通販拡大・不動産在庫活用の四軸で持続的成長を目指す

Windows10特需の反動減による販売台数減少が見込まれる中、収益性の高いZOAオリジナルパソコンの販売を軸に据え、台数よりも利益を重視する施策に転換。2026年3月期に小売事業セグメント利益が前期比62.4%増と大幅改善しており、この収益モデルの有効性は実証済み。

Windows10特需によるパソコン販売増加を背景にアフターサポートのニーズが高まると想定し、サービス案内の強化とサポートメニュー・価格の見直しを実施。パソコン販売台数の6割超にサポートを付帯させる現状の高付帯率をさらに引き上げることで収益拡大を図る。

自社サイトのリニューアルを完了し2026年4月末より運用開始。自社サイトでの販売強化によりモール依存を低減し収益性向上を図る。Web広告への注力によりサイト利用者増加にも取り組む。インターネット通信販売事業は2026年3月期に前期比9.3%増と好調を維持しており、基盤は整っている。

2026年3月期を「仕込み期」と位置付け、販売用不動産在庫を15百万円から240百万円へ積み増した。2027年3月期はこれら在庫を活用した販売強化を実践するとともに、新規採用による人員増強で事業拡大にも積極的に取り組む方針。前期9件から当期4件へ減少した販売件数の回復が課題。

最終更新: 2026年7月19日