日本製麻株式会社 logo

日本製麻株式会社

3306東証スタンダード卸売業

日本製麻株式会社 logo
日本製麻株式会社3306

事業内容

日本製麻株式会社は1947年創業、1949年東証上場の老舗企業。現在は食品事業(パスタ・レトルト食品の製造販売)、産業資材事業(黄麻製品・大型包装資材等の輸入販売)、マット事業(自動車用フロアマットの販売)の3事業を主軸とする。

食品事業が売上高の過半を占める基幹事業であり、富山県砺波市の北陸工場を生産拠点とする。主要顧客にはスズキ株式会社(売上高の約20%)や株式会社ゴーゴーカレーグループ(レトルトカレーOEM)が含まれる。

2025年9月にタイ子会社サハキット・ウィサーン社の株式を売却し、非連結体制へ移行した。

ビジネスモデル

食品事業では自社工場(北陸工場)でパスタ・レトルト食品を製造し、業務用・市販用・OEM向けに販売する。産業資材事業は黄麻製品等を海外から輸入し国内販売する商社型モデル。

マット事業は自動車メーカーのモデルチェンジごとにコンペで受注を獲得し販売する。各事業が異なる収益構造を持つことでリスク分散を図りつつ、食品事業の生産能力拡大(レトルト工場増設)により規模拡大を目指す。

企業の強み

2026年3月期に食品事業の北陸ソース工場新設に466百万円を投資し、第3四半期より稼働を開始した。総設備投資額は495百万円に上り、レトルト食品の生産能力を大幅に拡充。増設工場の本格稼働により、OEMカレーやPBパスタソース等の受注増加への対応体制が整備された。

マット事業ではスズキ株式会社が売上高の約20%を占める主要顧客として継続的な取引関係を維持している。2026年3月期においても483百万円の販売実績を確保し、中国レアアース輸出規制による一時的な減産影響からも早期に前年並み水準へ回復した。価格転嫁も一定程度進展し、営業利益25百万円を計上した。

産業資材事業では、カーペット裏地・緑化用・防虫用等のインテリア・環境分野向け黄麻製品の輸入販売が前年度を上回り、売上総利益率の改善に寄与した。黄麻(ジュート)は生分解性・環境配慮素材として見直しが進んでおり、森林管理・土木・海洋資源保護・防災分野への供給拡大を有報に明記している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の当期純利益583百万円は前期比806.3%増と大幅増益に見えるが、その実態は関係会社株式売却益855百万円(特別利益)によるものであり、本業の営業損失は35百万円(前期は営業利益95百万円)。売上高も2,399百万円と前期比3.7%減。

2027年3月期予想は売上高2,600百万円・営業利益40百万円・当期純利益3百万円と、本業回復は緩慢であり、特別利益剥落後の収益水準に注目が必要。

食品事業は2026年3月期に売上高1,285百万円・営業損失30百万円と赤字。増設レトルト工場の稼働開始に伴う減価償却費増加・初期費用が主因であり、外部要因として原材料・エネルギー・物流費の高止まりも収益を圧迫している。

2027年3月期に向けて工場稼働率の向上とOEMカレー等の受注回復が実現するかが、セグメント黒字転換の試金石となる。

2026年10月に吸収分割による持株会社体制への移行を予定しており、事業会社の財務・ガバナンス構造が大きく変わる。現時点では移行後の資本政策・配当方針・セグメント別採算管理の詳細が不明確であり、投資家にとって業績予想の精度が低下するリスクがある。

2027年3月期予想の当期純利益3百万円(前期比99.5%減)は移行コストも含む可能性があり、移行完了後の正常収益力の見極めが重要。

成長戦略

持株会社体制移行と食品工場フル稼働による事業基盤の再構築

2026年3月期第3四半期より稼働開始した増設レトルト工場の稼働率向上により、OEMカレー・PBパスタソース等の生産能力を拡大。初期費用・減価償却増加の吸収と受注回復により食品事業の黒字転換を目指す。

2026年10月に吸収分割による持株会社体制への移行を予定。各事業の独立採算管理強化と経営の透明性向上を図る。タイ子会社株式譲渡により連結から非連結へ移行済みであり、事業ポートフォリオの再編が進行中。

原材料費・光熱費の価格転嫁を一定程度進め、2026年3月期に営業利益25百万円を確保。中国のレアアース輸出規制による得意先減産の影響は早期に回復しており、引き続き価格転嫁と新規採用車種獲得による収益安定化を推進する。

人員体制の見直しによるコスト負担の減少を実施し、2026年3月期の営業損失はほぼゼロ(△0百万円)まで改善。黄麻製品のインテリア・緑化・防虫用途での需要拡大を取り込みつつ、米麦用紙袋・フレコンの販売回復を図る。

最終更新: 2026年7月19日