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株式会社東武住販

3297東証スタンダード不動産業

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事業内容

株式会社東武住販は1984年設立、山口県・福岡県・広島県・大分県・佐賀県・熊本県の17市町村で19店舗を展開する地域密着型の不動産会社。「あるものを活かす」を経営理念に、築20〜40年の中古戸建住宅を買取りリフレッシュ・リフォームを施して再販する自社不動産売買事業を主力とし、売買仲介・賃貸仲介・管理受託・保険代理店・介護福祉事業も手掛ける。

主要顧客は年収300万円前後の20〜30代一次取得者で、平均販売単価は約16,182千円。中古戸建住宅の買取再販では全国3位の実績を有する。

ビジネスモデル

売上高の約94.8%を占める自社不動産売買事業では、中古住宅を仕入れてリフォーム工事を施し付加価値を乗せて販売する買取再販が収益の核。仕入資金の一部を金融機関借入で賄い、在庫回転率の管理が利益率を左右する。

これに加え、売買仲介手数料(売上高の約5.2%)、火災保険代理店手数料、賃貸管理料などの複数の手数料収入が安定収益を補完する構造。2025年5月期の自己資本比率は72.1%と財務健全性も高い。

企業の強み

リフォーム産業新聞の市場データによると、買取再販全体では19位だが、主力の戸建住宅に限れば全国3位。2025年5月期の自社不動産販売件数は460件(前期比47件増)、平均販売単価16,182千円(前期比255千円増)と件数・単価ともに増加し、不動産売買事業売上高は7,874百万円(前期比13.4%増)を達成した。

2025年5月期末の自己資本比率は72.1%(前期末66.6%から改善)。純資産合計4,428百万円、有利子負債の大幅削減(短期借入金438百万円減・長期借入金229百万円減)を実現しつつ、営業CFは1,051百万円の獲得と大幅改善。

自己資本比率60%以上維持を経営目標として掲げ、財務規律を維持している。

2024年7月の低廉中古住宅の売買仲介手数料上限引き上げを受け、中国地方の中古戸建成約件数は前年同期比14.9%増、九州地方は同12.5%増(西日本レインズ調査)。当社の不動産売買仲介売上高は408百万円(前期比19.0%増)と大幅増加し、法改正の恩恵を直接享受している。

エンヴァリスの着眼点

2026年5月期は販売件数38件減(460件→422件)にもかかわらず、売上原価率の大幅改善(73.3%→69.4%)により営業利益・経常利益・当期純利益がいずれも2桁増益を達成した。第3次中期経営計画の最終年度目標(経常利益450百万円)を589百万円と31%超過達成した点は評価できる。

ただし2027年5月期予想では営業利益570百万円(前期比3.0%減)と減益転換を見込んでおり、リフォームコストや人件費の増加が原価率改善の持続を阻む可能性がある。

外部要因として、福岡都市圏では中心部の不動産価格高騰が郊外にも波及し、ローン金利の上昇と相まって買い控えによる販売件数の減少が予想される。2027年5月期の自社不動産販売単価予想は1,596万円(前期比2.8%減)と単価下落を見込んでおり、他地域での件数増加(通期450件、前期比6.6%増)でカバーする戦略だが、地域ミックスの変化が利益率に与える影響を注視する必要がある。

日本銀行の利上げ継続方針も支払利息の増加(2026年5月期8百万円)を通じて財務コストを押し上げるリスクがある。

2026年5月期の営業活動によるキャッシュ・フローは△25百万円と、前期の1,051百万円から大幅に悪化した。主因は棚卸資産の増加374百万円(仕掛販売用不動産等が前期末941百万円から1,473百万円へ急増)と法人税等支払216百万円。

現金及び現金同等物は期末806百万円と有利子負債をほぼ相殺できる水準を維持しているが、仕掛在庫の滞留が長期化した場合の資金繰り悪化リスクは引き続き監視が必要である。2027年5月期の仕入件数予想488件(前期比8.9%増)は在庫積み上げをさらに加速させる可能性がある。

成長戦略

第3次中期経営計画完遂後、Next Stage移行に向け営業体制強化と他地域展開を推進

第3次中期経営計画(2024年7月策定)の中核施策。2026年5月期に売上原価率を69.4%(前期73.3%)へ改善し、不動産売買事業の営業利益を1,050百万円(前期比5.0%増)に拡大。2027年5月期は仕入件数488件(前期比8.9%増)を計画し、在庫回転率の維持が課題。

低額物件を中心に仲介件数を増加させ、仲介手数料収入を拡大する戦略。2026年5月期に仲介手数料が前期超えを達成。2027年5月期も仲介強化による利益率向上を継続する方針。

報酬制度の見直し、目標管理制度の改善、研修制度の再構築を通じた営業職の育成強化。2026年5月期に給料及び手当が621百万円(前期586百万円)と増加しており、人件費投資が進行中。2027年5月期もリフォームコストと並ぶ費用増加要因として織り込み済み。

福岡都市圏の不動産価格高騰・ローン金利上昇による買い控えリスクに対応し、他地域での販売件数増加で全体件数を補完する戦略。2027年5月期通期で450件(前期比6.6%増)を計画。販売単価は前期比2.8%減の1,596万円を見込む。

営業支援システムの改善・活用と営業バックオフィスの効率化・省力化により、販管費の抑制と営業生産性の向上を図る。2026年5月期の販管費は1,780百万円(前期1,725百万円)と増加しており、効率化効果の発現が次期の課題。

最終更新: 2026年7月17日