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東急不動産ホールディングス株式会社

3289東証プライム不動産業

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東急不動産ホールディングス株式会社3289

事業内容

東急不動産ホールディングスは、東急不動産㈱を中核に子会社355社・関連会社112社で構成される総合不動産グループ。事業は「資産活用型ビジネス」と「人財活躍型ビジネス」の2軸に分類され、前者は広域渋谷圏を中心としたオフィス・商業施設・住宅の開発・賃貸・売却を担う都市開発事業と、再生可能エネルギー・物流施設・REIT運用・海外不動産を束ねる戦略投資事業で構成される。

後者はマンション・ビル管理やホテル・レジャー・ヘルスケアを手掛ける管理運営事業と、売買仲介・買取再販・賃貸住宅サービスを展開する不動産流通事業で構成される。主要顧客は個人・法人の不動産需要者から機関投資家まで多岐にわたる。

ビジネスモデル

不動産の開発・取得(キャピタル投下)から賃貸・運営によるインカムゲイン、投資家向け売却によるキャピタルゲイン、管理・仲介フィーによるマネジメント収益まで、バリューチェーン全体を内製化することで収益を多層化している。資産活用型事業(都市開発・戦略投資)が利益の主軸を担い、人財活躍型事業(管理運営・不動産流通)が安定的なストック・フィー収益を補完する構造。

企業の強み

2026年3月期末の賃貸オフィス・賃貸商業施設の空室率は0.7%と低水準を維持。賃料改定の平均増額率は15%に迫る水準を実現しており、渋谷エリアを中心とした大型再開発物件の稼働良化が継続的な内部成長を支えている。セグメント資産1,752,952百万円規模の優良ポートフォリオを保有する。

2025年1月にリニューアブル・ジャパン㈱を連結子会社化し、再エネ稼働済定格容量は2,077MW(2026年3月期末)に拡大。全施設稼働後の総定格容量は2,693MWに達する計画。

物流施設・データセンター・海外不動産を加えた多アセット展開により、戦略投資事業の設備投資額は前期比2.2倍の69,399百万円に拡大している。

東急リバブル㈱を中核とする不動産流通事業は、2026年3月期に売上高364,654百万円・営業利益64,378百万円(営業利益率17.6%)を達成。売買仲介取扱高は25,635億円(前期比+3,323億円)、取扱件数33,922件に拡大。

賃貸住宅管理戸数も151千戸(2022年3月期末117千戸)へ継続拡大している。

エンヴァリスの着眼点

不動産流通事業の2026年3月期営業利益は64,378百万円(前期比+26.7%)と全セグメント中最大の増益幅を記録した。売買仲介の取扱件数33,922件・取扱高は前期比3,323億円増の25,635億円に拡大しており、外部要因として堅調な不動産流通市場が業績を押し上げている。

市況が軟化した場合の反動リスクには注意が必要である。

2026年3月期末の有利子負債は1,826,900百万円(前期末比79,100百万円増)に達し、D/Eレシオは2.0倍で推移している。支払利息は前期の14,002百万円から20,917百万円へ大幅に増加しており、外部要因として国内金利上昇局面が続く中、調達コスト上昇が経常利益の圧迫要因となるリスクがある。

一方、EBITDA倍率は8.9倍から7.6倍へ改善しており、収益力の向上が財務健全性を下支えしている。

戦略投資事業の2026年3月期営業利益は13,242百万円(前期比+156.9%)と急改善したが、海外セグメントは依然として98億円の営業損失(参考値)を計上している。インドネシアの分譲マンション計上戸数減少等が響いており、海外事業の収益化には引き続き時間を要する見通しである。

再エネ・物流施設の投資家向け売却益に依存した収益構造の持続性についても継続的な検証が必要である。

成長戦略

中期経営計画2030でROE10%・営業利益2,200億円以上を目指す大規模投資戦略

広域渋谷圏の大型開発物件の稼働・収益貢献を継続しつつ、住宅系資産の投資家向け売却等を積極化。2026年3月期の都市開発事業売上高は399,946百万円(前期比+14.6%)、営業利益75,235百万円(同+6.6%)を達成。

分譲マンション契約戸数は1,584戸と前期比463戸増加し、次期以降の売上計上の積み上がりが進んでいる。

リニューアブル・ジャパン㈱(現㈱リエネ・エナジー)の連結子会社化により再エネ稼働容量を急拡大。2026年3月期末の稼働済定格容量は2,077MW(持分換算前)に達し、全施設稼働後の総定格容量は2,693MWを見込む。

物流施設等の投資家向け売却も好調で、戦略投資事業の営業利益は前期比156.9%増の13,242百万円に急改善した。

マンション管理戸数は2026年3月期末832,310戸と回復傾向にあり、2027年3月期末862,030戸を予想。インバウンド需要を捉えたホテル事業(東急ステイ・ハーヴェストクラブ等)の好調継続により、管理運営事業の営業利益は前期比8.6%増の27,178百万円を達成。

2027年3月期は同事業の営業利益423億円(前期比+55.5%)と大幅増益を計画している。

中期経営計画2030における株主還元方針として、2028年3月期までの配当性向35%以上および累進配当の継続を掲げる。2026年3月期の年間配当金は1株当たり48.0円(前期36.5円から増配)、配当性向35.4%を達成。

2027年3月期は年間配当金1株当たり50.0円、配当性向35.7%を計画している。

最終更新: 2026年7月19日