事業内容
株式会社アーバネットコーポレーションは1997年設立の東証スタンダード上場の不動産デベロッパー。東京23区・駅徒歩10分圏内に原則特化し、投資用ワンルームを中心とした都市型賃貸マンションの開発・1棟販売(卸売)を基軸事業とする。
設計事務所出身のノウハウを活かしたデザイン性・機能性の高い自社ブランド物件を開発し、国内外の機関投資家・ファンド・リート・富裕層等に販売する。2024年2月にケーナインを子会社化し戸建・テラスハウス分譲・アパート開発へ事業領域を拡大。
ホテル事業(蒲田・全48室)も運営し、グループ3社体制で事業を展開している。
ビジネスモデル
役職員数を最小限に抑えアウトソーシングを最大活用することで固定費を圧縮。金融機関からの長期借入でプロジェクト資金を調達し、東京23区駅近の用地を厳選取得・開発後、三井不動産投資顧問・ケネディクス・東急不動産等の大手不動産会社や国内外投資家・富裕層へ1棟単位で卸販売する。
売上総利益率を重要KPIとし、2025年6月期は19.0%を達成。竣工・販売時期に合わせた借入返済設計により資金効率を管理している。
企業の強み
開発エリアを東京23区・駅徒歩10分圏内に原則特化することで、不動産価格が比較的安定した立地での開発を継続。2025年6月期は都市型賃貸マンション12棟607戸を完工・引き渡しし、期初計画588戸を上回る650戸を売上計上。
三井不動産投資顧問・ケネディクス・東急不動産等の大手への販売実績が品質の高さを裏付けている。
設計事務所からスタートしたデベロッパーとして、モノトーンの外観デザイン・オリジナルアート展示のエントランス・入居者アンケートに基づく収納拡大等、他社物件との差別化を徹底。この商品力が国内外の販売先・投資家から高い評価を獲得し、2025年6月期の売上総利益率19.0%(前期比2.4ポイント増)の達成に貢献している。
リーマンショック時の経験から、棚卸不動産総額の35%相当の現金及び預金確保と2年分の固定経費保持を財務方針として明文化。2025年6月期末の現金及び現金同等物は11,398百万円。2024年12月にはシンジケートローン形式で長期運転資金2,000百万円を調達し、流動性バッファーを確保している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期20,955百万円→2025期33,934百万円と5期連続拡大後、2026年6月期第3四半期累計で25,614百万円(前年同期比117.2%増)と加速局面にある。営業利益は同3,315百万円(前年同期48百万円から大幅改善)、経常利益2,588百万円、親会社株主帰属四半期純利益1,690百万円。
増収増益の主因は竣工・引渡し時期が四半期ごとに分散されたことと、ケーナインの期初からの好調維持。外部要因として東京都心の賃貸マンション需要の底堅さと投資家需要の旺盛さが追い風。
通期予想(売上高37,044百万円、営業利益3,623百万円)は据え置かれており、工事は概ね順調に進捗している。
成長戦略
主軸事業深化・M&A・新規事業で持続的成長と企業価値向上を追求
東京23区駅近の都心好立地用地取得を継続強化し、2026年6月期通期で12棟552戸の販売を計画。第3四半期累計で7棟337戸を売上計上済みであり、残5棟215戸の第4四半期引渡しに向けて工事は概ね順調に進捗している。
連結子会社ケーナインが戸建・タウンハウス分譲・アパート開発で業績に大きく寄与し、シナジー効果を発揮。2025年12月には孫会社として株式会社神楽坂ハイツを取得し連結範囲を拡大。中期経営計画に基づき引き続きM&Aを積極活用する方針。
不動産開発ノウハウを活用したインバウンド向けアパートメントホテル開発と富裕層向けビジネスを新規事業として着実に推進。外部要因としてインバウンド需要の拡大が追い風となっており、中期経営計画の重点施策として位置付けられている。
人的資本への積極投資により主軸事業を支える用地仕入要員を増強し、都心好立地の開発用地や大型物件の購入を実現。仕掛販売用不動産は2026年3月末時点で49,646百万円と前期末比10,285百万円増加しており、将来の売上計上に向けたパイプラインが積み上がっている。
最終更新: 2026年7月17日

