事業内容
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(USMH)は、㈱マルエツ・㈱カスミ・マックスバリュ関東㈱・㈱いなげやの4事業会社を傘下に持つ首都圏最大規模のスーパーマーケット持株会社。2015年3月に設立され、2024年11月の㈱いなげや完全子会社化により連結店舗数は660店舗に拡大した。
食料品を中心に生活関連用品・衣料品等を販売するスーパーマーケット事業が収益の大半を占め、不動産・品質管理・人材派遣・農業等の支援事業が補完的に機能する。主要顧客は首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉・茨城等)の一般消費者であり、移動スーパーや無人販売等を通じて買物困難地域にも対応している。
ビジネスモデル
グループ各社が首都圏に集中出店することでドミナント効果を発揮し、イオングループとの共通基盤を活用した一括仕入・物流統合によりコスト競争力を確保する。売上高は商品販売収益が主体で、草加デリカセンターによるオリジナル惣菜・米飯の内製化や電子棚札・セルフレジ導入による省力化で粗利率と生産性の改善を図る。
2026期の営業収益は944,425百万円に達した。
企業の強み
2024年11月の㈱いなげや完全子会社化(128店舗追加)により、グループ店舗数は660店舗に拡大。㈱マルエツ・㈱カスミ・マックスバリュ関東㈱・㈱いなげやが首都圏各エリアをカバーし、競合他社に対して地理的優位性を持つドミナント体制を構築している。
2026期にマルエツ草加デリカセンターを本格稼働させ、グループ約500店舗へオリジナルブランド「まいごころ」(米飯)・「うまごころ」(惣菜)の供給を開始。伸長する調理食品需要を内製で取り込み、店舗作業軽減と商品差別化を同時に実現する体制を整えた。
㈱カスミが移動スーパー75車両・無人販売245拠点、㈱マルエツが移動スーパー5車両52カ所・来店宅配221店舗を展開。地域行政との包括連携協定も締結し、買物困難地域への対応を通じて地域密着型の顧客基盤を形成している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の営業収益は2022期701,159百万円→2025期793,986百万円→2026期944,425百万円と拡大基調が続き、2027期通期予想は1,133,200百万円(前期比17.6%増)。一方、営業利益は2022期12,155百万円をピークに低下傾向が続き、2026期は5,050百万円。
2027年2月期第1四半期(2026年3月〜5月)は営業収益273,635百万円(前年同四半期比16.8%増)と増収を確保したが、外部要因として資材価格上昇(石油製品・ナフサ等)と労務費インフレが継続する中、競争激化への対応として加工食品を中心に価格・販促施策を強化した結果、売上総利益率が0.6%悪化。販管費も前年同四半期比16.9%増と売上総利益の伸長(同14.2%増)を上回り、営業損失△805百万円、親会社株主帰属四半期純損失△2,077百万円を計上した。
増収下での利益率低下という構造的課題が継続している。
成長戦略
イオンフードスタイル統合を起点に首都圏1兆円SM企業集団として構造改革を推進
2026年3月にマックスバリュ関東㈱がダイエー関東事業・イオンマーケット㈱を統合し㈱イオンフードスタイルとして発足。グループ店舗数763店舗、営業収益1兆円超を達成。
第1四半期の同社単体営業収益は43,652百万円(前年同四半期比294%増)。価格施策強化と先行投資により第1四半期は損失計上だが、統合効果最大化と既存店投資加速でグループ成長を図る。
首都圏をダウンタウン・アーバン・ルーラルの3エリアに再区分し、100坪・300坪・500坪超の3店舗モデルと組み合わせた最適化を推進。第1四半期にマルエツ3店舗(イオンタウン東浦和店・マルエツプチ西横浜駅前店等)、カスミ3店舗を新設。
イオンフードスタイルでは三田・代官山・石川台の3店舗をリニューアルオープン。
原価改善に向けた仕入統合・冷凍食品物流一本化・生鮮デリカ調達見直しを実施。物流センター共同利用計画の推進・検討、イオン共通システムへの移行を進める。本部機能の当社への完全統合によりコスト削減と意思決定迅速化を図る。第1四半期時点では販管費増加が先行しており、コスト削減効果の顕現は今後の課題。
WAON POINTの利用者数がマルエツ単体で2026年4月に200万人を突破。イオングループ共通サービスの展開・浸透により首都圏顧客の利便性向上とマーケティング活用による売上拡大に取り組む。既存店の客数増加(マルエツ・カスミ・いなげや各社で来店客数が前年同四半期比増)として成果が一部顕現。
最終更新: 2026年7月17日

