株式会社ヨシックスホールディングス logo

株式会社ヨシックスホールディングス

3221東証プライム小売業

株式会社ヨシックスホールディングス logo
株式会社ヨシックスホールディングス3221

事業内容

株式会社ヨシックスホールディングスは、「本格職人にぎりずし居酒屋」業態「や台ずし」を中核に、「ニパチ」「ひとくち餃子の頂」「華花」など複数業態の居酒屋チェーンを直営で展開する飲食事業を主軸とする持株会社である。2026年3月末時点で全国399店舗(フランチャイズ含む401店舗)を北海道から九州まで展開し、駅前1.5等地・2等地への出店戦略で固定費を抑制しながら地元密着型の店舗運営を行う。

グループ内に飲食店の設計・施工管理を担う建装事業(株式会社ヨシオカ建装)、CVC・M&A仲介を担う投資事業(株式会社ヨシックスキャピタル)を有し、飲食事業の拡大を多面的に支援する体制を構築している。主要顧客層は地域住民を中心とした幅広い年齢層であり、インバウンド需要も取り込んでいる。

ビジネスモデル

飲食事業では「や台ずし」を中心とした直営店舗の純増(スクラップ&ビルド)により売上規模を拡大し、売上高経常利益率10.0%超の維持を中期目標として掲げる。グループ内の建装事業が店舗の設計・施工管理を担うことでイニシャルコストを抑制し、投資回収の早期化と機動的な出店・撤退を実現する。

売上原価率は33.0%(2026年3月期)に抑制されており、固定費管理と出店コスト最適化がフリー・キャッシュ・フロー増大に直結する構造となっている。

企業の強み

株式会社ヨシオカ建装がグループ内で飲食店の設計・施工管理を一貫して担うことで、外部発注に比べてイニシャルコストを抑制し、投資回収の早期化を実現している。2026年3月期の設備投資総額は757,930千円にとどまり、毎期20〜40店舗規模の出店を継続しながら営業キャッシュ・フロー3,170百万円を確保している。

「や台ずし」は2026年3月末時点で363店舗(フランチャイズ含む)を展開し、グループ総店舗数の90.5%、飲食事業売上高の91.5%(23,711百万円)を占める。2022年3月期から2026年3月期にかけて5年間で73店舗純増しており、北海道・東北・北陸など新エリアへの継続的な地理的拡大が実績として確認できる。

2026年3月期末の総資産17,221百万円に対し純資産13,284百万円、自己資本比率77.1%を達成している。有利子負債依存度が極めて低く、財務活動によるキャッシュ・フローの使途は配当金支払286百万円のみであり、新規出店投資を営業キャッシュ・フローで賄える財務構造を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2025年3月期に利益成長が鈍化(営業利益+0.3%)した後、2026年3月期は売上高25,914百万円(+13.1%)、営業利益2,995百万円(+28.6%)、経常利益3,283百万円(+28.4%)と利益成長が大幅に加速した。売上高営業利益率も10.2%から11.6%へ改善。

外部要因として、インバウンド需要の増加が外食業界全体の追い風となった面もあるが、新規出店28店舗による規模拡大と協賛金収入増加(+54百万円)が利益押し上げに寄与した。

当期の減損損失は253百万円と前期79百万円から3倍超に拡大し、特別損失合計255百万円の大半を占めた。積極的な新規出店拡大の裏側で、一部店舗の収益性が想定を下回っている可能性がある。

2027年3月期予想では純利益が+16.5%増と高成長を見込むが、出店ペースの維持と既存店収益性の両立が課題となる。食材価格高騰・人手不足という外部要因も引き続き収益圧迫リスクとして存在する。

2027年3月期の会社予想は売上高28,549百万円(+10.2%)、営業利益3,128百万円(+4.4%)、経常利益3,445百万円(+4.9%)、純利益2,359百万円(+16.5%)。売上成長率(+10.2%)に対し営業利益成長率(+4.4%)が低く、営業利益率は11.6%から10.9%へ低下する見通し。

米国関税政策による景気下振れリスクや食材・エネルギー価格の高止まりという外部要因が利益率改善の制約となる可能性がある。配当は32円(前期30円)へ増配予定で株主還元は継続。

成長戦略

「や台ずし」全国展開継続と新業態育成・建装強化によるグループ成長

2026年3月期に富山・秋田・岩手・北海道へ1号店を出店し、東北・北陸・北海道への地理的拡大を実現。期末363店舗(新規20店舗出店)。2027年3月期も売上高28,549百万円(+10.2%)を予想しており、継続的な出店拡大が成長の主軸。

「や台ずし」近隣に出店できる業態として位置づけ、2026年3月期に6店舗出店し期末15店舗へ拡大。島田・銀天町・鳥取・片原町・倉敷・岩国と西日本を中心に展開。新たな顧客層獲得と既存商圏の深耕を図る。

2025年7月に「海老どて食堂」(名古屋エスカ地下街)の飲食事業を事業譲受。現状グループにない業態を取り込み、地元顧客・インバウンド客を取り込む。グループの飲食チェーンとしての幅を広げ、グループ全体の価値向上を目指す。

グループ内建装事業を飲食店舗展開のコスト抑制機能として最大限活用。2026年3月期の新規出店28店舗・退店9店舗の実施を支援。2027年3月期も継続的な出店計画に対応し、投資回収の早期実現に寄与する体制を維持。

最終更新: 2026年7月19日