事業内容
株式会社ダイドーリミテッドは1879年創業の老舗繊維企業で、東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所プレミア市場に上場する。主力の衣料事業ではMOMOTARO JEANSやJapan Blue Jeansを擁するジャパンブルー、Brooks Brothers(日本)、NEWYORKER、イタリアの素材メーカーPONTETORTOなど多様なブランド・事業を傘下に持ち、事業者向け繊維素材から消費者向け紳士・婦人衣料まで幅広く手掛ける。
不動産賃貸事業では小田原のショッピングセンター「Dynacity」を中心に安定収益を確保しており、グループ売上高32,502百万円のうち衣料事業が約90%を占める。
ビジネスモデル
衣料事業では素材製造(PONTETORTO)から小売(MOMOTARO JEANS、Brooks Brothers等)まで垂直統合的に価値を提供し、ブランドごとに異なる顧客層へアプローチする。不動産賃貸事業はDynacityを核とした賃料収入(営業利益率28.1%)でグループの収益基盤を安定させる。
不動産売却益をM&Aや成長投資に再配分するキャピタルアロケーション戦略により、非連続成長を目指す構造となっている。
企業の強み
衣料事業ではMOMOTARO JEANS、Brooks Brothers、NEWYORKER、PONTETORTOと異なる顧客層・価格帯のブランドを保有し、単一ブランドリスクを分散する。不動産賃貸事業(Dynacity)は営業利益率28.1%を誇る高収益セグメントとして衣料事業の変動リスクを補完しており、グループ全体の収益安定性を高めている。
2025年8月に連結子会社化した株式会社ジャパンブルーは、MOMOTARO JEANSおよびJapan Blue Jeansが取得時の想定を上回るペースで成長を継続。第3四半期から半期分の業績取り込みにより衣料事業の7期ぶり営業黒字化(759百万円)を主導し、グループ全体の13期ぶり営業黒字化(371百万円)に大きく貢献した。
綿織物製造から毛織物、衣料製品小売、工場跡地を活用した不動産賃貸事業へと時代に応じて事業領域を変革してきた145年超の歴史を持つ。直近では東京都千代田区ホテル物件(2025年3月)および文京区オフィスビル(2025年9月、帳簿価額6,042百万円)を売却し、その対価をM&A・株主還元に充当するなど資産の機動的活用実績を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期通期で13期ぶりに営業黒字化(371百万円)した流れを受け、2027年3月期第1四半期は売上高9,719百万円(前年同期比46.4%増)、営業利益434百万円(前年同期は150百万円の損失)、経常利益464百万円(前年同期は130百万円の損失)と大幅に改善した。ジャパンブルーの高成長とショッピングセンター部門の来館客数増加が主因。
一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は法人税等の増加(310百万円)により3百万円に留まった。市場環境としてインバウンド需要の回復が寄与している面もある。
成長戦略
M&Aによる事業ポートフォリオ再構築とジャパンブルーの海外展開加速
プロテインブランド「Verifyst」を展開する4strengXを2026年8月31日付で完全子会社化予定。取得価額2,300百万円、業績条件付き追加対価300百万円。既存ブランドのEC展開強化とのシナジーを見込む。2027年3月期第3四半期以降に業績寄与予定。
MOMOTARO JEANS・Japan Blue Jeansの国内出店(大阪・福岡)に加え、2026年6月のパリポップアップストア開催が好評を博し、海外展開の布石となっている。
ポンテトルトはテキスタイル整理加工子会社の全持分譲渡(2026年7月)等で収益性改善を進め、第2四半期以降の利益貢献を見込む。ニューヨーカーは不採算店舗撤退により事業規模を適正化し、消化率改善が進展中。
最終更新: 2026年8月7日

