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株式会社技術承継機構

319A東証グロース金属製品

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株式会社技術承継機構319A

事業内容

株式会社技術承継機構は、後継者不足に直面する中小製造業の技術・技能を次世代に繋ぐことをミッションとして2018年に設立された連続買収(Serial Acquirer)企業である。製造業および製造業関連事業の譲受と経営支援を主な活動とし、2025年12月期末時点で17社(グループ含む)を傘下に収める。

薄膜材料・冷間鍛造・精密切削・板金加工・炭素繊維複合材・電源機器・工事用保安機器など幅広い製造分野に分散しており、自動車部品・半導体・鉄道・産業機器・電気電子など多様な最終市場を顧客基盤とする。PEファンドとは異なり譲受企業の売却を原則想定せず、個社の自主独立性を維持しながら長期的な企業価値向上を追求する独自のポジショニングを確立している。

ビジネスモデル

収益源は譲受した製造業各社の事業利益であり、M&Aアドバイザー・金融機関等から案件紹介を受け、EBITDAマージンの高い黒字企業を適切な企業価値/EBITDA倍率で取得する。譲受後はNGTG Growth Program(NGP)による経営支援でEBITDAを向上させ、生み出したキャッシュフローを次の譲受資金に充当する循環モデルを採用。

資金調達は地方銀行を中心に低金利・長期・原則財務コベナンツなしの好条件を目指し、純有利子負債/調整後EBITDAで3〜4倍を適切なレバレッジ水準と定義している。

企業の強み

創業から2025年12月までの累計案件持ち込み数は2,398件に達し、2025年単年では約700件が持ち込まれた。350社超のM&Aアドバイザー・金融機関ネットワークに加え、グループ各社独自のソーシング活動も展開。

製造業特化の深い知見を活かして高収益企業のみをスクリーニングし、相対での案件組成を実現している。

PEファンドが一定期間後の売却を前提とするのに対し、当社は譲受企業の売却を原則想定せず超長期目線での支援を行う。また一般事業会社のような統合・従属関係も生じないため、ソーシング段階で明確に差別化でき、価格以外の条件でも売主に選ばれる交渉力を発揮。

2025年12月期末時点で17社の譲受実績がこの独自ポジションの有効性を裏付けている。

米国Danaher社のDanaher Business Systemをモデルに構築した150項目以上の独自マニュアル「NGTG Growth Program(NGP)」を週次で更新し、担当者によらずEBITDAマージン向上施策を実行できる体制を整備。月次社長会・社長大学・設計勉強会・グループ合同新卒研修など譲受企業間のベストプラクティス共有の仕組みも整備されており、オーガニック成長を組織的に支援している。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期1Qは売上高6,275百万円(前年同期比136.0%増)、営業利益906百万円(同212.7%増)と大幅増収増益を達成。通期予想売上高23,000百万円に対する1Q進捗率は27.3%と概ね順調。

ただし親会社株主帰属四半期純利益1,081百万円のうち、負ののれん発生益450百万円・投資有価証券売却益180百万円の合計630百万円が特別利益に含まれており、経常ベースの実力値(887百万円)との乖離に留意が必要。調整後四半期純利益は864百万円で、一時的損益を除いた実力値の確認が重要。

前連結会計年度2Q以降に譲受した7グループの通期寄与開始と、2026年1月の堀越精機・3月の大崎電業社(初のカーブアウト案件)の新規連結が増収の主因。一方で既存子会社のオーガニック成長寄与は開示されておらず、M&A依存の成長構造の持続性評価が困難な点は課題。

超伝導・半導体・AIデータセンター等の外部需要環境が追い風となっているが、市況変動時の既存子会社収益への影響は注視が必要。

2026年3月末の負債合計は24,513百万円(前期末比2,898百万円増)。固定負債の役員退職慰労引当金が755百万円から1,582百万円へ1四半期で827百万円急増しており、譲受企業の役員退職金債務の引き受けが財務負担として顕在化している。

自己資本比率は29.2%(前期末29.6%)と横ばいを維持しているが、M&A加速に伴う有利子負債の積み上がりと金利上昇リスクは引き続き財務上の主要な注視点である。

成長戦略

連続M&Aとバリューアップの両輪で非連続成長を追求、カーブアウト等対象拡大も推進

後継者不足を抱える中小製造業を中心に連続的な譲受を実施。2026年1Qに堀越精機・大崎電業社の2社を新規連結し、前期2Q以降の7グループ通期寄与も加わり売上高が前年同期比136%増を達成。通期売上高23,000百万円(前期比53.7%増)を目標とする。

大企業の資本効率化に伴うカーブアウト案件や中堅上場企業の非上場化検討案件にも対象を拡大。2026年3月に大崎電業社(初のカーブアウト案件)を譲受し、案件パイプラインの多様化と大型案件へのアクセスを実現しつつある。

DX推進・生産管理システム導入・採用強化等を含む経営支援プログラムを通じて、譲受企業のEBITDAマージン向上を図る。2026年1Qでは超伝導・半導体・AIデータセンター需要に牽引された好調子会社が複数存在し、調整後EBITDAは前年同期比216.7%増の1,396百万円を達成。

通期調整後EBITDA4,000百万円(前期比38.0%増)を目標とする。

最終更新: 2026年7月17日