SFPホールディングス株式会社 logo

SFPホールディングス株式会社

3198東証プライム小売業

SFPホールディングス株式会社 logo
SFPホールディングス株式会社3198

事業内容

SFPホールディングスは、1984年創業の「鳥良」を源流とし、手羽先唐揚を看板とする「おもてなしとりよし」「鳥良商店」と、活貝・海鮮を売りとする「磯丸水産」を主力業態として居酒屋チェーンを展開する飲食専業グループである。2026年2月末時点で直営198店舗・フランチャイズ20店舗の計218店舗を運営し、大都市圏の駅前一等立地を中心に展開する。

連結子会社の株式会社ジョー・スマイル(13店舗)・株式会社クルークダイニング(13店舗)も含め、多様な業態を傘下に持つ「食の専門店集団」を標榜している。親会社は株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングス(議決権比率58.94%)であり、2026年7月1日を効力発生日として同社に吸収合併される予定。

ビジネスモデル

売上高の大部分は直営店における飲食売上(2026年2月期:31,119百万円)で構成される。磯丸事業部門ではフランチャイズ展開も行い、FC加盟店からのロイヤリティ収入が補完的な収益源となっている。

仕入は魚介類・アルコール類等が中心で、グループ企業との共同購買によるコスト管理を実施。資金調達は主に自己資金を基本とし、必要に応じて銀行借入を活用する保守的な財務運営を採用している。

企業の強み

磯丸水産は2009年の1号店開業以来、2015年に100店舗体制を達成。2026年2月末時点で直営100店舗・FC20店舗の計120店舗を運営し、磯丸事業部門の売上高は18,047百万円と全社売上の約58%を占める。駅前一等立地への集中出店により高い業態認知度を確立している。

鳥良事業部門(34店舗)、磯丸事業部門(120店舗)、その他部門(38店舗)、連結子会社2社(計26店舗)と多様な業態を保有。不採算業態の転換実績として、磯丸水産1店舗を「鳥平ちゃん」へ業態転換するなど、既存スペースを活用した柔軟な業態シフトが可能な体制を構築している。

2026年2月末時点の純資産は9,181百万円、総資産13,512百万円に対する自己資本比率は約68%と高水準。現金及び預金4,308百万円を保有し、短期借入金700百万円を返済済み。主に自己資金で設備投資・運転資金を賄う保守的な財務運営を維持しており、財務的な安定性は高い。

エンヴァリスの着眼点

2026年2月期の売上高は31,119百万円(前期比+2.4%)と増収を確保したものの、営業利益は1,707百万円(前期比▲480百万円、▲21.9%)、当期純利益は1,085百万円(前期比▲400百万円、▲26.9%)と大幅に減少した。2025年2月期まで続いた利益改善トレンドが明確に反転しており、コスト増(人件費・食材費等)の吸収が売上成長を上回った可能性が高い。

2026年4月に開示された後発事象によれば、SFPホールディングスはCRH社に吸収合併される消滅会社となる予定(合併比率SFPHD1株に対しCRH株3.2株、交付予定株数29,976,438株)。本合併の効力発生により上場廃止となる見込みであり、既存株主は合併比率の妥当性・CRH社株式の流動性・上場廃止後の換金性について慎重に評価する必要がある。

外部要因として、訪日外国人需要の継続は居酒屋業態にとって売上押し上げ要因となっている。一方、最低賃金の継続的な引き上げや食材価格の高止まりは業界全体に共通する構造的コスト増圧力であり、2026年2月期の利益減少の一因と見られる。売上成長率が鈍化する中でコスト増を吸収できるかが今後の焦点となる。

成長戦略

大衆酒場業態の積極出店・地方展開・FC拡大によるオーガニック成長の継続

初期投資を抑えた大衆酒場業態を新規出店および既存不採算店舗の業態転換に活用し、出店コストを抑制しながら店舗数を拡大する。収益性の低い業態からの転換により既存店ポートフォリオの底上げも図る。

磯丸水産ブランドのFC展開を継続し、直営投資を抑えながらブランド規模を拡大する。前期はFC2店舗の新規出店を実施しており、ロイヤリティ収入の積み上げによる収益多様化を推進している。

首都圏集中から地方都市への出店を拡大し、商圏の多様化によるリスク分散と新規顧客獲得を図る。地方の駅前一等立地への展開により、競合の少ない市場での先行者優位を確立する。

人手不足が深刻な飲食業界において、外国人特定技能人材の採用・活用を積極化し、店舗運営の安定化と人件費の適正管理を両立させる。人財確保が出店ペースの制約要因となる中、採用チャネルの多様化で対応する。

最終更新: 2026年7月19日