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チムニー株式会社

3178東証スタンダード小売業

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チムニー株式会社3178

事業内容

チムニー株式会社は「はなの舞」「さかなや道場」「さかな酒場 魚星」等の鮮魚系居酒屋業態を中心に、直営・FC合計460店舗(2026年3月末)を全国展開する外食チェーンである。飲食事業(売上高26,365百万円の約93.7%)を主軸に、防衛省・法務省所管施設内での食堂受託運営(コントラクト事業、全国90施設)も手掛ける。

豊洲市場買参権・大田市場チムニー株式会社・直接契約農家を通じた独自の食材調達網を構築し、鮮度にこだわる「食の六次産業化」を経営戦略の根幹に据える。親会社は株式会社やまやで、酒類流通との連携も背景に持つ。

ビジネスモデル

収益の主軸は直営店部門(飲食事業販売高24,707百万円のうち21,117百万円)であり、これに食材等販売部門(2,714百万円)とロイヤリティ・設備貸与等のその他部門(875百万円)が加わる三層構造。FCオーナーへは収益実績のある直営店を継承する「建売システム」を採用し、FC店舗売上11,787百万円に対してロイヤリティと食材販売代金を得る仕組みを構築している。

コントラクト事業(1,657百万円)は施設受託による安定収入源として機能する。

企業の強み

東京都豊洲市場での買参権を保有し、大田市場チムニー株式会社(2016年設立)での養殖魚神経締め・鮮魚BOX調達、直接契約農家からの農産物納品、埼玉県さいたま市ほか3拠点の物流センターを組み合わせた独自サプライチェーンを構築。陸上完全養殖サーモンの全国導入も実現しており、競合が短期間で模倣困難な食材調達基盤を有する。

収益実績のある直営店をFCオーナーに継承する「建売システム」により、FCオーナーは収益見込みのある店舗を取得でき、当社はロイヤリティと食材販売代金を継続的に得られる双方向の収益構造を確立。2026年3月末時点でFC店140店舗を維持し、FC店舗売上11,787百万円を計上している。

防衛省・法務省所管の厚生施設内で飲食店を直営運営するコントラクト事業は、2012年4月の82施設受託開始以来継続的に拡大し、2026年3月末時点で全国90施設を運営。一般消費者の節約志向や景気変動の影響を受けにくい施設内受託という事業特性が、飲食事業の変動リスクを補完する安定収入源として機能している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は491百万円(前年同期比46.8%減)、経常利益537百万円(同49.1%減)と大幅に悪化した。売上高は26,365百万円(同0.6%増)と微増にとどまる一方、販売費及び一般管理費が17,615百万円(同3.1%増)に膨らんだことが主因。

人件費(給料・雑給合計で前年比約303百万円増)、賃借料(同約78百万円増)、出店・改装関連費用の上昇がコスト増の中心であり、外部要因としての物価上昇・最低賃金引き上げが収益を直撃している。2027年3月期予想の営業利益500百万円(同1.8%増)は実質横ばいであり、抜本的な収益改善には至っていない。

2026年3月期の直営店既存店売上高は前年同期比0.5%減。物価上昇による客単価の上昇で売上は下支えされているものの、客数は前年割れが継続している。

忘年会等の宴会予約は順調に推移した一方、フリー客の来店数が伸び悩んでいる。消費者の節約志向・選別志向の高まりという外部要因が居酒屋業態に特に強く影響しており、「選ばれる店舗」となるための商品力・接客力の強化が喫緊の課題である。

2027年3月期の売上高予想28,000百万円(同6.2%増)の達成には、客数回復が不可欠となる。

自己資本比率は40.3%(前期36.3%)に改善し、有利子負債は短期借入金2,300百万円・長期借入金2,600百万円(流動・固定合計)と前期比1,112百万円の純減となった。営業キャッシュ・フローは1,365百万円(前期769百万円)と改善し、インタレスト・カバレッジ・レシオも17.5倍(前期12.2倍)に向上した。

一方、のれん残高1,766百万円(毎期464百万円償却)は引き続き利益を圧迫しており、2027年3月期の当期純利益予想250百万円(同50.5%減)は減損損失等の特殊要因を除いた実力値の把握が重要となる。

成長戦略

魚星業態拡大・店舗ブラッシュアップ・人財強化で選ばれる店舗を目指す

豊洲・大田市場の買参権を活用した鮮魚居酒屋の成長業態として、新規出店・業態転換を推進。2026年3月期は建設コスト上昇を踏まえ新規出店を慎重に検討した結果、飲食事業で直営10店舗・FC1店舗・子会社2店舗の出店にとどまり当初計画を下回った。

お客様に居心地の良い空間を提供するため、既存店の改装・業態転換・修繕を継続的に実施。2026年3月期も出店・改装関連費用の増加が利益を圧迫したが、競争力強化のための必要投資として継続する方針。

少子高齢化に起因する労働力不足への対応として、外国人採用・教育訓練に注力するとともに従業員エンゲージメント向上に取り組む。人件費(給料・雑給)は2026年3月期に前年比約303百万円増加しており、生産性向上との両立が課題。

原材料価格の上昇に対し、メニュー粗利ミックスの改善・食材アイテム数の集約・新規産地開拓により原価上昇を最小限に抑制する取り組みを継続。2026年3月期の売上原価率は31.3%(前期31.3%)と横ばいを維持したが、販管費の増加を吸収するには至らなかった。

最終更新: 2026年7月19日