事業内容
株式会社エー・ピーホールディングスは、地鶏・鮮魚・青果物の生産・流通から国内外食・中食・海外外食の販売まで一貫して手掛ける「生販直結モデル」を核とする総合食産業グループ。国内では「塚田農場」「四十八漁場」「立ち寿司横丁」等の多彩なブランドを展開し、海外はインドネシア・香港・シンガポール・米国に直営15店舗を運営。
中食事業「塚田農場おべんとラボ」も第2の収益柱として成長中。2026年3月期の連結売上高は21,821百万円。
主要顧客は国内外の一般消費者・インバウンド客・法人イベント需要。
ビジネスモデル
自社農場・提携農家・漁業者との直接取引により中間流通コストを排除し、高品質食材を低コストで安定調達。国内外食店舗(直営123店舗)での飲食提供、中食工場での弁当製造販売、ライセンス料収入(「じとっこ」等ブランド)、海外直営・FC展開の4チャネルで収益を獲得。
生産流通事業はグループ内供給に加えグループ外販も展開し、収益多様化を図る。
企業の強み
宮崎・鹿児島・北海道に自社農場・処理加工場を保有し、みやざき地頭鶏・黒さつま鶏・新得地鶏を一貫生産。漁業者との直接取引「今朝獲れ便」や大田市場青果部の売買参加権も保有。中間流通を排除することで食材価格高騰局面でも「高品質・中価格」ポジションを維持し、客単価上昇局面でも顧客離れを抑制した実績がある。
居酒屋・専門店・レストランの国内外食3セグメントに加え、中食(売上高3,680百万円、前期比19.4%増)、海外外食(インドネシア・香港等15店舗)、生産流通(売上高1,628百万円)を擁する多層構造。特定業態・地域への依存を分散し、中食事業が第2の収益柱として確立しつつある。
「じとっこ」「宮崎県日南市じとっこ組合」ブランドのライセンス契約を締結し、契約時一時金・月次ライセンス料・保証金の3層構造で収益を獲得。直営出店リスクを負わずにブランド・食材流通ネットワークを活用できる資産軽量型の収益源として機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期7,998百万円→2026年3月期21,821百万円と回復基調が継続。営業利益は2022年3月期△3,770百万円から2026年3月期845百万円へ構造的に改善し、売上高営業利益率は3.9%に到達。
2026年3月期の純利益1,135百万円は㈱リアルテイスト株式譲渡益438百万円を含む一過性要因を含むが、本業の販管費削減(前期比264百万円減の12,966百万円)と既存店強化による売上増が主因。外部環境として食材価格・人件費・光熱費の高止まりが収益を圧迫する一方、インバウンド需要の定着と忘年会需要回復が国内外食事業の売上を下支えした。
キャッシュ・フロー対有利子負債比率は23.9年(2024年3月期)→3.7年(2026年3月期)へ大幅改善。
成長戦略
筋肉質経営の定着を基盤に、中食工場拡張・国内新規出店再開・AI活用で次の成長フェーズへ移行
宅配弁当・駅ナカ事業の売上高3,680百万円(前期比19.4%増)を達成した中食事業の生産能力増強を目的に工場拡張工事を実施中。建設仮勘定229百万円を計上済みで、2027年3月期より本格拡大フェーズへ移行する計画。
法人向けイベント需要・行楽需要の取り込みを継続し、第2の収益柱としての地位を確立する。
2026年3月期まで出店抑制・既存店強化の「筋肉質経営」を徹底し、国内外食事業のセグメント利益445百万円(前期比1,588%増)を達成。収益基盤の強化を背景に2027年3月期から新規出店を再開し、塚田農場・四十八漁場等の高付加価値業態を中心に市場シェア拡大を図る。
香港では不採算店舗撤退・管理機能内製化により37か月ぶり黒字転換を達成し、「Kicho」香港店がミシュランガイドに選出。インドネシアでは既存全店舗の客数が堅調に推移し新規出店も好調な立ち上がり。
シンガポール・米国は責任者刷新により事業再構築中。インドネシアを海外成長の中心軸として積極出店を継続する。
経営管理プラットフォームの導入により見込管理の自動化・FL比率の安定・意思決定の迅速化を実現。バックオフィス・商品開発・採用教育へのAI導入も着手。2027年3月期は独自データ資産とAIを融合し、需要予測精度向上・店舗収益最適化・顧客体験高度化を追求する。
㈱リアルテイスト株式譲渡(特別利益438百万円計上)と第三者割当転換社債型新株予約権付社債(99百万円)の払込完了により、純資産を△50百万円から1,124百万円へ転換。自己資本比率14.0%を達成し、継続企業の前提に関する重要事象等の記載を解消。
短期借入金1,370百万円の削減によりキャッシュ・フロー対有利子負債比率も3.7年へ改善した。
最終更新: 2026年7月19日

