事業内容
株式会社MERFは、1870年創業の歴史を持つ非鉄金属リサイクル専業グループ。銅及び銅合金のリサイクル原料を国内外から集荷し、インゴット製造・販売(約50品種)とリサイクル原料の選別・加工・販売(約150品種)を2本柱とする非鉄金属事業が売上高の99%超を占める。
主要顧客は造船メーカー(ナカシマプロペラ株式会社が売上高の10.8%)、住宅設備メーカー、電線メーカー、銅製錬メーカー等。米国・タイに海外拠点を持ち、2025年1月にはカリフォルニア州でCalifornia Metal-X事業を譲受し北米インゴット事業を拡大。
小規模ながら貴金属製置物・仏像・仏具等を手掛ける美術工芸事業も併営する。
ビジネスモデル
インゴットとリサイクル原料を同時に取り扱うことで、雑多な非鉄金属を一括買い付けできる点が最大の競争優位。仕入れた原料を自社工場で成分分析・配合・溶解し、顧客規格に適合したインゴットを製造販売する一方、余剰原料は電線・製錬メーカー等へ加工販売する。
売上総利益率は2.8%(2025年8月期)と薄利であり、LME銅価格と為替相場が収益を大きく左右する構造。美術工芸事業は精密鋳造技術による高付加価値製品で利益率が相対的に高い。
企業の強み
インゴット製造とリサイクル原料加工・販売を同時展開することで、約150品種の雑多な非鉄金属を一括買い付けできる。これにより仕入先に対する競争優位を持ち、原料調達力を高めている。有報において「当社グループの非鉄金属事業における大きな特徴」と明記されている。
2025年1月にCMX MetalsがCalifornia Metal-Xの事業を譲受し、カリフォルニア州での銅インゴット製造・販売を開始。2025年8月期のインゴット販売数量は前期比17.8%増、インゴット売上高は35,548百万円(前期比27.6%増)と好業績を達成し、海外収益基盤の構築が実績として確認できる。
1870年創業以来150年超の事業継続実績を持ち、銅合金の成分分析・配合技術により国内外の規格や顧客独自規格に適合するインゴット約50品種を製造。ISO9001・ISO14001・OHSAS18001の認証を取得しており、品質・環境・安全管理体制が整備されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は62,058百万円(2021期)→89,103百万円(2022期)→84,594百万円(2023期)→82,070百万円(2024期)→82,463百万円(2025期)と2022期をピークに横ばい圏で推移し、利益は急激に悪化して2025期は最終赤字(△203百万円)に陥った。しかし2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)では売上高73,491百万円(前年同四半期比18.6%増)、営業利益3,401百万円、親会社株主帰属純利益2,278百万円と大幅改善。
外部要因として銅国際価格の歴史的高騰(期中平均円ベースCash価格前年同四半期比34.7%高)と円安(一時1ドル160円台)が追い風となった。通期予想は売上高105,980百万円、営業利益4,561百万円(前期比大幅増)へ上方修正済み。
成長戦略
北米事業拡大・収益構造改善・美術工芸事業育成を三本柱とする成長戦略
2025年1月に米国子会社CMX MetalsがCalifornia Metal-X事業を譲受し、北米インゴット販売網を確立。国内市場依存からの脱却と販売数量の地理的分散を図り、グローバルな銅需要(データセンター・EV・電力網)の取り込みを目指す。
採算性の低い取引を継続的に見直し、販売数量を抑制しつつ利益率を向上させる戦略。2026年8月期第3四半期累計で売上総利益率が約7.3%(前年同四半期約2.0%)へ大幅改善し、営業利益3,401百万円を計上。利益率の高い取引への集中が進んでいる。
金製品・キャラクター製品等の高付加価値品の販売拡大とEC活用による販路拡大を推進。2026年8月期第3四半期累計の売上高は628百万円(前年同四半期比40.9%増)、セグメント利益189百万円と順調に拡大。新商品開発と精密鋳造技術を活かした製品ラインナップの充実を継続する。
最終更新: 2026年7月17日

