事業内容
TOKAIホールディングスは、LPガス・都市ガスを中心とするエネルギー事業を基盤に、情報通信(ISP・MVNO・法人ICT)、CATV、建築設備不動産、アクア(宅配水・浄水サーバー)、介護・婚礼等の多様な生活インフラサービスを展開する持株会社である。連結子会社40社・関連会社10社で構成され、静岡県を地盤としながら全国展開を推進。
LPガス需要家819千件、CATV放送顧客925千件、グループ継続取引顧客3,471千件を擁し、個人・法人双方を主要顧客層とする。
ビジネスモデル
エネルギー・通信・CATVの各事業はいずれも月次継続課金型のストックビジネスであり、顧客件数の積み上げが安定収益の源泉となる。TLC会員(1,326千件)を共通基盤として複数サービスをクロスセルし、ARPU向上を図る。
法人向けICT事業ではキャリアサービス・クラウド・SIを組み合わせた複合提案で高付加価値収益を獲得する。
企業の強み
2026年3月期末のグループ継続取引顧客件数は3,471千件、TLC会員数は1,326千件(前期比+59千件)。この共通会員基盤を活用したクロスセルにより、エネルギー・通信・アクア等の複数サービスを同一顧客に提供する構造が収益安定性を支えている。
2026年3月期の売上高244,838百万円は9期連続増収、営業利益18,699百万円・当期純利益10,749百万円はいずれも3期連続増益かつ過去最高を更新。自己資本比率46.4%、フリーキャッシュフロー10,331百万円と財務基盤も堅固であり、継続的な株主還元(配当+自己株取得)を実施している。
売上高の構成はエネルギー42%、情報通信25%、CATV15%、建築設備不動産11%、アクア4%と分散しており、特定事業への依存度が低い。2026年3月期においてエネルギー売上が前期比2.8%減となった局面でも、情報通信(+4.7%)・CATV(+2.5%)・アクア(+3.3%)が補完し、グループ全体では増収増益を達成した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高244,838百万円(前期比+0.6%)、営業利益18,699百万円(+11.0%)、経常利益19,152百万円(+10.3%)、親会社株主帰属当期純利益10,749百万円(+16.6%)と全利益項目で過去最高を更新した。売上高の増収率は低位にとどまったが、売上原価が148,208百万円(前期149,742百万円)と減少し売上総利益率が改善(39.5%→39.5%→39.5%)、販管費の抑制と相まって営業利益率は7.6%(前期6.9%)に向上した。
外部要因として原油価格高騰がエネルギーセグメントの売上を押し下げた一方、情報通信の法人向けクラウド・キャリアサービスが牽引した。5期推移では営業利益が14,919百万円(2023期)から18,699百万円(2026期)へ着実に拡大しており、増益トレンドが定着している。
成長戦略
新中期計画2028「Triple Accel戦略」で静岡モデルの全国展開と顧客基盤拡充を推進
2026〜2028年度の3ヵ年計画として、Area(エリア拡大)・Account(顧客・契約数拡大)・ARPU(サービスメニュー充実)の3軸を伸ばし、静岡で培ったビジネスモデルを全国展開する。2027年3月期は売上高260,000百万円・営業利益19,000百万円を見込む。
2025年4月にグループ所有の通信インフラを九州エリアまで延伸し、サービス提供エリアを北関東から九州まで拡大した。法人向けキャリアサービス・クラウドサービスが順調に進捗し、情報通信セグメントの法人向け売上高は39,055百万円(前期比+9.6%)を達成した。
「おいしい水の宅配便」「うるのん」「しずくりあ」の3サービスを展開し、2025年7月末に合計顧客件数200千件を突破。2026年3月期末には219千件(前期末比+28千件)に拡大した。
給水型浄水ウォーターサーバー「しずくりあ」の獲得が順調に進んでいるが、顧客獲得費用増加により営業利益は351百万円(前期比21.9%減)と先行投資フェーズにある。
2026年3月期の年間配当は36円(前期34円)、配当性向43.6%。次期以降は配当性向45%以上を方針とし、2027年3月期は年間38円(中間19円・期末19円)を予定する。2026年3月期には自己株式2,000百万円を取得しており、配当と自己株取得を組み合わせた総還元強化を推進している。
LPガス需要家件数は2026年3月期末819千件(前期末比+13千件)と純増を維持。顧客獲得費用を含むコスト削減を図り、エネルギーセグメントの営業利益は6,980百万円(前期比+4.9%)に改善した。
売上高は産業用ガスの仕入価格連動の販売価格引き下げ等で102,937百万円(同2.8%減)となったが、件数増加と費用効率化で利益を確保した。
最終更新: 2026年7月19日

