事業内容
OCHIホールディングスは、連結子会社30社で構成される持株会社型グループである。コア事業の建材事業(グループ売上の約59%)では、国内建材メーカー・商社から仕入れた住宅関連資材をハウスメーカー・工務店・ゼネコン等に卸売販売する。
これに加え、空調・暖房機器の環境アメニティ事業、木造住宅構造躯体の加工組立を行う加工事業、商業施設建設・土木工事・介護事業を手掛けるエンジニアリング事業、産業資材販売・労働者派遣・ソフトウエア開発のその他事業を展開する。主要顧客は建材・材木販売店、ハウスメーカー、ゼネコン、工務店等であり、九州を地盤に全国へ営業網を拡大している。
ビジネスモデル
建材事業の大量仕入・広域販売網による安定的な売上規模(売上高120,432百万円)を収益基盤とし、加工・エンジニアリング等の付加価値事業を組み合わせることで収益性の向上を図る。成長戦略の中核はM&Aであり、弓田建設・ヒット・イール・日本システムソリューション等の子会社化を通じて事業領域と地理的カバレッジを継続的に拡大している。
資金調達は営業キャッシュフローと金融機関借入を活用し、有利子負債残高6,116百万円に対し現金同等物16,561百万円を保有する健全な財務構造を維持する。
企業の強み
1955年創業の越智産業を母体に、北海道から九州・沖縄まで営業拠点を展開する広域卸売ネットワークを構築。2025年6月には熊本センターを新設し熊本市内2営業所を統合するなど、物流・営業両面での効率化を継続的に推進している。
建材事業の外部顧客売上高は70,007百万円に達し、グループ売上の約58%を占める安定した収益基盤を形成している。
2010年の持株会社設立以降、弓田建設(2024年10月)、ヒット・イール(2024年5月)、日本システムソリューション(2025年7月)など継続的にM&Aを実施。エンジニアリング事業は前期比48.7%増の売上高14,190百万円、営業利益は前期比159.4%増の1,152百万円を達成し、M&Aによる事業多角化が業績に具体的に貢献している。
2026年3月期末時点で現金及び現金同等物16,561百万円を保有する一方、有利子負債残高は6,116百万円にとどまる。自己資本比率は35.6%(前期比2.0%pt上昇)、営業キャッシュフローは4,542百万円(前期1,878百万円から大幅改善)と、M&A投資余力と財務健全性を両立している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は120,432百万円(前期比2.9%増)と3期ぶりの増収。営業利益1,669百万円(同13.5%増)、経常利益2,242百万円(同16.2%増)、親会社株主帰属当期純利益1,309百万円(同25.9%増)と全利益項目で改善した。
エンジニアリング事業のM&A効果(㈱弓田建設通期寄与)が主な牽引役。一方、外部環境として住宅着工戸数が前期比12.9%減と大幅に落ち込み、建材・加工事業は減収・減益。
営業CFは4,542百万円と大幅改善し、売上債権の回収進展(2,985百万円減少)が寄与した。過去5期の営業利益は2022年3月期3,064百万円をピークに低下傾向が続いており、2026年3月期の1,669百万円は底打ち感があるものの、ピーク比では依然54%の水準にとどまる。
成長戦略
「建設エンジニアリング商社」標榜のもとM&A主導で非住宅・工事分野へシフト
「建設エンジニアリング商社」戦略の中核。2024年10月の㈱弓田建設子会社化が2026年3月期に大きく貢献(同事業売上高前期比48.7%増、営業利益159.4%増)。次期以降も更なるM&Aを推進し、建設・土木・内装工事領域での規模拡大と地域ネットワーク構築を図る。
住宅着工戸数減少の影響を緩和するため、各事業で工事機能を強化しリフォーム・リノベーション需要および非住宅市場(商業施設・介護施設・保育所等)の開拓を推進。2026年3月期は加工事業で売上高6.3%増を達成したが、建材・環境アメニティ事業は減収となり取り組みの加速が課題。
2025年7月に建築・土木業向けCADシステム開発を手掛ける㈱日本システムソリューションを取得原価300百万円で完全子会社化。2026年3月期は2025年10月以降の半期のみ連結寄与。グループ内既存事業部門との協業・専門人材育成を通じ、DX推進と持続的成長を目指す。次期は通期寄与が見込まれる。
2025年6月に越智産業㈱が熊本センターを新設し熊本市の2営業所を統合。営業・物流両面での効率化を図る取り組みで、当期は新設関連費用が発生し建材事業の利益を圧迫したが、中長期的な収益貢献が期待される。
最終更新: 2026年7月19日

