株式会社マーケットエンタープライズ logo

株式会社マーケットエンタープライズ

3135東証スタンダード小売業

株式会社マーケットエンタープライズ logo
株式会社マーケットエンタープライズ3135

事業内容

株式会社マーケットエンタープライズは2006年設立のインターネット特化型企業。「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げ、①店舗を持たないネット型リユース事業(買取・販売・プラットフォーム「おいくら」)、②賢い消費を促す10メディアを運営するメディア事業、③低価格WiMAXサービス「カシモWiMAX」を展開するモバイル通信事業の3セグメントを運営する。

主要顧客は不要品の売却・処分を検討する一般個人および通信費削減を求める消費者。2025年6月期の連結売上高は24,772百万円で、ネット型リユースとモバイル通信が売上の大半を占める。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

ネット型リユース事業では、「高く売れるドットコム」等で個人・法人から中古品を買い取り、Yahoo!オークション・Amazon・楽天・メルカリ等の複数マーケットプレイスおよび自社ECサイト「ReRe」で販売するCtoBtoCモデルを採用。モバイル通信事業では「カシモWiMAX」の月額回線料によるストック型収入と新規契約時のショット型収入を組み合わせる。

メディア事業は記事コンテンツへの送客成果報酬が主収益。3事業が相互に集客・送客機能を担う構造となっている。

企業の強み

全国15ヶ所のリユースセンターを配備し、宅配・店頭・出張の3買取チャネルを整備。自社開発の在庫一元管理システムにより複数ECサイトへの同時出品と自動在庫消込を実現し、商品回転率の向上と効率的な仕入・販売を可能にしている。2025年6月期の年間買取依頼件数は約43万件に達した。

リユースプラットフォーム「おいくら」は2025年6月末時点で加盟店1,122店・累計利用者約155万人を擁し、自治体連携数は294自治体(人口カバー率45.1%)に拡大。官民連携によるSDGs推進を通じて、高齢化・人口減少を背景とした不要品処分ニーズを組織的に取り込む仕組みを構築している。

モバイル通信事業の2025年6月期売上高は11,850百万円(前期比60.2%増)、セグメント利益552百万円(前期比21.0%増)と中期経営計画の想定を上回る成長を達成。契約回線数の積み上げによるストック型収入が安定的な収益基盤を形成し、グループ全体の売上高の約48%を占めるまでに拡大した。

エンヴァリスの着眼点

2026年6月期第3四半期累計は売上高19,445百万円(前年同期比9.5%増)を確保したものの、営業利益は77百万円(前年同期比83.6%減)、親会社株主帰属の四半期純損失は72百万円と大幅に悪化した。売上原価率の上昇(前年同期65.3%→当期68.9%)と販管費の高止まり(前年同期5,697百万円→当期5,979百万円)が同時進行しており、増収効果を費用増が上回る構図が鮮明。

モバイル通信事業のセグメント損失は211百万円(前年同期は574百万円の利益)と急転換。第1四半期に発生した広告施策の非効率解消に時間を要し、新規回線獲得数が想定を下回って推移した。

会社側は第4四半期からのセグメント利益黒字転換を見込み、通期業績予想(営業利益180百万円)を据え置いているが、第3四半期累計の進捗率は43%にとどまり、第4四半期単独で103百万円以上の営業利益が必要な計算となる。達成には相当の改善が求められる。

税金等調整前四半期純利益は35百万円の黒字であったにもかかわらず、タックスプランニングの見直しに伴う繰延税金資産の取崩しにより法人税等調整額が162百万円計上され、最終的に四半期純損失156百万円となった。この非現金費用が純損失の主因であり、実態的なキャッシュ創出力とは乖離がある点は留意が必要。

一方で、繰延税金資産の取崩しは将来の税負担軽減効果が消滅したことを意味し、今後の実効税率上昇リスクとして注視すべき事項である。

成長戦略

リユース事業の利益体質強化とモバイル通信の広告効率改善による収益回復

買取業務の一部省人化やAI導入による業務効率向上を推進。個人向け商材では在庫状態の良化により回転率・粗利率ともに向上し、売上総利益ベースで増収増益を達成。出張買取のコンサルティング営業(クロスバイ)強化も継続中。

2026年3月末時点で317自治体・人口カバー率46.7%に到達(直前四半期比23自治体増)。新規加盟店獲得に重点を置いた営業活動と査定依頼フォームのユーザビリティ改善を実施し、加盟店数および売上高は堅調に推移。

第1四半期に発生した広告施策の非効率解消を進め、CPA(顧客獲得単価)改善による新規回線獲得の回復を図る。オプション付帯率向上・プランアップグレード訴求によるARPU改善と解約時収益創出も継続。第4四半期からのセグメント利益黒字転換を会社側は見込む。

中古農機具は内外比率のリバランスと仕入基準の厳格化により減収となったが、売上総利益ベースでは利益率が改善し増益。中古自動車は回転率より利益率重視のオペレーション改善を進め、売上総利益ベースで増益を達成。安定的仕入体制の確立が次の課題。

最終更新: 2026年7月17日