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シキボウ株式会社

3109東証プライム繊維製品

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シキボウ株式会社3109

事業内容

シキボウ株式会社は1892年創業の老舗繊維メーカーで、当社・子会社25社で構成されるグループを形成する。主力の繊維事業では糸・布・ニット・二次製品を製造販売し、産業資材事業では製紙用ドライヤーカンバス・フィルタークロス等の工業用品を手掛ける。

機能材料事業では食品用増粘安定剤や航空機関連複合材料を展開し、不動産・サービス事業では不動産賃貸・リネンサプライ・物流を運営する。国内外に生産・販売拠点を持ち、2025年12月にはユニチカグループから繊維事業を譲受し事業規模を拡大した。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

繊維・産業資材・機能材料の製造販売で売上の大半を稼ぎつつ、不動産賃貸・リネンサプライ等のサービス事業が高利益率で収益基盤を安定させる。2026年3月期の不動産・サービスセグメントは売上高5,932百万円に対し営業利益1,896百万円と高い収益性を誇り、製造セグメントの利益変動を補完する。

製造セグメントでは高付加価値品・サステナブル素材へのシフトで収益性改善を図る。

企業の強み

不動産・サービスセグメントは2026年3月期に売上高5,932百万円・営業利益1,896百万円を計上し、営業利益率は約32%に達する。不動産賃貸・リネンサプライ・物流の複合構成により景気変動の影響を受けにくく、グループ全体の営業利益974百万円を大幅に上回る利益を単独で創出し、製造セグメントの収益変動を吸収する安定的な収益源となっている。

2025年12月にユニチカトレーディング㈱等から衣料繊維事業を譲受し、インドネシア・中国(北京)・ベトナム(ハノイ)の海外拠点を取得。繊維セグメントの2026年3月期売上高は24,644百万円(前期比21.9%増)、営業利益は474百万円(同86.3%増)と大幅増収増益を達成した。

ユニチカの長繊維開発力と自社の短繊維技術を融合し、差別化商品供給体制を構築している。

製紙用ドライヤーカンバスおよびフィルタークロスで国内トップポジションを維持。ドライヤーカンバスの輸出は堅調に推移し、フィルタークロス事業では官公需の安定受注に加え空気清浄装置分野での大型機器受注が好調。

2026年3月期の産業資材セグメント売上高は7,529百万円(前期比2.8%増)を確保し、厳しい国内環境下でも収益基盤を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高が44,554百万円(前期比14.0%増)と大幅増収を達成したが、営業利益は974百万円(同27.6%減)、経常利益は658百万円(同37.1%減)と大幅減益。ユニチカグループからの事業譲受に係るアドバイザリー費用等237百万円、機能材料セグメントの新工場稼働に伴う減価償却費増加、支払利息の増加(263百万円→381百万円)が主因。

純利益は負ののれん発生益550百万円の特別利益計上により950百万円(同4.0%増)と辛うじてプラスを確保したが、経常ベースの収益力低下は明確であり、事業譲受の収益貢献が本格化するまでの過渡期リスクに注意が必要。

有利子負債(借入金+社債)は2025年3月期25,674百万円から2026年3月期30,807百万円へ5,133百万円増加。自己資本比率は41.1%から38.5%へ低下。

営業キャッシュフローは2,107百万円から907百万円へ大幅減少し、キャッシュフロー対有利子負債比率は12.7年から15.1年に悪化。インタレスト・カバレッジ・レシオも8.2倍から5.6倍に低下。

事業譲受による資産・負債の拡大が財務指標を悪化させており、2027年3月期の借入金返済能力と収益回復の進捗が注目点となる。

2027年3月期の会社予想は売上高55,700百万円(前期比25.0%増)、営業利益1,500百万円(同53.9%増)、経常利益900百万円(同36.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益600百万円(同36.9%減)。純利益の大幅減少は前期の負ののれん発生益550百万円の剥落が主因。

外部環境として中東情勢の影響は前提条件に織り込まれておらず、輸出衣料事業(中東民族衣装用生地)の動向次第で業績が上下にぶれるリスクが残る。機能材料セグメントの損益改善と繊維セグメントの事業譲受効果の本格寄与が計画達成の鍵となる。

成長戦略

TG25-27で事業譲受効果の収益化・機能材料の新中核化・グローバル展開を三位一体で推進

2025年12月30日付でユニチカトレーディング㈱等から衣料繊維事業を取得。2026年3月期は第4四半期(1月〜3月)のみの寄与にとどまり、2027年3月期から通期寄与が見込まれる。

繊維セグメントの2027年3月期売上高予想は34,700百万円(前期比40.8%増)と大幅拡大を計画。ユニフォーム・寝装品事業の拡大とグローバル拠点の活用が収益化の鍵。

食品用増粘安定剤の新工場稼働による生産能力拡充と、航空機向け複合材料の需要取り込みを推進。2026年3月期は新工場稼働に伴う減価償却費増加・原材料高騰で営業損失150百万円。

2027年3月期も営業損失50百万円を見込むが、受注増・価格改定の進捗により損失幅縮小を目指す。独立セグメント化により経営資源の重点配分を明確化。

サステナブル素材を使用した糸・生地の販売が原糸販売事業・ユニフォーム事業で好調に推移。中期経営計画「TG25-27」の重点課題「サステナブル商材の販売拡大」として位置付け、環境配慮型商品の需要取り込みを継続。市場環境として環境規制強化・ESG投資拡大が追い風となっている。

既存のインドネシア(スラバヤ)・中国(湖州)の生産拠点、ベトナム(ホーチミン)・中国(上海)・台湾・タイの販売拠点に加え、ユニチカグループ譲受によりインドネシア(ジャカルタ)・中国(北京)・ベトナム(ハノイ)の拠点を追加。PT. SHIKIBO MERMAID INDONESIA(新規連結)も加わり、グローバル生産・販売体制を強化。

新規マーケット開拓を目指す。

最終更新: 2026年7月19日