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ユニチカ株式会社

3103東証プライム繊維製品

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ユニチカ株式会社3103

事業内容

ユニチカ株式会社は1889年創業の繊維・素材メーカーで、現在は「高分子事業」「機能資材事業」「繊維事業」の3セグメントを展開する。高分子事業ではナイロンフィルム・ポリエステルフィルム・エンジニアリングプラスチック等を製造・販売し、電子材料・半導体・食品包装向けに供給する。

機能資材事業ではガラス繊維製品・活性炭繊維・ガラスビーズ等を電子材料・産業資材向けに展開する。繊維事業は事業再生計画に基づき衣料繊維を中心に撤退を概ね完了。

2024年11月に株式会社地域経済活性化支援機構の支援を受けた事業再生計画を策定し、高付加価値素材事業への経営資源集中を進めている。

ビジネスモデル

高分子事業・機能資材事業において、電子材料・半導体・自動車部品等の成長市場向けに高機能製品を製造・販売することで収益を得る。価格改定・不採算販売の見直し・工場稼働率向上によるコスト低減を組み合わせ、売上規模を縮小しながら営業利益率を改善する構造転換モデルを採用。

2026年3月期の営業利益率は8.9%(10,549百万円/118,563百万円)に達した。

企業の強み

ハイバリアナイロンフィルム「エンブレムHG」は食品包装市場が停滞する中でも販売好調を維持。柔軟性のある有機系バリア層をナイロンフィルムに積層した独自技術により、ボイル・レトルト用途での高いガスバリア性能と食品の色目保持効果を実現し、国内外で採用が拡大している。

ユニチカグラスファイバーが製造する超極薄低熱膨張ガラスクロス・超極薄Eガラスクロスは、ハイエンド携帯端末向けモバイルメモリ用途に加え非メモリ用途でも採用が進み、機能資材事業の電子材料分野の収益力を大幅に伸長させた。次世代材料として超々薄ガラスクロスの開発も継続中。

業界で初めて製品化したナイロン6樹脂製中空糸膜フィルターは、半導体製造工程における薬液中の異物除去用途で採用が継続。平膜タイプ比で高流量・長寿命・有機溶剤耐性を持ち、2026年3月期は好調な半導体市場を背景に販売量が増加した。孔を微細化した限外濾過膜・ナノ濾過膜の開発にも成功している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は10,549百万円(前期比80.3%増)、親会社株主帰属純利益は18,153百万円と大幅改善。ただし純利益の大部分は固定資産売却益23,697百万円・債務免除益12,015百万円等の特別利益(合計36,854百万円)に依存しており、経常利益ベースでは10,392百万円にとどまる。

事業再生の本質的な進捗は経常利益の持続的拡大で評価すべきであり、特別損益を除いた実力値の把握が重要。

2027年3月期の業績予想は売上高84,000百万円(前期比29.2%減)、営業利益8,000百万円(同24.2%減)、純利益5,000百万円(同72.5%減)と大幅な減少を見込む。不採算事業撤退完了に伴う売上規模の縮小は計画的なものだが、営業利益の減少は高分子・機能資材事業の収益力だけで再生計画を支えられるかを問う試金石となる。

外部環境として米国通商政策・中国経済減速・為替変動等の不透明要因が残存しており、業績予想の達成可否を注視する必要がある。

2026年3月期の連結営業利益10,549百万円のうち高分子事業が9,429百万円(約89%)を占め、収益の高分子事業への集中が顕著。機能資材事業は営業利益1,603百万円と改善したが、不採算事業撤退後の売上規模縮小(前期37,037百万円→33,695百万円)が続いており、電子材料向けガラスクロスやモノフィラメント等の高付加価値品の販売拡大による収益規模の回復が課題。

繊維事業は依然営業損失(515百万円)を計上しており、残存事業の損益改善も引き続き確認が必要。

成長戦略

機構支援下で不採算事業撤退を完了し、高分子・機能資材事業の付加価値拡大と財務体質改善を推進

不織布・産業繊維(モノフィラメント除く)・衣料繊維事業の事業譲渡等を2026年3月期中に概ね完了。事業構造改善費用14,884百万円を計上しつつ、固定資産売却益23,697百万円を確保。繊維事業セグメント資産を21,468百万円から6,602百万円へ圧縮し、損失事業の負担を解消した。

高分子事業では電子材料向けフィルム・エンジニアリングプラスチックの拡販と価格改定を継続し、営業利益9,429百万円(前期比57.1%増)を達成。機能資材事業では超極薄ガラスクロスの非メモリ用途採用拡大やモノフィラメントの半導体向け販売増加により営業利益1,603百万円(前期比436.5%増)を実現。

設備投資は4,238百万円と前期(2,725百万円)から増加し、将来成長への投資を継続。

第三者割当増資(C種種類株式)による資本増強と取引金融機関からの12,015百万円の債務免除により、自己資本比率を35.7%へ改善。有利子負債を92,143百万円から54,694百万円へ圧縮し、現金及び現金同等物47,314百万円の手元流動性を確保。

2027年3月期以降はローコスト運営体制の確立と収益基盤の安定化を図る方針。

物流改革・業務効率化を通じたコスト削減を推進し、正従業員数を2,663人から1,692人へ削減。販管費も19,845百万円から18,751百万円へ圧縮。2027年3月期(再生計画2年目)においても引き続きローコスト運営体制の確立を進めるとともに、組織運営体制の一層の強化に取り組む方針を表明。

最終更新: 2026年7月19日