事業内容
ホリイフードサービス株式会社は1983年創業、茨城県水戸市に本社を置く東証スタンダード上場の外食企業。「忍家」を主力に「うま囲」「もんどころ」「エンペラーステーキ」など14業態・81店舗(2025年11月末時点)を展開する。
北関東エリア38店舗・首都圏エリア31店舗・東北エリア12店舗の3セグメントで構成され、郊外型の家族向け和風ダイニングから駅前立地のインバウンド対応業態まで幅広い顧客層を対象とする。親会社はCCH、子会社にホリイ物流を持つグループ体制で、仕入から店舗運営まで一貫した管理を行う。
ビジネスモデル
同一地域への複数店舗展開(ドミナント戦略)により物流・管理コストを抑制しつつ、子会社ホリイ物流を通じたドリンク等の集中仕入で原価を管理する。不採算店舗の閉鎖・業態変更によるポートフォリオ最適化と、自社アプリ・LINE会員獲得による予約増・来店頻度向上を組み合わせ、既存店収益を底上げする。
EBITDAおよびFLA値(食材原価・人件費・広告宣伝費の売上高比)を主要KPIとして店舗単位の収益管理を徹底する。
企業の強み
北関東エリアは38店舗で売上高1,502百万円(8ヶ月)、セグメント利益219百万円・利益率14.6%を達成。郊外型店舗への家族向け業態変更が奏功し、同社最大の収益基盤として機能している。長期保有店舗が多く固定費負担が相対的に低い点も利益率を支える要因となっている。
「忍家」40店舗を主力としつつ、「うま囲」「もんどころ」「エンペラーステーキ」「ボンジョルノ食堂」「赤から」など14業態を展開。酒類消費減退リスクに対し食事性の高い業態へ転換を進め、インバウンド需要対応の「エンペラーステーキ」新宿歌舞伎町店は当初想定を上回る実績で推移している。
2025年4月の第三者割当および新株予約権行使により資本金・資本準備金が合計419,736千円増加し、純資産合計は1,076,939千円(前期末比108.1%増)に拡大。現金及び現金同等物残高は1,405,734千円と潤沢で、コミットメントライン契約による機動的な資金調達体制も整備されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の財務推移は、2021〜2022期に営業損失が続いた後、2023期以降に売上回復・損益改善が進み、2024期に営業黒字転換(70百万円)、2025期(8ヶ月変則決算)に営業利益200百万円を計上した。2026年11月期中間期(6ヶ月)は売上高3,056百万円・営業利益345百万円・営業利益率11.3%を達成し、収益性の急改善が確認される。
外部要因として訪日外国人数の高水準維持が都市部・観光地立地店舗の客数・客単価を下支えしている。一方、原材料価格・人件費の上昇は継続しており、自己資本比率は35.7%(前期末29.6%)に改善したものの、短期借入金1,300百万円が残存する財務構造には引き続き注意が必要。
成長戦略
既存店収益安定化を基盤に、M&Aと新業態出店で東西日本の総合飲食企業へ転換
「KOBE Beef Emperor Steak」の2号店を京都に出店し、首都圏から関西圏への展開を実現。訪日外国人数の高水準維持を追い風に、都市部・観光地立地での高付加価値売上の拡大を図る。
埼玉県熊谷市への新規出店を実施し、北関東以外の郊外エリアへの展開を推進。家族食事需要への対応と客層拡大を通じて既存業態との相乗効果を狙う。
近畿圏(大阪・兵庫・京都・奈良)で「スシマス」を展開する鮨桝食品を現金380百万円で取得(2026年6月1日付)。持ち帰り寿司・弁当事業の取り込みにより、東日本基盤に西日本を加えた総合飲食企業への転換を加速する。
2025年12月1日付で全株式取得した炭火焼肉店運営会社を東北エリアに連結。のれん89百万円を計上し、郊外店舗における食事需要対応や既存店リモデルへのノウハウ活用を進める。
自社アプリ会員およびLINE会員の獲得強化により予約状況が堅調に推移。グランドメニュー変更・価格見直しによる業態ごとのコスト最適化と合わせ、既存店の収益基盤を安定化させる。
最終更新: 2026年7月17日

