事業内容
株式会社WDIは1954年創業、1972年に外食事業へ参入した東証スタンダード上場の外食持株会社。カプリチョーザ(カジュアルイタリアン)、ウルフギャング・ステーキハウス(プレミアムステーキ)、ハードロックカフェ(エンターテイメント)、ティム・ホー・ワン(点心)、サラベス(アメリカン)など21業態を展開。
2026年3月期末時点で国内140店舗・海外17店舗の計157店舗を運営し、直営97店舗・フランチャイズ60店舗で構成される。日本・北米・ミクロネシア・欧州・アジアの5セグメントで事業を展開し、売上高の76.4%を国内が占める。
ビジネスモデル
国内では直営83店舗と加盟店57店舗(フランチャイジー)を運営し、飲食売上と加盟店からのロイヤルティを収益源とする。海外では北米・ミクロネシア・アジアで直営14店舗を展開。
カプリチョーザ・トニーローマ・サラベス等の著名ブランドについてはフランチャイザーからライセンスを取得し、国内外で独占的または非独占的に展開する。価格の適正化(メニュー価格改定)と積極的な新規出店により客単価・売上規模の双方を拡大する戦略を採る。
企業の強み
カジュアルイタリアン、プレミアムステーキ、エンターテイメント、点心、ハワイアン等21業態を保有し、特定ブランドへの依存を分散。2026年3月期の事業部別売上はウルフギャング・ステーキハウス事業部10,069百万円(前期比10.3%増)、カプリチョーザ事業部7,096百万円(同11.3%増)と複数ブランドが同時成長しており、ポートフォリオの底堅さを示す。
2026年3月期の日本セグメントは売上高26,358百万円(前期比12.8%増)、営業利益2,186百万円(同17.3%増)を達成。セグメント営業利益率は約8.3%と外食業界の中で相対的に高い水準を維持。価格の適正化と積極出店(2026年3月期国内9店舗出店)が収益拡大に寄与している。
ハードロックカフェ(2024年1月~2033年12月)、カプリチョーザ基本契約(2020年1月~10年間)、ウルフギャング・ステーキハウス各店舗(最長2030年代まで)等、主要ブランドの契約期間は長期にわたる。複数の更新オプションを持つ契約構造が事業継続性を担保し、競合他社が短期間で同等のブランドポートフォリオを構築することを困難にしている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期19,183百万円から2026年3月期34,518百万円へ5年間で約1.8倍に拡大。2026年3月期は前期比8.0%増と成長が加速した。
営業利益は2025年3月期に749百万円へ落ち込んだ後、2026年3月期は1,272百万円へ69.9%増と大幅回復し、売上高営業利益率も2.3%から3.7%に改善。外部要因として訪日外国人増加によるインバウンド消費拡大が国内事業の客数・客単価を押し上げた。
一方、減損損失974百万円・店舗閉鎖損失95百万円等の特別損失が膨らみ、当期純利益は235百万円(前期930百万円)と急減。投資活動CFは2,108百万円の支出(前期249百万円)と積極出店投資が続いており、財務活動では長期借入金2,925百万円を調達している。
成長戦略
国内新規出店・海外損失縮小・Q.S.C.A向上による持続的成長と「信頼されるブランド創り」
2026年3月期は国内でカプリチョーザ3店舗、ウルフギャング・ステーキハウス1店舗、ティム・ホー・ワン1店舗、サラベス2店舗等計9店舗を出店。有形固定資産取得支出1,843百万円と積極投資を継続しており、2027年3月期も売上高36,000百万円(前期比4.3%増)を目標とする。
不採算子会社FLORA PLANT KITCHEN HOLDING, LLC等2社を連結除外し、営業損失を前期542百万円から287百万円へ縮小。引き続きコスト管理と不採算店舗の整理を進め、黒字化を目指す。ただし売上高も6.5%減少しており、縮小均衡からの脱却が課題。
各ブランドのクオリティ・サービス・クレンリネス・アトモスフィアの向上、従業員が誇れる職場環境の構築、顧客との感動体験の共有を継続施策として推進。ブランド価値向上による客単価・リピート率の改善を通じて収益性の底上げを図る。
アジアセグメントは2026年3月期に売上高346百万円(前期比44.5%増)と高成長を実現し、営業損失も44百万円から27百万円へ縮小。インドネシア等新興アジア市場での直営・フランチャイズ展開を継続し、早期の黒字転換を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

