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株式会社東京一番フーズ

3067東証スタンダード小売業

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株式会社東京一番フーズ3067

事業内容

株式会社東京一番フーズは、「泳ぎとらふぐ料理専門店とらふぐ亭」を中核に、寿し常・魚の飯・魚王KUNI・米国WOKUNIなど多ブランドの飲食店舗63店(令和7年9月末)を展開する。子会社長崎ファームが長崎県平戸市の海面養殖場でとらふぐ・本まぐろ等を生産し、東京都江東区の加工場で身欠きふぐを製造、グループ店舗および外部顧客へ供給する垂直統合型モデルを構築。

飲食事業が連結売上高の約90%を占め、外販事業・不動産賃貸事業が補完的収益源を担う。東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

グループの収益は主に直営飲食店舗での料理・サービス提供から得られる。長崎ファームによる自社養殖(とらふぐ・本まぐろ)が中間流通コストを削減し、仕入原価の安定化に寄与。

外販事業では養殖魚・身欠きふぐを法人・個人向けに販売し、飲食事業とのセグメント間シナジーを創出。不動産賃貸事業は飲食事業運営で蓄積した不動産知見を活用した安定収益源として機能する。

企業の強み

長崎ファームが長崎県平戸市の海面養殖場でとらふぐ・本まぐろ等を生産。2025年9月期の外販事業生産高は前期比42.4%増の319百万円(製造原価ベース)に達し、飲食事業の仕入高は前期比13.3%減の1,650百万円と大幅に圧縮。

市場相場変動リスクをヘッジしながら高品質食材をリーズナブルに提供する競争優位を実現している。

活きたとらふぐを店内で捌くにはふぐ調理師免許が法的に必要であり、当社は多数の有資格職人を抱えることで全店舗での高品質提供体制を維持。この免許保有者数は競合他社との明確な差別化要因であり、業態模倣を困難にする構造的参入障壁として機能している。

主要食材「国産高級とらふぐ」のトレーサビリティシステムを自社開発・運営し、生産地情報を顧客へ直接届ける仕組みを構築。平成28年にはHACCP商標使用許可を取得し、身欠きふぐの海外販売にも対応。

令和4年3月には長崎県平戸市にHACCP対応水産加工場を建設済みであり、食の安全性訴求による差別化を実現している。

エンヴァリスの着眼点

2026年9月期中間期は売上高4,018百万円(前年同期比4.3%減)と減収が続く一方、営業利益330百万円(同5.4%増)、経常利益371百万円(同10.5%増)と利益面は改善した。ただし通期予想(売上高7,348百万円、営業利益231百万円)に対し、中間期の営業利益330百万円は既に通期予想を上回っており、下期に大幅な費用増加が見込まれている点に留意が必要。

通期純利益予想115百万円に対し中間期純利益は242百万円と大幅超過しており、通期予想の保守性または下期費用計上の見通しを精査する必要がある。

外販事業は前年同期のセグメント損失12百万円から当中間期はセグメント利益29百万円へ黒字転換。平戸養殖場での中量級以上の本まぐろ出荷増加が収益性改善に寄与した。

不動産賃貸事業は売上高28百万円(前年同期比349.1%増)、セグメント利益41百万円(同460.7%増)と急拡大しており、飲食事業への依存度低減と安定収益源の確立が進んでいる。ただし不動産賃貸の急拡大は固定資産(建物)の大幅増加(前期末比969百万円増)を伴っており、借入金残高(長短合計2,775百万円)の水準と返済能力の継続的な確認が必要。

2026年5月に米国2店舗目を開業し、海外展開を加速している。既存のWOKUNI(米国1号店)は賃金・物価高騰や税制改正の不透明さがある中でも連結利益に貢献しており、ブランド力は一定程度実証されている。

一方、海外店舗は開業費(当中間期末69百万円)や初期投資が先行するため、短期的には財務負担が増加する。自己資本比率は31.8%(前期末28.9%)と改善傾向にあるが、有利子負債依存の投資拡大が続く場合は財務レバレッジの上昇に注意が必要。

成長戦略

垂直統合SCMの深化・海外展開・不動産賃貸拡大による多軸成長

(株)長崎ファームとの連携強化により、とらふぐ・本まぐろの自社養殖食材をグループ全店舗へ安定供給。平戸養殖場では中量級以上の本まぐろ出荷が増加傾向にあり、販売単価・収益性の向上が期待される。2026年9月期中間期において原価率改善として成果が顕在化している。

既存のWOKUNI(米国1号店)が賃金・物価高騰・税制不透明な環境下でも連結利益に貢献。2026年5月に米国2店舗目を開業し、海外ブランドの拡大を図る。水産物SCMのスキームを海外外販事業・卸売事業にも展開する方針。

東京都を中心とした居住用・事業用不動産の賃貸を拡大。2025年9月期下期完成の新規物件は入居率が上昇し、2026年9月期中間期の不動産賃貸売上高は前年同期比349.1%増の28百万円、セグメント利益は41百万円(同460.7%増)と急拡大。グループの安定収益源として積極展開中。

寿し常ブランドを中心とした不採算店舗の継続的整理と、店舗毎の最適人員体制整備を推進。2026年9月期中間期において給料及び手当が前年同期比67百万円減少し、地代家賃も37百万円減少するなど、固定費削減の成果が数値に表れている。

最終更新: 2026年7月17日