事業内容
株式会社ハイパーは1990年設立、東京証券取引所スタンダード市場上場の法人向けITサービス企業。主力のITサービス事業では、上場企業・従業員100名以上の法人を主要顧客として、サーバー・PC・周辺機器・ネットワーク機器の販売から設置・設定・保守・セキュリティ対策・ヘルプデスクまで一貫して提供する。
連結子会社にリステック(セキュリティ)、マルチネット(ITコンサル)、メビウス(業務システム開発)、司コンピュータ(インフラ運用)、ジャスティス(アスクル代理店)、みらくる(就労移行支援)の6社を擁し、計7社体制で事業を展開する。アスクルエージェント事業では中小企業から大手企業へのオフィス用品翌日配送サービスを提供するストック型収益を確保している。
ビジネスモデル
売上高13,776百万円のうちITサービス事業が12,505百万円(約91%)を占め、ハードウェア販売が主な収益源。売上原価率は約75%と高いが、販管費比率を22.3%まで抑制することで営業利益320百万円を確保する。
アスクルエージェント事業(売上高1,199百万円)は代理店手数料型のストック収益で営業利益率約9.9%と高収益。「ビジネスコアネクスト」ブランドによる情報システムサービスの付加価値化を通じ、単純物販からの脱却した収益構造の高度化を図っている。
企業の強み
2025年12月期のITサービス事業営業利益は199百万円と前連結会計年度比217.5%増を達成。Windows 10サポート終了に伴うWindows 11搭載機への法人入れ替え需要を取り込み、ハードウェア出荷台数・出荷金額ともに前年を大きく上回った。
増収に伴う売上総利益の増加が利益拡大に直結した。
2025年12月期の営業活動によるキャッシュ・フローは822百万円と前期比624百万円増加。現金及び現金同等物は3,107百万円に達し、自己資本比率は38.5%から44.3%へ改善。買掛金・短期借入金の削減により流動負債が878百万円減少し、財務基盤が大幅に強化された。
リステック(セキュリティ)、マルチネット(ITコンサル・ネットワーク)、メビウス(業務システム開発)、司コンピュータ(インフラ運用・監視)の4社がITサービス事業を補完。2024年8月に司コンピュータを子会社化するなど、M&Aを通じた専門領域の拡充を継続している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2022年12月期の大幅赤字(営業損失45百万円)から2025年12月期(営業利益320百万円)まで4期連続増収増益を達成してきたが、2026年12月期Q1は売上高3,334百万円(前年同期比14.2%減)・営業利益73百万円(同61.2%減)と急激に悪化した。外部要因として、2025年のWindows10サポート終了に伴うPC更新需要の一巡・部材価格高止まりによるハードウェア需要の落ち込みが主因。
加えてアスクル社のランサムウェア攻撃によるシステム障害(2025年10月発生)の影響がアスクルエージェント事業に継続している。通期予想(売上高11,066百万円・営業利益129百万円)は据え置かれており、経営陣は複数の一時的要因と位置付けているが、下期回復の実現可否が注目点となる。
成長戦略
ITサービスのブランド化・ストックビジネス強化・アスクル事業回復による収益基盤再構築
PC・サーバー調達から導入・設定・インフラ運用管理まで一貫提供するサービスブランドを展開し、企業IT部門の調達・運用・セキュリティ課題を包括的に支援。DX推進・クラウド活用需要を取り込み、単価向上と顧客深耕を図る。
フロー型ハードウェア販売への依存を低減し、保守・運用サービスによる安定的な継続収益を積み上げる戦略。Win10特需反動によるフロー収益の急落が顕在化した2026年Q1においても、ストック収益が一定の下支えとなっており、拡充の重要性が改めて示された。
2025年10月のランサムウェア攻撃によるシステム障害からの回復を目的に、価格施策を含む過去最大規模の販売促進活動を展開。2026年2月に主要サービスレベルは障害発生前水準まで復旧したが、顧客基盤の回復は途上にあり、既存顧客の利用促進を中心とした営業活動を継続中。
リステック・マルチネット・メビウス・司コンピュータ等の子会社との連携を通じ、専門領域のサービス提供体制を強化。セキュリティ分野を含むサービス領域の拡充と事業基盤の強化を図り、中長期的な成長に向けた戦略的投資を継続している。
最終更新: 2026年7月17日

