事業内容
株式会社ジンズホールディングスは、1988年設立・2001年にアイウエア事業へ参入した眼鏡小売グループ。企画・製造・販売を一貫して行うSPA体制を強みに、国内540店舗・海外249店舗(中国・台湾・香港・米国)の計789店舗を展開する。
主要顧客は視力矯正が必要な幅広い年齢層で、機能性レンズ(JINS SCREEN等)やファッション性の高いフレームを最適価格で提供。国内アイウエア事業が売上構成比約79%を占める中核事業であり、海外アイウエア事業が残余を担う。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
フレームの企画・デザインを自社で行い、主に中国の協力工場へ製造委託した上で直営店舗・ECサイトで販売するSPAモデルを採用。標準レンズに加え、ブルーライトカット・調光・カラーレンズ等の高付加価値オプションレンズを展開し、一式単価の引き上げと商品ミックス改善により売上総利益率を向上させる。
店舗運営では自動検眼機・PICK UP LOCKERなどデジタル技術を活用し、生産性の高い店舗モデルを構築している。
企業の強み
売上高は2021期63,898百万円から2025期97,215百万円へ拡大し、営業利益は同期間5,049百万円から12,093百万円へ増加。2025期の売上高営業利益率は約12.4%に達し、当期純利益は前年同期比78.3%増の8,330百万円を計上。
純資産も31,742百万円へ拡大し財務基盤が強化された。
2025年8月期末時点で国内540店舗(当期出店49店舗)、海外249店舗(中国156・台湾78・香港10・米国5)の計789店舗を展開。ショッピングモール・駅ビル・ロードサイドと多様な立地に対応し、未出店地域への拡充を継続。台湾では2026年2月末に93店舗へ拡大するなど海外でも出店加速が続く。
自社企画・委託製造・直営販売のSPA体制により、商品ミックス改善(高単価フレーム・機能性レンズの販売好調)と販促キャンペーンを組み合わせ、円安による仕入コスト上昇を吸収しながら売上総利益率を上昇させた。自動検眼機・PICK UP LOCKERの導入で店舗生産性も向上している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は63,898百万円(2021期)→97,215百万円(2025期)と一貫して増収基調を維持。2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高は80,730百万円(前年同期比15.6%増)と引き続き2桁増収を達成。
しかし営業利益は8,996百万円(同1.2%増)にとどまり、利益成長率は大幅に鈍化した。大型旗艦店の先行投資・積極出店(国内44店舗)・システム投資(ソフトウエア残高が前期末比約3.5倍の8,435百万円)が販管費を押し上げており、利益率改善フェーズから先行投資フェーズへの移行が鮮明。
通期業績予想(売上高110,392百万円・営業利益12,772百万円)は据え置きで修正なし。外部環境として、インフレによる個人消費への影響と中東情勢の不透明感が継続しているが、国内既存店売上高の増加と海外事業の収益改善が業績を下支えしている。
成長戦略
国内出店加速・海外構造改革・旗艦店戦略・新規国進出の4軸で持続成長
ショッピングモール・駅ビル・ロードサイドへの出店を継続推進。2026年8月期第3四半期累計で44店舗を出店し期末581店舗に拡大。継続的な販促キャンペーンと高単価商品の拡充により既存店売上高の増加を実現し、国内アイウエア事業売上高は前年同期比13.0%増の61,322百万円を達成。
初のグローバル旗艦店「JINS銀座店」および約1,000㎡の「JINS新宿店」が当初計画を上回る業績を達成。戦略的先行投資を実施しつつ、インバウンド需要取り込み(最短30分受け渡し・AIレンズ診断)など新顧客体験を創造し、ブランド認知と集客力の向上を図る。
中国では不採算店舗の整理(出店9・退店10)と事業構造改革の進展により業績が堅調に回復。台湾は出店18店舗で96店舗に拡大し順調に推移。米国は新規店舗が好調で業績が堅調。海外アイウエア事業の営業利益は前年同期比143.8%増の2,035百万円と大幅改善し、収益貢献が本格化。
ソフトウエア残高が前期末2,415百万円から8,435百万円へ急増しており、大規模なシステム投資を実施中。AIを活用したレンズ診断など顧客体験のデジタル化を推進し、店舗オペレーションの効率化と新規顧客獲得力の強化を図る。
香港(出店1店舗・11店舗)への展開継続に加え、各国各地域でスピード感ある成長を目指す。日本のSPAモデルをベースに地域ごとの市場環境・競合状況に合わせた店舗づくりを推進し、直営運営による機動的コントロールと財務健全性を維持しながらグローバルネットワークを拡充する。
最終更新: 2026年7月17日

