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株式会社ラクーンホールディングス

3031東証プライム情報通信業

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事業内容

株式会社ラクーンホールディングスは「企業活動を効率化し便利にする」を経営理念に掲げ、中小零細企業間の非効率な商取引をデジタル化するサービスを展開する持株会社。EC事業ではアパレル・雑貨のBtoB卸売ECプラットフォーム「スーパーデリバリー」(国内・海外向け)を、フィナンシャル事業では売掛保証サービス「URIHO」と企業間決済代行サービス「Paid」を運営。

主要顧客は国内外の中小規模メーカー・小売店・一般事業者であり、グループ全体で約50万社の顧客基盤を保有する。1993年創業、2022年に東京証券取引所プライム市場へ移行。

ビジネスモデル

EC事業では流通額に応じたシステム利用料を出展企業から徴収し、会員小売店からは月会費(スタンダードプラン)を得る。フィナンシャル事業のPaidは取扱高に応じた保証料を加盟企業から徴収し、URIHOはプランごとの月会費(定額制・保証かけ放題)を契約企業から得るサブスクリプション型。

いずれも取引量・契約数の積み上げにより収益が拡大するストック性の高い構造を持つ。

企業の強み

スーパーデリバリー・URIHO・Paidの3サービス合計で約50万社の中小零細企業顧客を保有。他社にはない独自の企業層であり、クロスセル促進やLTV向上の基盤として機能する。この顧客基盤を活用した「ラクーンBtoBネットワーク」構想が長期成長の核心に位置づけられている。

2025年4月期にテレビCMを廃止しリスティング広告中心に転換した結果、広告宣伝費・販促費が前期比28.0%減となり、販売費及び一般管理費全体も前期比9.0%減を達成。EC事業セグメント利益率は34.8%、フィナンシャル事業セグメント利益は前期比97.6%増となり、営業利益は前期比121.3%増の1,255百万円と過去最高益を更新した。

Paidのグループ外取扱高は2025年4月期に41,287百万円(前期比14.5%増)、全体取扱高は53,764百万円(前期比12.9%増)に拡大。URIHOの保証残高は2025年4月期末に62,999百万円(前期末比12.0%増)。

与信審査の適切なコントロールにより売上原価率は低水準を維持し、フィナンシャル事業の利益率改善に寄与している。

エンヴァリスの着眼点

2027年4月期の業績予想は売上高7,500百万円(前期比14.1%増)に対し、営業利益600百万円(前期比54.6%減)、当期純利益300百万円(前期比62.7%減)と大幅な減益を見込む。新中期経営計画に基づくプロモーション投資の先行が主因とされるが、投資効果の発現時期と規模が不透明であり、減益幅の深さと回復軌道の確認が当面の最大の評価ポイントとなる。

2026年4月期に転換社債型新株予約権付社債2,000百万円を発行した結果、自己資本比率は27.3%から21.6%へ低下し、固定負債が939百万円から2,886百万円へ急増した。また後発事象として有償ストックオプション12,600個(発行済株式総数の最大5.93%相当)の発行も決議されており、財務レバレッジの拡大と潜在的な株式希薄化が投資家にとってのリスク要因として意識される。

アドバンテッジパートナーズとの事業提携を含む「ラクーンBtoBネットワーク」構想は、グループ顧客基盤の活用とM&Aを通じた事業拡大を志向するが、具体的な成果はいまだ初期段階にある。2026年4月期第4四半期の実証実験では国内新規会員登録数が前四半期比40.9%増と良好な先行指標が確認されたものの、売上・利益への本格的な貢献は2028年4月期以降の計画であり、中長期の株価評価は構想の実現可能性に大きく依存する。

成長戦略

プロモーション投資拡大と「ラクーンBtoBネットワーク」でBtoB顧客基盤を拡大

顧客基盤拡大に向けてプロモーション投資水準を引き上げ、初年度(2027年4月期)は投資が売上高に先行して一時的減益となるが、2年目以降は投資効果の発現により売上高成長率の加速と利益の回復・拡大を計画。2026年4月期第4四半期の実証実験で良好な先行指標を確認済み。

2025年11月28日に事業提携契約を締結し、成長戦略の加速および実行力の強化に向けた取り組みを推進。提携企業が運営するサービスも「ラクーンBtoBネットワーク」に加えることで、自社・提携の両輪による事業成長を図る。

2027年4月期より積極的なM&Aに取り組む方針を表明。転換社債型新株予約権付社債2,000百万円の発行により資金調達を完了しており、M&Aの財務的基盤を整備済み。ただし現時点の業績予想にはM&Aの影響は未織り込み。

国内はクーポン・ポイント付与施策によるウォレットシェア拡大と新規会員登録数増加施策を継続。海外は米国関税等の逆境下でも購入客単価の増加が流通額を下支えし、2026年4月期の全体流通額は30,986百万円(前期比12.0%増)を達成。

契約社数の増加により保証残高を継続的に積み上げ、売上高成長に繋げる戦略。2026年4月期末の保証残高は76,434百万円(前期末比21.3%増)と高成長を維持。与信審査の適切なコントロールにより売上原価率の低水準を継続。

最終更新: 2026年7月17日