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クリアル株式会社

2998東証グロース不動産業

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クリアル株式会社2998

事業内容

クリアル株式会社は「不動産投資を変え、社会を変える」をミッションに掲げ、DXを活用した資産運用プラットフォーム事業を単一セグメントで展開する。主力サービスは1万円から投資可能な不動産クラウドファンディング「CREAL」、機関投資家・超富裕層向けの「CREAL PRO」、個人向け実物不動産投資サービス「CREAL PB」の3本柱で構成される。

2022年4月に東京証券取引所グロース市場に上場し、2026年3月末時点でCREAL投資家会員数13.8万人、累計投資金額1,047億円を突破。不動産投資の民主化と金融包摂の実現を企図し、ESG不動産や地方創生領域への資金仲介も担う。

ビジネスモデル

CREALではファンド組成時のアップフロント・フィー、運用中のアセットマネジメント・フィー、売却時のエグジット・フィー、超過収益時のプロフィットシェアという多段階フィー体系を採用。GMV(流通取引総額)の増加が各種フィー収入に直結するEC型モデルであり、高いリピート投資率(2026年3月末90.4%)が積み上げ型の安定収益を支える。

不特法3号・4号免許取得によりSPCを活用したオフバランス運営へ移行し、資本効率を高めながら事業拡大を図る構造に転換した。

企業の強み

サービスローンチ以来2026年3月末までに143ファンドを組成し、うち118ファンドが償還済みで元本割れ・配当遅延はゼロ。リピート投資率は直近四半期で90.4%を記録し、ロイヤルティの高い投資家基盤が積み上げ型収益モデルの安定性を裏付けている。

2025年6月に不特法3号・4号免許を取得し、SPC活用によるオフバランスでのファンド運営が可能となった。これにより販売用不動産が10,401百万円減少し、匿名組合出資預り金が23,562百万円減少。

自己資本比率は9.8%から25.5%へ大幅改善し、売上総利益率も13.5%から20.6%へ向上した。

日本航空、Vポイントマーケティング、小田急電鉄、SBJ銀行、NTTドコモ、オリックス銀行、楽天証券と提携し、各社の会員基盤を通じたCREAL誘導を実現。2025年12月にはSBIホールディングスをはじめとする5社への第三者割当増資も実施し、資本・業務両面での関係強化が進んでいる。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高は37,795百万円(前期比9.6%減)と減収となったが、売上総利益は7,799百万円(同37.6%増)と大幅増益。売上総利益率は13.5%から20.6%へ急改善した。

これは前期に自社バランスシートを活用したイレギュラーな大型物件売却があった反動減であり、不特法3号・4号免許取得によるオフバランス化・フィー収入中心モデルへの移行が進んでいることを示す。2027年3月期以降は売上高を非開示とし売上総利益を主要KPIとする方針変更も、この収益構造転換を反映したものであり、投資家は売上高ではなく売上総利益の推移で評価する必要がある。

2026年3月期の販売費及び一般管理費は4,857百万円(前期比31.3%増)と大幅増加。特に給料及び手当が1,029百万円から1,615百万円へ57%増加しており、事業拡大に伴う人員拡充が主因。

売上総利益の増加率(37.6%)が販管費増加率(31.3%)を上回ったため営業利益は49.5%増の2,942百万円を達成したが、2027年3月期予想では売上総利益14.0%増に対し営業利益11.8%増と増益率が鈍化する見通し。広告宣伝費・開発費等の先行投資継続が示されており、費用コントロールと成長投資のバランスが今後の焦点となる。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは9,414百万円の支出と、前期の10,021百万円収入から大幅に悪化した。主因は匿名組合出資預り金の23,562百万円減少(不特法3号・4号免許取得によるオフバランス化の過渡期的影響)であり、事業の構造変化を反映したものである。

財務活動CFは長期借入9,850百万円・第三者割当増資4,332百万円により8,077百万円の収入を確保し、期末現金残高は13,494百万円を維持。外部要因として日銀の金利引き上げ(2025年1月・12月)による借入コスト上昇リスクにも留意が必要であり、支払利息は94百万円から142百万円へ増加している。

成長戦略

CREAL会員拡大・オフバランス化推進・CREAL PB拡大の三位一体戦略で売上総利益成長を追求

2025年6月に取得した不特法3号・4号免許(電子取引業務含む)を活用し、SPCを通じたオフバランスでのファンド組成を積極展開。バランスシートのスリム化とGMV拡大を両立させ、フィー収入中心の安定収益モデルへの移行を加速する。2025年9月に初号案件が運用開始済み。

事業提携を含む各種マーケティング施策により新規投資家獲得を推進。JAL・NTTドコモ等大手との提携基盤を活用し、新NISA制度・政府「資産所得倍増プラン」を背景とした個人の資産運用需要を取り込む。2026年3月末時点で投資家会員数13.8万人・累計投資金額1,047億円を突破。

CREALのGMV拡大を通じて大型不動産案件の取り扱いを拡充し、機関投資家等向け私募ファンド組成(CREAL PRO)へのクロスセルを強化。アセットマネジメントフィーの安定計上により収益基盤を多様化する。当期はバランスシートを活用した物件売却がなかったが、AMフィーを着実に計上。

CREAL会員基盤の中から実物不動産投資を希望する投資家層へのクロスセルを推進し、中古ワンルームマンションの販売本数を拡大。首都圏マンション価格の上昇継続という市場環境を追い風として活用しつつ、CREAL会員との接点を活かした効率的な顧客獲得を図る。当期は販売本数を伸長。

2025年12月に実施した5社への第三者割当増資(4,300百万円規模)により獲得した成長投資資金を活用し、ITプラットフォーム開発・人材採用・広告宣伝等の先行投資を継続。自己資本比率を9.8%から25.5%へ改善し、財務基盤を強化した上で次の成長フェーズへ移行する。

最終更新: 2026年7月19日