株式会社ADワークスグループ logo

株式会社ADワークスグループ

2982東証プライム不動産業

株式会社ADワークスグループ logo
株式会社ADワークスグループ2982

事業内容

株式会社ADワークスグループは、1886年創業(染色業)を起源とし、1999年に不動産事業へ転換した東証プライム上場企業。主力の収益不動産販売事業では、1棟収益不動産を独自ルートで仕入れ、法的精査・大規模修繕・用途変更等のバリューアップを施した上で個人富裕層・事業法人・機関投資家に販売する。

加えて、最低出資金額500万円から購入可能な不動産小口化商品や都心オフィスビルのオフィス区分商品を全国の金融機関・会計事務所ネットワーク経由で販売。ストック型フィービジネスでは保有不動産からの賃料収入とプロパティ・マネジメントフィーを安定収益として確保する。

国内は東京・大阪・福岡に拠点を持ち、米国ロサンゼルスにも展開する。

ビジネスモデル

収益不動産販売事業(売上高の約92.5%)では、20人超の仕入専門組織が優良物件を取得し、バリューアップ後に富裕層・法人投資家へ販売することで売買差益を得る。ストック型フィービジネス(同約8.3%)では、グループ保有不動産からの賃料収入(2025年12月期1,723百万円)とPM受託フィーを経常的に積み上げる。

両事業が相互補完し、販売時の商品価値向上が保有期間中の賃料収入にも直結する構造となっている。

企業の強み

売上高は2021年12月期24,961百万円から2025年12月期67,531百万円へ約2.7倍に拡大。営業利益は同期間933百万円から4,987百万円へ約5.4倍、当期純利益は312百万円から3,315百万円へ約10.6倍に成長。

2025年12月期ROEは16.9%を達成し、2027年目標を2年前倒しで達成した。

2018年に不動産小口化商品を開始し、2025年12月期の同事業売上高は22,931百万円(前年同期比180%)、売上総利益4,861百万円(同172%)を計上。国土交通省調査によると任意組合型商品市場は2014年比約11倍の718億円規模に拡大しており、金融機関・税理士等との提携ネットワークが好循環を形成している。

2025年12月期末の収益不動産残高は54,586百万円(前期末比+9,124百万円)。販売用不動産・仕掛販売用不動産43,588百万円が資産の60.5%を占め、将来の売上・利益の源泉となる在庫を積み上げている。一棟再販の売上総利益は前年同期比142%と売上成長を大きく上回る伸びを示した。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の税前利益2,433百万円(前年同期比108.0%増)・親会社株主帰属純利益1,608百万円(同115.6%増)は、連結子会社エー・ディー・パートナーズの吸収分割による事業譲渡益1,590百万円を特別利益に計上した結果である。経常利益は841百万円と前年同期(1,170百万円)を下回っており、営業利益も1,115百万円(前年同期比16.1%減)と減益。

売上高も11,355百万円(同19.9%減)と不動産小口化事業の急減速が響いた。投資家は一過性利益を除いた事業実力値の回復ペースを注視すべきである。

積極的な仕入活動により有利子負債は前連結会計年度末比17,848百万円増加し63,612百万円に達し、自己資本比率は28.5%から24.0%へ低下した。外部要因として、新発10年物国債利回りの上昇基調が続く中、支払利息は前年同期の156百万円から263百万円へ急増し、借入手数料も58百万円(前年同期比233%)と膨らんでいる。

通期業績計画(自己資本比率30%程度)との乖離が拡大しており、財務健全性の回復が課題となっている。

令和8年度税制改正大綱による不動産小口化商品の相続税評価方法見直しを受け、同事業の2026年12月期第1四半期売上高は849百万円(前年同期比13.5%)と大幅に落ち込んだ。代替成長軸として期待されるオフィス区分事業は同四半期売上高892百万円と立ち上がりつつあるが、2026年通期売上目標100億円(10,000百万円)に対する第1四半期進捗は約8.9%にとどまる。

税制改正の詳細(財産評価基本通達改正案)の明確化と顧客需要の本格回復タイミングが、2026年下期以降の業績を左右する最大の不確実性である。

成長戦略

一棟再販・オフィス区分・新規事業の三本柱で2034年税前利益200億円を目指す

25名以上の仕入専門組織による戦略的仕入活動と関西・福岡エリア拡大、ホテル等アセットタイプ多様化を推進。2026年12月期第1四半期の仕入高は24,359百万円(国内一棟)と前年同期比大幅増。収益不動産残高は74,104百万円に拡大し、将来の利益源泉を積み上げている。

不動産小口化事業の一時的減収を補う成長軸として、オフィス区分事業を前倒しで本格展開。販売ノウハウの標準化・不動産小口化事業からシフトした営業人員の育成・金融商品販売チャネルでの商品理解促進に注力。2026年12月期第1四半期売上高892百万円を計上(前年同期は販売実績なし)。

令和8年度税制改正大綱による相続税評価方法見直しへの対応として、顧客・紹介会社への丁寧な説明活動を継続。税制改正後も変わらない投資メリットを訴求し、足元では顧客の投資検討再開・販売チャネルからの顧客紹介再開の動きが確認されている。2026年夏頃を目途に中期計画を開示予定。

連結子会社エー・ディー・パートナーズの外部オーナー向けPM事業を吸収分割により売却(2026年1月)し、事業譲渡益1,590百万円を計上。売却事業の人員を一棟収益不動産販売事業の商品価値向上業務へ戦略的にシフト。ノンアセット事業を含む新規事業への投資も推進中。

最終更新: 2026年7月17日