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株式会社テクニスコ

2962東証スタンダード金属製品

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株式会社テクニスコ2962

事業内容

株式会社テクニスコは、「切る」「削る」「磨く」「メタライズ」「接合」の複数先端加工技術を融合した独自の「クロスエッジ®Technology」により、ヒートシンク製品・ガラス製品・その他精密加工部品を製造販売する単一セグメント企業。主要製品は半導体レーザー向け・パワー半導体向け高機能ヒートシンクと、各種センサー・ライフサイエンス向け精密ガラス製品。

広島工場(国内)、蘇州工場(中国)、シンガポール工場の3拠点体制で受注生産を行い、連結売上高の50.7%を海外が占める。主要顧客は欧米・日本・中国の産業用レーザーメーカーや電子デバイスメーカー。

2023年7月に東京証券取引所スタンダード市場へ上場。

ビジネスモデル

顧客ごとの要求仕様を受託し、試作から量産まで一貫して対応する受注生産型ビジネスモデル。複数加工工程を自社内で完結させる「クロスエッジ®Technology」により、専業メーカーでは対応困難な複合加工ニーズに応え、高付加価値製品を提供する。

売上総利益率の向上と経常利益の拡大を経営指標として重視しており、受託加工主体から自社素材・自社製品開発を並列させたビジネスモデルへの転換を推進中。

企業の強み

「切る」「削る」「磨く」「メタライズ」「接合」を組み合わせる独自技術により、専業メーカーでは対応不可能な複合加工ニーズに単独で対応可能。2000年代の光通信バブルを契機に薄膜蒸着設備を導入して以来、技術開発を積み重ね、模倣困難なコア技術を蓄積してきた実績を有する。

2016年にオーストリアのPlansee SEとシルバーダイヤ(銀とダイヤモンドの複合材料)製造特許のライセンス契約を締結(現契約期間:2025年1月〜2027年2月)。シンガポール子会社TECNISCO Advanced Materials Pte. Ltd.にて2018年から製造を開始し、当2025年6月期に176,633千円の設備投資を実施。

熱伝導が従来品の2〜2.5倍の性能を有する次世代製品として開発継続中。

連結売上高の50.7%を海外が占め、欧州向け高出力半導体レーザー用ヒートシンク、米国向けライフサイエンス用ガラス製品など地域別ニーズに対応した製品展開を実施。前期に売上高の19.1%を占めた中国顧客(Wuhan Raycus)への依存度が低下する一方、日米欧の主要メーカーとの取引実績を有する。

エンヴァリスの着眼点

2026年6月期第3四半期累計において売上総利益率は前年同期の14.6%から34.4%へ急改善し、中国不採算製品撤退と欧米向け高利益率製品の回復が奏功した。しかし販売費及び一般管理費が1,208百万円と高水準を維持しており、営業損失277百万円が継続。

通期予想の営業利益60百万円達成には第4四半期単独で337百万円超の営業利益が必要であり、達成難易度は高い。

2026年6月期第3四半期時点で継続企業の前提に関する注記は該当なしとなっており、前期末比で自己資本比率は24.7%から27.7%へ改善した。一方、有利子負債(短期借入金1,130百万円、1年内返済予定長期借入金827百万円、長期借入金1,345百万円)の合計は3,302百万円と総資産5,737百万円の57.5%を占め、利益剰余金は△3,019百万円と累積赤字が拡大している。

外部要因として金利上昇局面での支払利息増加リスクも存在する。

前年同期の四半期純損失924百万円から当期221百万円へと損失幅は大幅に縮小しており、業績回復の方向性は確認できる。ただし通期予想(売上高4,200百万円、当期純利益30百万円)に対し第3四半期累計売上高は2,708百万円(進捗率64.5%)にとどまり、第4四半期に1,492百万円の売上高が必要。

外部要因として米国政策動向・中国景況感の低迷・地政学リスクが先行き不透明感を高めており、予想達成には慎重な見方が必要。

成長戦略

受託加工主体から自社素材・自社製品開発並列モデルへの転換とVISION 2030の実現

中国市場での不採算製品を実質的に撤退させ、売上総利益率の高い欧米向け製品へ経営資源を集中。2026年6月期第3四半期累計で売上総利益率が前年同期比約20ポイント改善し、収益構造の転換が進捗している。

欧米主要顧客の産業用レーザー機器向けヒートシンク需要回復およびアジア市場での複数顧客のガラス製品需要回復を取り込み、売上高の増収基調を維持。2026年6月期第3四半期累計で前年同期比8.5%増を達成。

特許ライセンスを保有するシルバーダイヤ製ヒートシンクを活用し、次世代高出力レーザーおよび5G/6G通信デバイス向け新規需要の獲得を目指す。市場環境として半導体市場の長期成長(2030年に約100兆円規模と予測)が追い風となる可能性がある。

経費削減の取組みを継続しているが、2026年6月期第3四半期累計では業績変動を鑑みた賞与引当により販管費が前年同期比やや増加(1,157百万円→1,208百万円)。営業黒字化には販管費の更なる圧縮または売上高の大幅拡大が必要。

最終更新: 2026年7月17日