事業内容
株式会社篠崎屋は、豆腐・豆乳等の大豆加工食品を企画・開発・販売する「豆腐版SPA(製造小売)」企業。主力の小売事業では「三代目茂蔵」ブランドの直営店30店舗を展開し、健康志向の消費者を主要顧客層とする。
その他事業では加盟店(389店舗)への卸売・販売指導、業務用得意先への卸売、通販(Yahoo!ショッピング・Amazon)を手掛ける。1987年創業、2003年に東証マザーズ上場、2022年にスタンダード市場へ移行。
製造から販売まで一貫して管理する垂直統合モデルにより、ブランド価値と収益性の両立を追求している。
ビジネスモデル
売上高2,940百万円のうち小売事業が2,611百万円(88.8%)を占め、直営店での高付加価値商品販売が収益の根幹。仕入・製造コストを管理しながら顧客単価の継続的な価格見直し(前期比108.6%)と売上総利益率の改善(28.3%→30.5%)を実現。
その他事業(329百万円)は加盟店卸売・業務用卸・通販で構成し、ブランド認知拡大と補完的収益源として機能する。資金は主に営業キャッシュ・フローで賄い、財務規律を維持している。
企業の強み
2025年9月期において顧客単価が前事業年度比108.6%に上昇し、売上総利益率は前事業年度の28.3%から30.5%へ2.2ポイント改善。販売費及び一般管理費の売上高比率も28.7%から28.4%へ低下し、売上高営業利益率は△0.3%から2.0%へ2.3ポイント回復した。
直営30店舗に加え、加盟店389店舗(2025年9月期末)を全国展開。直営店での高付加価値商品開発がブランド力を高め、加盟店への卸売・販売指導にも波及する二重チャネル構造を持つ。大型施設出店先との新規取引獲得により、加盟店純減(3店)の影響を補完した実績がある。
2025年9月期末の現金及び預金残高は609百万円(前期比91百万円増)。財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式取得の1千円のみで、実質的に有利子負債への依存がなく、純資産1,049百万円に対し負債316百万円と財務健全性が高い。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2021期売上高3,023百万円をピークに2023期2,680百万円まで縮小後、2024期2,786百万円、2025期2,940百万円と回復基調。2026年9月期中間期(上半期)は売上高1,657百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益70百万円(同19.4%増)、中間純利益66百万円(同67.8%増)と増収増益が継続。
外部要因として物価高騰が続く中、商品規格見直しによる売上総利益率改善と販管費の効率化が奏功。1株当たり中間純利益は4.70円(前年同期2.80円)に改善。
総資産1,493百万円、純資産1,115百万円、自己資本比率74.7%。
成長戦略
豆腐版SPAの収益力強化と催事・加盟店チャネル拡大による持続的成長
「健康」をキーワードとした独自商品の拡充と既存商品の規格見直しを継続。買いやすい価格帯への新商品開発で顧客数減少を防ぎつつ、商品規格最適化で利益率を改善。2026年9月期中間期に売上総利益率の改善を実現済み。
開店から12時の「朝市」開催と店頭商品の大幅見直しにより購買意欲の高い顧客層の来店頻度を向上。国分寺マルイ店・京王聖蹟桜ヶ丘店等好立地への催事出店でリアル無店舗販売を拡大。1店舗平均顧客数は前年同期比102.6%を達成。
リモート会議を通じた販売スタッフとの情報共有を徹底し、1店舗あたりの生産性向上を推進。顧客点数が前年同期比101.6%と改善しており、施策の効果が数値に表れている。
加盟店は当中間期に純減(389店→387店)となったが、新規加盟店10店を獲得。大型施設出店先との新規取引獲得による既存加盟店減少分の補完を継続。その他事業の売上高は159百万円(前年同期比2.8%減)と縮小しており、純増転換が課題。
2026年1月に資本金を1,000百万円から100百万円へ減資し、その他資本剰余金・利益準備金を繰越利益剰余金へ振替えることで欠損填補を完了。利益剰余金は66百万円のプラスに転換し、財務基盤の正常化を達成。今後の配当政策の明確化が次の課題。
最終更新: 2026年7月17日

