事業内容
株式会社ダイショーは1966年創業の調合調味料専業メーカーで、「焼肉のたれ」「鍋スープ」「味・塩こしょう」を主力とする液体・粉体調味料を製造販売する。福岡・九州・関東に自社工場を持ち、全国の小売チャネル向けNB製品と業務用・PB製品の両輪で事業を展開する。
主要顧客は全国のスーパーマーケット等量販店および精肉・惣菜向け業務用ユーザーで、単一セグメントの食品事業として2026年3月期売上高27,489百万円を計上している。東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
自社工場(福岡・九州・関東)で調合調味料を製造し、全国の支店・営業所網を通じてスーパー等小売向けNB製品と業務用・PB製品を販売する。受注見込生産方式を採用し、監修・コラボ製品等の付加価値商品でNB単価を維持しつつ、業務用ルートで販路を拡大することで売上成長と利益確保を両立する構造。
研究開発費は301百万円(2026年3月期)を投じ、継続的な新製品投入で需要を創出する。
企業の強み
「秘伝 焼肉のたれ」「焼肉通り」シリーズはCM・キャンペーン展開により安定した売上を維持し、液体調味料群の2026年3月期販売実績は20,878百万円(前期比105.9%)と全社売上の76%を占める。1966年の創業以来60年近く培ったブランド認知が競合参入障壁となっている。
福岡・福岡第二・九州・関東の全主要工場でFSSC22000を取得(2013〜2016年)し、食品安全マネジメントシステムを整備。福岡工場レトルト部門ではHACCP承認も取得済み。食品安全規格に基づく生産体制が品質信頼性を担保し、大手量販店・業務用ユーザーとの取引継続を支えている。
北海道から九州まで全国に支店・営業所を展開し、小売NB・業務用NB・PB・特注品・通信販売と多様なチャネルに対応する。商品開発部門も福岡・東京に分散配置(合計77名体制)し、得意先PB・特注品開発から海外輸出専用ブランドまで幅広い顧客ニーズに応える体制を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期22,673百万円から2026年3月期27,489百万円へ5期連続増収(年平均成長率約4.9%)。一方、営業利益は2024年3月期890百万円をピークに2025年3月期656百万円、2026年3月期680百万円と低水準で推移。
外部要因として原材料費(製造原価の72.5%)・物流費(配送費2,663百万円)・人件費の上昇が常態化し、売上総利益率は36.4%(2026年3月期)と改善余地が限定的。関東工場拡張投資に伴い支払利息が急増し、経常利益・純利益は前期比微減。
現金及び現金同等物は1,928百万円(前期2,588百万円)に減少し、流動性の低下も確認される。
成長戦略
「Challenge 2028」のもと国内集中・海外開拓・工場拡張で売上高29,500百万円を目指す
2025年度~2027年度の3か年計画の2年目として「ビジョンの深化と価値実装」を基本方針に設定。「業務価値(プロセス価値)の向上」としてデジタル・プロセス高度化を実践し、「情緒的価値(顧客体験)の向上」として他社模倣困難な魅力を創出する二軸で推進中。
エリア別・季節対応・主力商品の3項目に対し戦略的・集中的な拡大戦略を推進。2026年3月期は焼肉のたれのCM展開強化と鍋スープ全アイテムキャンペーンが奏功し、液体調味料群売上高は前期比105.9%を達成。2027年3月期も売上高28,500百万円(前期比+3.7%)を計画。
鍋スープを中心とした生産能力増強を目的とした関東工場拡張投資を実施中。2026年3月期に建設仮勘定3,024百万円が解消され、建物純額が1,754百万円から4,551百万円へ、機械及び装置純額が986百万円から2,466百万円へ大幅増加しており、設備の本格稼働フェーズに移行したとみられる。
現地ニーズに即した商品開発や販売体制の強化など、継続的な投資を通じた海外成長戦略を推進。具体的な売上規模・進捗は短信上では開示されていないが、中期経営計画の重点施策として位置づけられており、「世界に誇れる企業へ」というビジョン実現に向けた取り組みを継続中。
人気YouTuber・名店監修等の「監修鍋スープ」シリーズや、サラダ用調味料セット等の新カテゴリー製品を継続投入。2026年3月期も監修鍋スープが好調に推移し、鍋スープ全体の販売を下支え。消費者の「選択的購買」傾向に対応した高付加価値製品の拡充で単価維持・向上を図る。
最終更新: 2026年7月19日

