事業内容
和弘食品株式会社は1964年創業の業務用調味料専業メーカーで、ラーメンスープをはじめとする各種調味料・だし・エキス製品を外食・中食業界向けに製造販売している。国内では北海道工場・関東工場を中心に生産し、全国の外食チェーン・コンビニエンスストア等に供給する。
海外では2012年設立の連結子会社WAKOU USA INC.が北米市場向け業務用調味料を製造販売し、グループ売上高17,343百万円(2026年3月期)の約26%を占める高収益事業に成長している。また、日清オイリオグループとの業務提携により原材料調達・共同開発・販売チャネルの相互活用を行っている。
ビジネスモデル
国内外の外食・中食事業者を主要顧客とし、受注生産と見込み生産を組み合わせた製造体制で業務用調味料を供給する。日本セグメントは国内工場で製造した製品を外食チェーン・CVS等に販売し、米国セグメントはWAKOU USA INC.がカリフォルニア州拠点から北米の日本食レストラン等に販売する。
米国子会社からの配当金(2026年3月期443百万円)が日本セグメントの経常利益にも貢献する二重収益構造を持つ。
企業の強み
WAKOU USA INC.は2026年3月期に売上高4,478百万円・営業利益1,052百万円(営業利益率約23.5%)を達成した。北米における日本食・ラーメン文化の普及を背景に、主要顧客JFC International Inc.への売上高は2,257百万円に上り、グループ全体の収益を牽引する高収益事業として確立されている。
1995年より期限の定めなく継続する日清オイリオグループとの業務提携により、原材料調達・共同製品開発・販売チャネルの相互活用を実現している。大手CVSのプライベートブランド商品開発への採用実績や、ファミリーレストラン・ファストフード向け共同開発など、単独では困難な販路・開発力を確保している。
2026年3月期末の自己資本比率は62.5%(2022年3月期46.8%から継続改善)、純資産合計10,316百万円と財務健全性が高い。取引銀行9行との間で4,000百万円を限度とする当座貸越契約を締結しており、設備投資拡大局面においても十分な資金調達余力を備えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高17,343百万円(前期比6.7%増)と5期連続増収を達成したが、営業利益は1,566百万円(同1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,153百万円(同4.6%減)と減益に転じた。米国セグメントで人件費増加・在庫調整の影響を受けた一方、日本セグメントは外食向け販売好調により営業利益が53.9%増と急回復。
売上総利益率は改善(4,728百万円→5,041百万円)したが、販管費が3,136百万円から3,475百万円へ増加したことが営業利益を圧迫した。2027年3月期予想は売上高18,423百万円(6.2%増)・営業利益1,546百万円(1.3%減)と減益継続を見込む。
原材料・エネルギーコスト高騰と消費者の節約志向継続が外部環境として業績の下押し要因となっている。
成長戦略
新中期計画「The Glocal Engine」でラーメンスープのワールドワイド展開を推進
2026年3月期より旧計画「ザ・グレートリセット」から新計画「The Glocal Engine」へ移行。「価値創造のコアとなるラーメンスープのワールドワイド展開」を目指し、戦略及び組織の構造改革に重点を置いて各重点施策に取り組む。
WAKOU USA INC.において営業・生産体制強化のための人件費投資を継続。2026年3月期は有形固定資産取得1,336百万円を含む積極的な設備投資を実施し、米国セグメント資産は7,378百万円へ拡大。中長期的な生産能力・販売力の向上を図る。
外食向け業務用調味料の販売拡大により、2026年3月期の日本セグメント売上高は13,212百万円(前期比8.3%増)・営業利益563百万円(同53.9%増)と大幅改善を達成。既存事業の磨き込みと新商品開発を継続し、国内業務用調味料市場での地位強化を図る。
2026年3月期に有形固定資産取得1,336百万円・無形固定資産(ソフトウエア仮勘定90百万円含む)取得82百万円を実施。生産能力増強とともにシステム投資による業務効率化を並行推進し、中長期的なコスト競争力の向上を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

